《情報制御理論》
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「ウィザーズ・ブレイン」の記事における「《情報制御理論》」の解説
《情報制御理論》とは、平たく言えば「超高速のコンピュータには物理法則を改変する能力がある」という理論である。天樹健三によって命名された。 2179年10月ごろより、流出元不明の極秘データを元に作られたアンダーグラウンドな最新型コンピュータの使用中、物理的には起こりえない謎の現象が頻発するようになり、それらの現象を研究したフリードリッヒ・ガウス記念研究所の所員3名(天樹健三とエリザベート・ザインとアルフレッド・ウィッテン)により2180年に発表された。 その詳細は「世界は我々が一般に認識している現実世界の他に、《情報の海》という側面を持っている。現実世界と《情報の海》は言うなれば合わせ鏡のように互いに干渉し影響し合っており、故に、ある一定以上の(非常に速い)演算速度を持つコンピュータを用いて情報を押し付け《情報の海》を書き換える事で、《情報の海》とリンクした現実世界も改変する事が出来る」というもの。《情報の海》を介して現実世界を改変することを指して《情報制御》と呼ぶ。改変できるのは、主に物理法則(物理定数)である。ただしアインシュタインが相対性理論で明らかにした「物体は光の速さ以上で移動できない」など、ごく基礎的、根幹的な部分については改変出来ない模様。 人類はこの理論に基づいた技術により熱力学の第2法則「エントロピー増大の法則」を突破し、永久機関の創造に成功している。 しかし学会に発表された2180年以前から、秘密裡に《情報制御理論》が実用化されていた形跡が見られ、物語全体の謎のひとつとなっている。 本作品最大の特徴であり、これによって様々な特殊能力に説得力を持たせているが、この設定はよくも悪くも物理学を基幹としているため、理解が難しいとの意見がある。また2巻以降ではこの描写が簡略化されているため、「1巻目が山場、2巻目以降読みやすい」との意見がある。
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