「帝国の逆襲」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/18 06:13 UTC 版)
ブラケットは『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』の脚本を手がけた。この映画は1981年のヒューゴー賞を受賞している。この脚本がブラケットの遺作であり、SFの脚本もこれが最初で最後だった。 ただし、この脚本でブラケットの果たした役割についてはいくつか論争もある。ジョージ・ルーカスが自身のストーリー概略に基づいた脚本をブラケットに依頼したことは確かである。ブラケットが初稿を書き上げ、ルーカスに渡したことも事実である。しかし、その直後の1978年3月18日、ブラケットは癌がもととなって亡くなった。ルーカスは脚本を2回練り直した後、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』に引き続いてローレンス・カスダンに仕上げを依頼した。最終的には脚本家としてブラケットとカスダンが名を連ねることになった。 多くの評者が台詞やスペースオペラ的趣向にブラケットの影響の痕跡があるとしている。しかし Laurent Bouzereau の Star Wars: The Annotated Screenplays には、ルーカスがブラケット脚本の展開を気に入らず、一から書き直したとある。ルーカスがブラケットの名をクレジットしたのは、病床のブラケットがなした仕事への敬意あるいは好意を表したものだとか、単に契約上の義務だったという説もあるが、全ては憶測である。2000年にブラケット作品の短編集 Martian Quest: The Early Brackett を出版した Stephen Haffner はブラケット脚本を読んだことがあるとし、最終的な映画には全くその痕跡がないと述べている。 このブラケット脚本は出版されたことがないが、2箇所で閲覧可能である。1つはポーテイルズにある東ニューメキシコ大学の図書館だが、貸し出しやコピーはできない。もう1つはルーカスフィルム内の書庫である。
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