焼き鳥 概要

焼き鳥

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/18 02:05 UTC 版)

概要

または鉄板などの調理器具を使用しなくても調理が可能なあぶり焼きという方法は、山野で得た獲物を食べるには都合の良い方法であり、古来行われている。しかし、丸焼きでは調理に時間が掛かると共に、その大きさやのために食べにくい。このため、現代の料理店では、肉を小さく切って(たいていは竹材)に刺す方法が多くとられている。

焼き鳥は、「焼き鳥屋」という専門の料理店で供されることも多い。このような専門店では、などの小鳥を切らずに串焼きにした元々の焼き鳥を販売している事もある。また、近年では居酒屋のメニューとしても一般的である。多くの場合、鶏肉を含めた鳥類を前述のように串刺しに調理したものを「焼き鳥」と言うが、同様の調理法で鶏肉以外の素材を焼いたいわゆる「串焼き」全般を「焼き鳥」と呼ぶ場合もある。具体的には、豚肉もつなどを素材として同様に串に刺して調理したもの[1]野菜の串焼き(ネギタマネギニンニク椎茸銀杏など)あるいは野菜を豚肉やベーコンで巻いた串焼き料理を焼き鳥のメニューとして提供するなどがその例であるが、使用する材料には地域差が大きい(後述)。豚(特に豚の内臓肉)の串焼きについては「やきとん」と称するところもある。また、もつを使用したものはホルモン焼きと呼ぶ事もある。鶏肉を使用する場合でも、様々な部位(正肉以外の内臓肉も)を用いたものもある。

日本各地における消費は、青森県徳島県が多く、次いで関東地方甲信越地方となっている[2]

職人の間では「串打ち三年、焼き一生」と言われており、串に刺す鶏肉が均一に焼けるように刺す技術以上に、焼き上げる技術が大切とされる[3]。焼き上げの手間を省くための自動串焼き機も存在する[4]

焼き台の上で焼かれる焼き鳥

  1. ^ 【食紀行】福岡の焼き鳥 豚・牛の内臓も柔らか日本経済新聞』夕刊2018年4月5日(くらしナビ面)
  2. ^ 平成15年『家計調査年報』(総務省統計局)
  3. ^ 保科晴久. “究極の焼き鳥”. 今井屋本店. 2013年4月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年3月18日閲覧。
  4. ^ 自動串焼き機シリーズ”. www.watanabe-kogyosho.co.jp. 2022年8月21日閲覧。
  5. ^ 『料理物語』における鳥料理”. 歴史書から読み解くやきとりの歴史. 全国やきとり連絡協議会. 2014年7月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年4月1日閲覧。
  6. ^ 料理物語 : 寛永20(1643)年刊 : 12枚目”. 国文研データセット簡易Web閲覧. 2018年11月26日閲覧。
  7. ^ 松原岩五郎『最暗黒の東京』岩波書店岩波文庫〉、1988年。ISBN 9784003317419 
  8. ^ マーク・ピーターセン『続 日本人の英語』岩波書店〈岩波新書〉、1990年、24頁。ISBN 978-4004301394 
  9. ^ 岡田「TPO INTERVIEW さすてなぶる No.135 株式会社昭和食品」『あしぎん経済月報』2022年6月、2-7頁。 
  10. ^ やきとりの焼き方-炭火焼-
  11. ^ 焼き鳥の最後の肉、食べにくくない? これで解消”. asahi.com. 2009年6月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年6月20日閲覧。
  12. ^ 室蘭焼き鳥とは”. 焼き鳥の一平. 2013年11月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年9月4日閲覧。
  13. ^ 『ZERO23』vol.154 2月号
  14. ^ 世界焼き鳥党
  15. ^ 【ぐるっと首都圏 食べるつ つながる】埼玉・東松山 やきとり/豚のカシラ肉 みそだれで/名産・深谷ネギとマッチ毎日新聞』朝刊2019年2月14日(首都圏面)2019年2月18日閲覧。
  16. ^ 東松山焼鳥組合”. 2017年5月14日閲覧。
  17. ^ 土井中照『やきとり天国―日本一の焼鳥シティ・いまばり焼鳥とっておきガイド』メイドインしまなみ事務局、2003年。ISBN 978-4925179003 
  18. ^ 【ご当地 食の旅】とり皮(福岡市)香ばしく 肉汁じゅわっ/もちもち 締めに「もう1本」『日本経済新聞』2020年5月9日NIKKEI+1(土曜朝刊別刷り)9面
  19. ^ 小倉朋子『世界一美しい食べ方のマナー』高橋書店、2014年5月20日、110頁。ISBN 4471011456 
  20. ^ 焼き鳥は串から外すべき? 店員は床に落ちた砂肝に複雑”. NEWSポストセブン (2017年2月8日). 2017年8月19日閲覧。
  21. ^ 小倉朋子『世界一美しい食べ方のマナー』高橋書店、2014年5月20日、111頁。ISBN 4471011456 
  22. ^ 運営組織”. 全や連総本店. 2013年3月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年3月9日閲覧。
  23. ^ 馬場裕一片山まさゆき桜井章一『答えてバビィ』竹書房、1996年、163頁。ISBN 4812401887 






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