「カレー」とインド料理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 02:51 UTC 版)
「インド料理」の記事における「「カレー」とインド料理」の解説
インドにおける「カレー」(「カリー」)という言葉は、外来語である。インドの人たちにとって、香辛料を使った煮込み料理は数多くあり、それぞれをそれぞれの料理名で呼ぶものである。香辛料を多用するインドの料理を全て「カレー」と呼ぶのは、日本料理で言えば醤油を使ったおかずを全て同じ名前で呼ぶような乱暴な呼び方である。カレーの語源には諸説あるが、タミル語で「食事」を意味する「kaRi」という説が有力である。 そういう状況をよく知っている人間は、逆に「インドに『カレー』はない」と述べる場合もある。ただし旧支配国のイギリスが、一部のインド料理をカレーという名前でイギリス料理に取り入れたことにより、世界中に普及したのも事実である。インド人自身も、インド以外の国の人々向けにわかりやすく説明する上で、この「カレー」という言葉を使うようになっており、内外のインド料理店で「具材+カレー」とメニューに表記している例は多い。例えばラース・ビハーリー・ボースは、当時の日本のカレーを元来のインドのカレーとは違うとして、本格的な「インドカレー」を伝えた人物であるが、「カレーという呼称は間違っている」とはしなかった。 カレー粉もイギリス人による発明品である(詳細は該当項目参照)。南インドにはほかにカリー・ポディという配合香辛料があり、「カレー粉」と英訳されることがあるが、味も原料も異なる。
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