『キスダム』制作開始から放送終了まで
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「キスダム -ENGAGE planet-」の記事における「『キスダム』制作開始から放送終了まで」の解説
その後、2006年12月に『キスダム -ENGAGE planet-』とタイトルを変更して、アニメ雑誌などで再発表された。主要なスタッフは長岡康史が選出して大枠部分を作り上げていたが、体制に無理が生じ放送に間に合わなくなる恐れが出たため原作・監督・シリーズ構成を兼ねていた長岡が総監督・シリーズ構成へ、監督を佐藤英一、副監督を神戸洋行がそれぞれ務める形となったことが、放送開始間近の2007年3月頭に発表された。またこの際に、原作の表記が「長岡康史、サテライト」から「サテライト、ワールドビジネスエンタープライズ」へと変更されている。 佐藤は長岡から「細かい設定は気にせずに、視聴者が楽しめる絵作りをして欲しい」との言葉を受けて実制作を担当していくこととなるが、その際引き継ぎと呼べるものはなかったという。そこで、長岡の残した絵コンテなどを再構築して制作を進めていったが、これによって当初長岡が目指していた作品とは若干違うものになった。このことについて、佐藤はインタビューで「長岡さんが変身ヒーロー物をやりたいのは何となく感じたが、長岡さんしか作ることが出来ないものを僕は制作できない。そこで、決められた時間内でフィルムをまとめるにはどうするか、“僕の”変身ヒーローものをやることによってキスダムをまとめようと思った」という趣旨の発言をしている。また副監督の神戸は、サブキャラクターや小物のデザインを担当した他、絵コンテ以降のビジュアル面を佐藤より任され、演出の総括を行なっていた。なお長岡は、この変更に伴って制作を外れたわけではなく、シナリオの調整や音響立会いにも参加しており、佐藤とも意見を交わすなどして『キスダム』の制作には最後まで関与していたという。このように、他作品における通常の「総監督・監督・副監督」という関係性ではなく、全く違う形で制作が進行していった。 制作体制の変更の結果、9月に2クールの放送が終了した。しかし、第4話に想定外の総集編が挿入されたり、オープニング映像の完成が第17話になるなどの点で、制作状況の逼迫の影響は散見された。だが逆に制作スタッフからは「制作状況が厳しく追い込まれているライブ感のある現場であったため、このような他に類を見ない魅力的な作品が完成したのでは」という主旨の発言もあり、さらに「自分のやりたいことが出来る現場」でもあったという。なお、大まかなシナリオは放送前にほぼ完成していたため、第1話から最終話までストーリーがぶれることなく、伏線も交えつつ話が進行した。 2007年7月よりDVDが発売される予定だったが、諸般の事情により現在もDVDに関しては発売延期のままである。しかし2011年に『キスダムR』のBD-BOXが発売された。詳細は#映像ソフトを参照。
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