『教会と第二の性』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/02 07:28 UTC 版)
「メアリ・デイリー」の記事における「『教会と第二の性』」の解説
1968年に最初の著書『教会と第二の性』を発表。歴代教皇の文書に基づき、カトリック教会は家父長制的であり、家父長制社会を正当化し、女性の抑圧に加担してきたと批判した。聖書に性差別思想があることはすでに19世紀末にエリザベス・キャディ・スタントンによって指摘されていたが、彼女の著作はその後忘れ去られ、『教会と第二の性』の発表を機に、女性たちが初めてタブーを破って宗教における性差別を批判し始め、スタントンの再評価、さらにはフェミニズム神学の運動につながったのである。1969年、ボストン・カレッジはデイリーにテニュア(終身雇用資格)を与えることを拒否した。これは『教会と第二の性』におけるデイリーのキリスト教会批判がイエズス会運営のボストン・カレッジでは受け入れ難いことであったためとされる。これに対して、学生1,500人がデイリーを支持する署名を集め、請願書を大学に提出。この結果、デイリーにテニュアが与えられることになった。署名活動をしたのはほとんどが男子学生であった。ボストン・カレッジのリベラル・アーツでは1970年まで女性の入学が認められていなかったからである。
※この「『教会と第二の性』」の解説は、「メアリ・デイリー」の解説の一部です。
「『教会と第二の性』」を含む「メアリ・デイリー」の記事については、「メアリ・デイリー」の概要を参照ください。
- 『教会と第二の性』のページへのリンク