カーリング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/14 02:52 UTC 版)
テレビ中継
ストーンとラインの解説
カーリング中継の解説で特定のストーンあるいはライン(ストーンを進める方向)を指し示す必要がある場合、テレストレーターで図示する(黄色などで画面上に表示させる)方法がとられる。しかし、国際中継などで単に中継の受け手となっておりこの方法をとることができない場合、シート上に位置するそれぞれのストーンを個別具体的に示すために、「11時方向のストーン」というようにハウスをアナログ式時計の文字盤に見立てて具体的なストーンを指し示すクロックポジションが用いられる。
マイクの装着
2006年トリノオリンピックからワイヤレスのマイク(ピンマイク)が選手に装着されるようになった。これにより(自国語でのやり取りになるので、その言語の理解力が必要になるものの)各国選手の戦略・臨場感・緊迫感をライブでテレビの視聴者に伝えることができるばかりでなく、選手のため息や愚痴なども同じように拾うことができ、同種目のタフさが理解できるようになったとされている。これはデニス・バクスター発案による視聴者の新たな体験を意図した音響の演出である。カーリングでは同時に複数のシートでゲームが展開されることが多いが、それぞれのシート上の各選手にワイヤレスマイクを使用することになるため、事前に周波数の調整などがなされる。[24][25][26][27][28]
カーリングの物理
カーリングは、運動量保存など力学の基礎を説明するための題材としてもしばしば取り上げられ、この場合、多くは回転によって曲がる(カールする)性質や、さらに摩擦も無視した理想化されたモデルで表されるものとして扱われる。一方、より詳しくストーンの動きを考察することは、氷上の摩擦に関する研究途上の科学でもある。摩擦は一般的な理論化ができない複雑な現象であるため、ストーンのカールやスウィーピングの効果など、実際のストーンの動きは実験と理論の両面から分析されなければ理解できない。特にストーンのカールはそれ自体が物理に対して興味深い問いを投げかけてもいる。
カーラーとともにカーリングの物理の実践的な分析も行われており、日本カーリング協会でも「研究を通じて選手の独創性や先見性を育て、新たな戦略に結びつけたい」として、2008年より氷やストーンの特性とストーンの動きとの研究を行っている[29]。カナダでは2010年のバンクーバーオリンピックに向けてデリバリーのフォームやスウィーピングの科学的研究を極秘裏に行った[30][31]。
逆向きのカール
ストーンの軌道が大きく曲がる(カールする)という性質は、カーリングのゲームを面白くさせている大きな要素である一方で、物理的にも興味深い問題である。衝突の動きが初等的な力学で比較的よく記述されるのに対して、カールの物理的メカニズムには諸説あってはっきりしていない[32][33]。
経験的にカールは次のような特徴をもつ。カールの効果は氷の状態によって大きく変化するものの、極めてはっきりしており、通常、曲がりの大きさは元の軌道と比べてストーンの停止までに1メートル前後にも達する。まったくペブルのないアイスの方が曲がりは大きいが摩擦も大きくなり遠くまで飛ばなくなるため、ペブルの存在はカールよりも摩擦の低減に寄与している。ストーンの角速度(回転の速さ)はカールの効果に顕著に影響しないことが知られており、幅広い角速度の範囲で回転は曲がる方向を決めているにすぎない。角速度の大き過ぎるストーン(スピナー)はむしろ余りカールしなくなり、ストーンの角速度は通常ハウスまで2 - 3回転程度となるよう小さく保たれている。また、カールの効果もハウスに近づきストーンの直進速度が小さくなってから顕著になることが知られている。
だがこうしたこと以上に物理的に興味深いことは、カーリングのストーンが、回転しながら接触面の上を進む物体が摩擦によって曲がると普通予想される方向とは逆に曲がるということである[34][35]。カーリングのストーンでは、そのコースは回転方向と同一の方向、すなわち、上からみて反時計回り(右手のアウトターン)に弱く回転させたストーンはハウスに近付くにつれて進行方向に向かって左に、時計回り(右手のインターン)は右に曲がる。ストーンの氷との接触面であるランニング・バンドと同様にリング状の接触面を持つものとして、机の上で反対向きに伏せたグラスなどを同じように回転させながら滑らせてみると、グラスはカーリングのストーンとは逆向きに曲がっていく。すなわちグラスにおいてはカールの方向は反時計回りで右となる[36]。
グラスの曲がる方向は通常の摩擦の考え方で理解できる。以降、上からみて反時計回りに回転する場合のみを考える。進行方向を変えるのは進行方向に直交する摩擦の成分である。これは主にリング状の接触面の進行方向前部と後部の摩擦力が寄与する。対して、接触面の左右は横向きの正味の力をほとんど生み出せないため曲がりにはほぼ寄与しない。グラスの重心が接触面よりも上にあるために、グラスの接触面前部における方が後部よりも押さえつける力が大きい。よって、通常の動摩擦の関係のように接触面への力が大きいほど摩擦力も大きいとの関係が満たされるとき、接触面前部による進行方向右向きの摩擦力の方が後部の左向きの摩擦力より大きくなり、進行方向右向きの正味の力が生まれることになる。
このカーリング・ストーンの逆向きの曲がりという謎を説明するために1920年代以降よりいくつかの説が現れてきた[9]。カーリングのストーンでも速度を持つときはグラスと同様に進行方向前部での押さえつけの力が大きいはずであるが、曲がる向きが逆になることは、少なくともある条件の元で押さえつける力が大きくなるとかえって摩擦が小さくなっていることを示唆している。そこで1981年にジョンストン (G.W. Johnston) は、曲がる理由をランニング・バンド前部で大きくなる摩擦による熱が氷の摩擦係数をかえって低くしているためだとした。
ジョンストンのアイデアは氷の融解を考えるものではなかったが、カナダの物理学者で自身カーラーでもあるマーク・シェゲルスキー (Mark R.A. Shegelski) は、1996年、溶けた水の非常に薄い膜がストーンの接触面に形成されるのだとした。カールの問題に対して最も精力的に研究を公表しているシェゲルスキーは、圧力の強い前面ではこの膜が厚くなるために、摩擦力を後部より小さくしているとする[34][37]。またストーンが水の膜を引きずりやすい性質をもつ花崗岩で作られ、摩擦の方向は氷面に相対的な速度の方向ではなく、この引きずられた水の膜に相対的になっているとする。さらにストーンの停止間際では引きずられた膜が一周して前面がさらに厚くなり、一層曲がりやすくなる。こうしたことから予測される性質の一部は実験的に確認されている[38]。
これとは別に日本の前野紀一は、2009年にストーンのカールが蒸発による温度低下とペブルの摩耗によるとする説を提案している[39][40][41]。この説では、ランニング・バンド前部で熱せされた氷は瞬間的に蒸発して気化熱を奪い、後部ではむしろ温度が低下して摩擦係数が大きくなるのだとする。さらに前部ではペブルの一部が摩耗して氷の屑が作られるために、さらに後部の摩擦は大きくなるとする。
2012年には、スウェーデンのニーベリ (Harald Nyberg) らがストーンが通過するときにランニング・バンド前部によってストーンの接触点であるペブル上につけられた高さ0.01ミリメートルに満たない程度の多数のひっかき傷がストーンの軌道を変えているのだとした。進行しつつ回転するストーンは軌道に対して数度程度斜めになった微小な傷をペブルの先端に作る。ランニング・バンド後部のストーンの微小な凹凸がこれに引っかかり、傷に沿うように動こうとするため横向きの力を生み出すのだとする。ニーベリらはこうした傷を顕微鏡写真で調べるとともに、ランニング・バンドを磨き凹凸を少なくしたストーンではカールの効果が現れないことを実験的に示した[42][43]。
ストーン左右での摩擦の非対称性は、通常の摩擦においては横向きの力を生み出せないためカールの説明とならないが、2000年にカナダのレイモンド・ペナー (A. Raymond Penner) は、摩擦が部分的に粘着的なものなら、ストーンの遅い側(反時計回りで左側)で優越的なピボット(旋回軸)として作用し、横向きの力を生み出しうると示唆していた[44]。これを発展させ、2016年以降、カナダのエドワード・ロゾウスキー (Edward Lozowski) とシェゲルスキーは、ピボット=スライド・モデル (pivot-slide model) と呼ばれるモデルを提案している[45][32][33]。 このモデルでは、断続的で瞬間的なペブルによる引っかかりをピボットとしてストーンがわずかずつ進行方向を変えるものと考える。ロゾウスキーらはこのモデルにより、ストーンの初速やペブルの形状・密度、氷の硬さ・ヤング率などのパラメータをもつ簡易な式で停止までのカールの量を表せるようになったとしている。また、式はストーンの回転角速度に依存せず、他の説では説明が困難だった回転の速さがカールの量とほとんど関係しないという特徴的な性質も説明できるとする[46]。
いずれにしても、ストーンがカールする量が氷面のペブルの状態やコースの使用状況、氷面の温度、ストーンの速度などに応じて、敏感な変化を起こす状態に調整されていることは、ストーンの動きの状況に応じた鋭敏な変化をもたらし、ひいては競技者の氷の読みに対する経験とそれにもとづく判断が競技において重要なものとなる物理的な要因となっている。
スウィーピングの効果
スウィーピングによりストーン前面の氷をこすることで、ストーンの摩擦を減少させ速度を保つことができる。結果的に速度を保ったストーンは、大きくカールし出す地点も遅くなり、またハウス内では曲がったコースのままより先へと進めることができる。一般にこの摩擦の減少は、ブラシとペブルとの間の摩擦熱によってペブルの表面をわずかに溶かし、水の膜を形成しているためだと説明される。一方で、ウェスタン・オンタリオ大学の研究者は、計測の結果温度上昇はわずかなものであり、実際には氷を溶かすのではなく、スウィーピングによって氷の微粒子が形成されてそれが潤滑剤として働いているのだとしている[47]。
またスウィーピングには、ブラシをストーンの進路に対して斜めに置くとする古い流儀と、直角に置くとする最近の流儀とがあるが、生体力学研究者のジェンキン (Tom Jenkyn) は、前者が均一に氷を暖めるのに対し、後者はムラができ効率がよくないとしている[31]。このスウィーピングにおいて、遅くても力をかける方がよいか、力が弱くなっても素早くスウィープする方がよいかという2つの選択肢がある。マーモー (B.A. Marmo) らによるモデル解析では、ブラシの位置だけを考えた場合にはかける力を大きくする方がはるかに効率的であるが、同じ氷を複数回ブラシがこするほうがさらに熱が発生するため、全体としてはハウスの近くでは素早くスウィープする方が効率的であるとする。ただしストーンが素早く動いている間は同じ場所をスウィープできないため、力をかけたスウィーピングの方が効率的である[48]。
主な大会
カーリングの大会はおおむね、参加チーム全部、または参加チームを複数のグループに分けて総当たり方式(ラウンドロビン)により決勝トーナメント進出のチームを決める。ワールドカーリングツアーでは、3回敗戦したチームから大会を去るトリプルノックアウト方式の予選が一般的である。
決勝トーナメントはノックアウト方式で行われることが多い(オリンピックなど)が、日本選手権ではページシステム方式で行われている。世界選手権では、2017年までは上位4チームによるページシステム方式で行われていたが、2018年からは上位6チームによるノックアウト方式に変更されている。
同一勝敗数の複数チーム間の順位は上述のタイブレーク方法によって決定される。
WCT主催の大会
ここではワールドカーリングツアー(WCT)が関わる大会について述べる。
- ワールドカーリングツアー
- カナダを中心に一部は欧州で開催される複数の国際大会で構成されるシリーズ。2014-2015シーズンからは、軽井沢国際カーリング選手権大会が日本で初となるツアー大会となった。男女二つのツアーがあり、各大会にはチャリティマッチを除いて賞金が設定されている。全ての試合が8エンド制で行われる。欧州で開催される男女の大会は「カーリングチャンピオンツアー」として、ワールドツアーの一部を構成しつつも同時に独自のツアーを構成していたが、2017-2018シーズンよりワールドツアーに統合された。
- グランドスラム
- ワールドカーリングツアーを構成する大会のうち、以下の各大会は「グランドスラム」大会に指定され、賞金総額も最低125,000カナダドルと高額の賞金が設定されている。歴史の古いマスターズ、ナショナル、カナディアン・オープン、プレーヤーズ選手権の4大会は「メジャー」とも呼ばれる。グランドスラム各大会のみの総合成績の最上位チームにはグランドスラムカップが授与される。
WCF主催の大会
ここでは世界カーリング連盟(WCF)が関わる大会について述べる。
- 冬季オリンピック
- 冬季オリンピックの前の年までの3年間で行われた世界選手権の順位をポイントに換算し、開催国を除いた上位9か国以内になっていればオリンピックへの出場権が得られる。オリンピックでは男女ともにオリンピック開催国を含めた10か国総当りの予選リーグが行われ、上位4か国により決勝トーナメントが行われる。
- パラリンピック
- 2006年、トリノパラリンピックから車いすカーリングが正式種目として採用されている。男女混合種目で、8か国総当りの予選リーグの上位4か国による決勝トーナメントで順位を決める。
- 世界女子カーリング選手権
- 女子のカーリング世界一決定戦。毎年開催される。2005年からは、それまで男女同一会場で行われていたものが別会場で行われている。2019年からは、ヨーロッパ:8、アメリカ:2、パシフィックアジア:2、世界最終予選:2、前回大会で最下位となった国の属する地域の出場枠が1つ減らされ、13か国で争われる。
- 大会は13か国の総当りリーグ戦による予選が行われ、その後ページシステム形式の決勝トーナメントが行われる。
- 世界男子カーリング選手権
- 男子のカーリング世界一決定戦。毎年開催される。女子同様、計13か国で争われる。
- 世界ジュニアカーリング選手権
- 21歳以下によるジュニア世界一決定戦。毎年開催される。大会は男女ともに10か国が参加し、総当りリーグ戦による予選が行われ、その後上位4か国による決勝トーナメントが行われる。また、上位7か国に次回の出場権が与えられ、下位3か国はジュニアBに降格し、次回は世界ジュニアBカーリング選手権に回ることになる。
- 世界ジュニアBカーリング選手権
- 上位3か国は同シーズンに行われる世界ジュニアカーリング選手権への出場権を得る。2016年よりヨーロッパジュニアカーリングチャレンジとパシフィックアジアジュニアカーリング選手権が統合された。
- 世界シニアカーリング選手権
- 50歳以上によるシニア世界一決定戦。毎年開催される。男女共、世界ミックスダブルスカーリング選手権と同会場、同時開催される。
- 世界ミックスダブルスカーリング選手権
- 男女混合チーム(2人制)のカーリング世界一決定戦。毎年開催される。世界シニアカーリング選手権と同会場、同時開催される。
- 世界ミックスカーリング選手権
- 男女混合チーム(4人制)のカーリング世界一決定戦。毎年開催される。2014年まで行われていたヨーロッパミックスカーリング選手権を引き継いだ。
- 世界車いすカーリング選手権
- 車いすカーリングの世界一決定戦。基本、毎年開催される。男女混合の4名でチームを構成する。また、上位8か国に次回の出場権が与えられ、下位3か国は車いすBに降格し、次回は世界車いすBカーリング選手権に回ることになる。
- 世界車いすBカーリング選手権
- 上位3か国は同シーズンに行われる世界車いすカーリング選手権への出場権を得る。
- ヨーロッパカーリング選手権
- ヨーロッパの頂点を決める大会。ディビジョン1 - 3で構成され、ディビジョン1の上位7か国(開催国がヨーロッパの場合は上位6か国)は世界選手権への出場権を獲得。
- パンコンチネンタルカーリング選手権
- パシフィックアジアゾーンとアメリカ大陸ゾーンの頂点を決める大会。ディビジョン1 - 2で構成され、ディビジョン1の上位5か国(開催国がパシフィックアジアゾーンまたはアメリカ大陸ゾーンの場合は上位4か国)は世界選手権への出場権を獲得。2022年よりパシフィックアジアカーリング選手権とアメリカズチャレンジが統合された。
その他の海外大会
- コンチネンタルカップ
- カナダカーリング協会・アメリカカーリング協会(北米代表)と世界カーリング連盟(世界選抜)の代表チームによる対抗戦として、毎年行われている団体戦の大会。冠スポンサーはワールド・フィナンシャル・グループ(WFG)。試合形式などはゴルフのライダーカップをモデルとしている。過去、日本のカーリングチームからは2013年に中部電力カーリング部、2016年に北海道銀行フォルティウス、2017・2018年にLS北見がともに世界選抜の一員として出場している。
なお、イギリス・アイルランドについては、冬季オリンピック以外はイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドカーリング協会(アイルランド・北アイルランド)で別々に代表を送っている。
日本の国内大会
日本の国内大会は大小様々なものがあるが、ここでは世界大会に直結する日本選手権に関わる大会について述べる。
- 日本カーリング選手権大会
- 北海道代表1チーム、東北代表1チーム、関東代表1チーム、中部代表1チーム、西日本代表1チーム、前年度優勝チーム、前年度準優勝チーム、ワールドカーリングツアー最上位チーム、ワイルドカードチーム(各ステップ大会2位チームの勝者)の9チームが集って日本一の覇権を争う。優勝したチームは世界カーリング選手権および、翌シーズンのパシフィックアジアカーリング選手権に日本代表として出場できる。
- 日本選手権代表選考会
- 日本選手権へのステップ大会。各地区には出場枠があり、この数だけ日本選手権に出場することが出来る。世界大会への道はこの選考会から始まるといってもよい。ステップ大会は下記の通り。
- 北海道カーリング選手権
- 東北カーリング選手権
- 関東カーリング選手権
- 中部カーリング選手権
- 西日本カーリング選手権
- 日本ジュニアカーリング選手権大会
- 21歳未満(当該年6月30日時点)のジュニア日本一決定戦。1993年より開催。優勝チームは世界ジュニアカーリング選手権または世界ジュニアBカーリング選手権への出場権を獲得。
- 日本シニアカーリング選手権大会
- 50歳以上によるシニア日本一決定戦。2003年より開催。優勝チームは世界シニアカーリング選手権への出場権を獲得。
- 日本ミックスダブルスカーリング選手権大会
- 男女混合チーム(2人制)による日本一決定戦。2007年より開催。優勝チームは世界ミックスダブルスカーリング選手権への出場権を獲得。
- 日本車いすカーリング選手権大会
- 車いすカーリングによる日本一決定戦。2004年より開催。優勝チームは世界車いすカーリング選手権または世界車いすBカーリング選手権への出場権を獲得。
- 全日本大学カーリング選手権大会
- 大学生による日本一決定戦。2010年より開催。
- 全国高等学校カーリング選手権大会
- 高校生による日本一決定戦。2006年より開催。18歳以下の高校生であれば、他校との合同チームで出場可能である。北海道代表、東北代表、関東中部代表、西日本代表と開催地代表の計5チームで行われる。
- 全日本小学生カーリング選手権大会
- 小学生(4 - 6年生)による日本一決定戦。2018年より開催。1979年から実施しているチビリンピックのスピンオフ。特別ゲストとしてカーリングの日本トップ選手・指導者が各チームに1人ずつサポートとして付くことが可能である[49]。
注釈
- ^ 野球やソフトボールで言う、大差コールドに近い。
- ^ カーリグシートは1シートあたりの長さが最低40m必要なため、シートを増やすと専用のカーリングホールの建設費は高額となる。競技人口が少ないため建設費の採算をとることは難しい。2006年トリノ五輪および2010年バンクーバー五輪でカーリングの解説を行い有名となった後、2016年2月に死去した小林宏が生前、山梨県の山中湖村に私財を投じて私設のカーリング場「Curlplex Fuji」を建設し話題となったが、常設2シートで建設費用は約1億3000万円と言われている。2020年に北海道北見市柏陽町内の北見ハイテクパーク内に開業したアルゴグラフィックス北見カーリングホールの建設費は、3シートで約10億2300万円余だったとのことである。 製氷なども含めた年間の維持費は約2000万円~4000万円とされており、またストーンは高額かつ高重量となることからカーリングホールの所有物となることが多い。ペブルを作るために専用の製氷機の使用は国家資格を必要とする。
- ^ かつては試合中に1チームが1分間のタイムアウトを2度取ることができ、時計を止めた上でコーチの助言を仰ぐことができた。
- ^ 2018-2019シーズンより前は最初の4ストーンまで。
- ^ 長野オリンピック開催前まではタイムアウト時もコーチとの話し合いは認められていなかった。
出典
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