【九九式艦上爆撃機 】(きゅうきゅうしきかんじょうばくげきき)
愛知D3A.
九六式艦上爆撃機の後継機として開発された、日本海軍の艦上爆撃機。
愛知航空機が開発・生産を担当した。
固定脚を装備した全金属製の単葉機で、動力に空冷エンジンを装備する以外、同時期にドイツで作られたJu87「シュトゥーカ」にシルエットが似ているが、防弾性能では劣っていた。
主武装として250kg爆弾を搭載して急降下爆撃を行えるが、アメリカのSBD「ドーントレス」が1,000lb(約450kg)爆弾を装備していたことと比較すると、やや少なかった。
真珠湾作戦やミッドウェイ海戦では零戦や九七式艦上攻撃機と並び、海軍航空隊の主力機として活躍した。
とくにインド洋作戦は搭乗員の技量も相俟って80%以上の命中率を誇り、英米軍の艦船をもっとも多く沈めた。
しかし大戦後期になると弱点の防御力の低さや飛行速度の遅さ、軽武装など性能の不足が目立ち始め、さらに米軍側はF6F「ヘルキャット」の投入やVT信管を開発し反攻態勢を整えたため、大戦初期のような活躍は見られなくなり、フィリピン島決戦や沖縄戦では特攻機としても使われた。
性能諸元(一一型)
機体略号 | D3A1 |
乗員 | 1名 |
全長 | 10.185m |
全高 | 3.348m |
全幅 | 14.360m |
翼面積 | 34.970㎡ |
自重 | 2,390kg |
全備重量 | 3,650kg |
プロペラ | 定速3翅 |
発動機 | 三菱 金星四四型空冷複列星型14気筒(離昇1,070馬力)×1基 |
最高速度 | 381.5km/h(高度2,300m) |
実用上昇限度 | 8,070m |
航続距離 | 1,472km |
固定武装 | 7.7mm機銃×2門(機首)、7.7mm旋回機銃×1門(後方) |
爆装 | 250kg爆弾×1発、60kg爆弾×2発 |
派生型
固有名詞の分類
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