「バランシンのミューズ」から妻の座へとは? わかりやすく解説

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「バランシンのミューズ」から妻の座へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 00:28 UTC 版)

タナキル・ルクレア」の記事における「「バランシンのミューズ」から妻の座へ」の解説

1946年にルクレアはソリストとしてバレエ・ソサエティに入団した同年11月のバレエ・ソサエティ第1回公演新作『フォー・テンペラメント(4つの気質)』(パウル・ヒンデミット作曲)で「コレリック」(胆汁質もしくは癇癪)のパート踊った。『フォー・テンペラメント』はバランシンの傑作として評価され、彼女の踊る「コレリック」も好評得た1948年には、ニューヨーク・シティ・バレエ団NYCB、バレエ・ソサエティから改称)のプリンシパルダンサーに昇格した。 バランシンは人目惹く美貌強靭長くしなやかな手足加えて優れた舞踊技巧音楽性、そして軽快知的な雰囲気を持つルクレアに触発されて、およそ10年ほどの間に25作以上の作品振り付けた。その中には『ブーレ・ファンタスク』(1949年のような陽気で洗練された作品や、『ラ・ヴァルス』(1951年)で踊った「死」に魅せられるミステリアスな役柄などがあった。ルクレアは多彩なレパートリー自在に踊りこなしてバランシンの新たな「ミューズ」となった。 バランシンはダンサーとしてだけではなく1人女性としてもルクレアに惹かれていった振付家としてのバランシンは男女両方対象として作品創作していたが、マリウス・プティパ同様に主な創作対象女性であった。そしてバランシンにとって女性ダンサー芸術的霊感与えてくれる「ミューズ」であった。ただし、私生活での妻と「ミューズ」別の存在とする振付家多数占める中で、バランシンにとって両者不可分な存在であった。 バランシンは、1946年4番目の妻マリア・トールチーフ結婚していた。トールチーフはバランシンより21歳年下で、『シンフォニー・イン・C』(新版1948年)、『オルフェウス』(1948年)、『シルヴィア・パ・ド・ドゥ』(1950年)などで成功収めていたバレリーナであった。ただし、トールチーフは普通の結婚生活望んで子供もうけたいと願っていたものの、バランシンにその気は全くなかった。彼がトールチーフに求めていたのは平凡なではなく「ミューズ」であった。 バランシンとトールチーフの結婚生活は、1951年破たんした(1950年または1952年という異説あり)。ただし憎みあっての離婚ではなくその後友好関係保ち一緒に仕事にも取り組んでいた。トールチーフは裁判所にバランシンとの「結婚無効」の申し立て行っていた。申し立て受理され当日、トールチーフは裁判所から劇場向かい、バランシンとともに『スコッチ・シンフォニー』(1952年)のリハーサル行っていた。 トールチーフとの離婚前後して、バランシンはルクレアとの交際密かに始めていた。1952年クリスマスにバランシンはルクレアにプロポーズし同年大晦日結婚した。バランシンは48歳、ルクレアは23歳であった2人結婚についてSABクラスメート嫉妬感情などみじんもない口調で「彼女は、私たちみんなの代表としてバランシンと結婚したのよねえ」と評したという話が伝わっている。

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