『女の歴史』
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ミシェル・ペローがジョルジュ・デュビィと共に監修した『西欧女性史 ― 古代から現代まで』(邦訳『女の歴史』藤原書店) 全5巻は女性史研究に金字塔を打ち立てることになった。編集委員は主に社会科学高等研究院出身のポーリーヌ・シュミット=パンテル、クリスティアーヌ・クラピシュ=ズュベール(フランス語版)、アルレット・ファルジュ(フランス語版)、ジュヌヴィエール・フレス(フランス語版)、フランソワーズ・テボー(フランス語版)らである。全5巻計4,000ページに及ぶこの大著は1991年から1992年にかけて出版された。デュビィとペローは「序文」で、本著は女性の歴史であり、同時にまた「表象、知、権力、日常的実践などあらゆるレベルでの両性間の関係の歴史」であると定義した。『女の歴史』はたちまちベストセラーとなり、イタリア語、英語、日本語など数か国語に翻訳された。出版後にソルボンヌで行われたシンポジウムでは、「男性歴史家からも女性歴史家からも批評の対象となり」、以後、『女の歴史』に関するシンポジウムが多数開催され、学術誌の特集号が組まれ、多くの論文が執筆された。 ペローはこの後、『歴史の沈黙 ― 語られなかった女たちの記録』(1998)、『私の女性史 (Mon histoire des femmes)』(2006)、『寝室の歴史 (Histoire de chambres)』(2009) などを発表するほか、『女性史は可能か』などの論文集および「ジョルジュ・サンド セレクション(ジョルジュ・サンド生誕200周年記念)」など日本における女性学関連の出版物の編集も手がけている。
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