サリル油田
【英】: sarrir oilfield
リビア東部、ベンガジの南南東約550kmの砂漠に位置する、同国最大の油田。 BP・ハントのグループにより1961年に発見され、1966年に生産が開始された。 現在の操業会社は、国営石油会社NOC傘下のAGOCO社。生産された原油はパイプライン(口径34インチ、長さ512キロ)でマルサ・エルハギガに輸送され、処理・出荷される。 地質区としてはシルテ盆地(クラトン型盆地)に属し、集油形態は地塁上における背斜構造と不整合の複合トラップ、集油面積は約400平方キロ。油層は白亜紀の砂岩で、深さは約2,600メートルである。究極可採埋蔵量は約77億バレルと見積もられている。原油はパラフィン基で、比重36.8°API、イオウ分0.25%未満、ワックス分19%、流動点+13~24℃。 産油量は1970年の約41万バレル/日をピークとして下降し、1977年には37万バレル/日、同年末の累計生産量は10億4,500万バレルであった。その後の産油量は公表されていない。 <主文献 “Giant Fields” (1970)、「世界の大油田」(1984)、「石油地質・探鉱用語集」(1989)、”Structural Traps II” (1990)> (齊藤 隆、2007年3月) |

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