E・Hとは?

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/03/18 12:29 UTC 版)

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西サハラの国旗
施行 未施行
TLDの種類 国別コードトップレベルドメイン
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後援組織 未定
利用地域 西サハラに関連する団体・個人
使用状況 未使用
登録の制限 未定
階層構造 未定
関連文書 なし
方針 なし
ウェブサイト なし
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E-B対応とE-H対応

(E・H から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/04 06:48 UTC 版)

電場E は、電荷から発する場として自然に定義されるが、磁場に関しては歴史的経緯から二種類の流派があり、現在でも両方が使われている。それがE-B 対応とE-H 対応である。

E-B 対応は、全ての磁場は電流から発するとし、基本公式を

とする。つまり、磁束密度Bを電流素片Id lがうけるとして定義するわけである。このとき磁場Hは,磁性体が存在する場において磁化電流を考えずにアンペールの法則が成立するように便宜的に導入される。

一方のE-H 対応は、磁場にもその源になる磁荷が存在し、

というクーロンの法則が成立するということを出発点とする。このとき、単位の大きさの磁荷が発する場が磁場Hとなり、以降の理論展開は電場と全く同じになる。これは、電流の磁場作用が発見される前から、「磁石」という磁場を発する物体が存在したために自然に現れた概念である。

この場合、静電気学で誘電体が存在する場にガウスの法則を成立させるために電束密度D を導入したのと同じ考えで、磁性体の存在する場にBが導入される。

現代の古典電磁気学では、単極磁荷は存在せず全ての磁場は電流から生じる、としている。磁石が発する磁場の正体は磁石を構成する原子の電子スピンで、すなわち古典的には電流と見なせる。そのため現代の電磁気学教育においては、物理的な描写が正しいE-B 対応が主流を占めている。しかし、現在でもE-H対応を前提とする電磁気学の教科書はあることから、いま読んでいる本がE-B 対応とE-H 対応のどちらで書かれているかを意識することは必要である。

E-B対応と E-H 対応の使い分け

では、全ての磁場が電流起源であることが明らかになった現在でもなぜE-H 対応の電磁気学が生き残っているのだろうか。まず、E-H 対応は間違いかどうかを吟味しよう。現実の世界では、磁荷に相当する存在は磁電子のスピンから生じる(古典的に考えると)ループ電流である。このループ電流が周囲に張る磁場と、正負の磁荷が無限小の距離接近したと考える磁気双極子が作る磁場は全く区別が付かない。従って全ての問題においてE-B対応とE-H対応の電磁気学は同じ答を与えるため、両者は等価なものである。従って「間違いであるから」という立場でE-H対応を否定することはできない、と言うのが現在の古典電磁気学における大勢を占める意見である(これについては後述)。

E-H対応の電磁気学は、対称性の良さが特徴である。電磁気学の基本方程式であるMaxwellの方程式のうち電場、磁場の回転に関する2式は

と、EとHに対して対称である(上述のように、電流に対応する"磁流"はないものとする)。従って、静電場の理論を『電荷の存在→電場→静電ポテンシャル→電気双極子→誘電体』と展開するのと全く同じ方法論で静磁場の理論を『磁荷の存在(の仮定)→磁場→静磁ポテンシャル→磁気双極子→磁性体』と進めることができる。また、ここで登場した静磁ポテンシャルはスカラ量で、電流の存在しない、磁石と磁性体のみの系ならば磁場はスカラポテンシャルの勾配で表されることが示される。任意の系において磁荷の分布から磁場を知りたいような問題はこの考え方の方が「電流→ベクトルポテンシャル」より遙かに楽で実用的であり、磁性物性、磁気学の分野ではもっぱらE-H対応が主流である。

また、Maxwellの方程式から直接導かれる電磁波も、EとHが直接対応する量となり、例えばMKSA単位系の電場ベクトル[V/m]と磁場ベクトル[A/m]の外積は電磁波がエネルギーを運ぶ方向を向き、大きさが単位断面あたりのパワーを表すベクトル、すなわちポインティング・ベクトルとなり、次元もちょうど[W/m^2]である。従って、E-H対応を明示的に謳っているわけではないが、電磁波物理やマイクロ波工学の教科書ではEとHを対応する二つの物理量として扱うのが普通である。

E-H 対応は間違いか?

一方で、「E-H対応は間違いであるから使うべきではない」、と強硬に主張する意見も見られる。その代表格が、日本では恐らく元日大教授の細野敏夫であろう。細野の主張は著書『メタ電磁気学』(森北出版)に余すことなく述べられている。しかし、細野が電子通信学会に投稿した同じ趣旨の論文が査読者に認められなかったこと(同書あとがき)、外国においても同種の論争があり、著者と同様の主張が認められている訳ではないと著者自ら述べている(同書p211)。

細野の主張で説得力を持つのは「E-H対応はLorentz共変でないから、物理的基本法則でない」という点である。これは、光速に近い速度を持つ磁石を考える系ではE-H対応の電磁気学は成り立たないということであるが、細野の主張ではE-H対応は自動的に単極磁荷と「磁流」がMaxwell方程式に含まれることになっている。これらが、E-H対応がLorentz共変にならない理由である。これへの反論として、E-H対応の磁気的基本量が磁気双極子(SとNは分割不能)であると仮定することで、単極磁荷と「磁流」を排し、こうすることでE-H形式のMaxwell方程式はE-B形式と同じになるので、Lorentz共変になる。

E-B 対応とE-H 対応で表れる違い

"E-B 対応"と"E-H 対応"では「磁石の最小単位」の定義に違いが生じる。この世の磁石の最小単位は言うまでもなく一つの原子(の中の電子のスピン)であるが、これをの磁荷によって作られる磁気双極子とするのがE-H対応、微小なループ電流とするのがE-B対応である。

磁石の最小単位

  • E-B対応 : 磁気モーメント  [A m]
  • E-H対応 : 磁気双極子モーメント  [Wb m]

通常、E-B対応による磁石の最小単位を「磁気モーメント」、E-H対応による磁石の最小単位を「磁気双極子モーメント」と呼ぶ。ある原子の発する磁場はどちらのモデルで表現しても同じ空間分布、同じ大きさを持つ。ただし、E-H対応で定義されるのは空間ので、E-B対応で定義されるのは空間のの分布である。

古典電磁気学においては、磁性体は多数の磁気双極子(E-H対応)または微少電流ループ(E-B対応)の集合として近似する。磁性体が外部から磁場を受けると、「磁気分極」または「磁化」が生じる。磁化の定義は「単位体積当たり正味の磁気モーメントの密度(E-B対応)」、「単位体積当たり正味の磁気双極子モーメントの密度(E-H対応)」となるが、E-H対応の場合はもっと直接的に「単位断面を通って移動した磁荷の量」と言うこともできる。

磁化または磁気分極

  • E-B対応 : [A/m]
  • E-H対応 : [Wb/m]

E-B対応では、磁化に空間的分布があるとき、そこに巨視的電流密度が現れる。一方のE-H対応では磁化に空間分布があるとき、そこに巨視的磁荷密度が現れる。

磁化の空間分布と巨視的変化

  • E-B対応 : [A/m]
  • E-H対応 : [Wb/m]

そして、この電流または磁荷が磁性体に反磁界を生じさせる。E-B対応における、E-H対応におけるは、この反磁界を取り込んだ形の電磁気学を構築するために作られた物理量である。

まずE-B対応から説明する。E-B対応では、磁性体を含んだAmpereの法則は

であるが、ここで

を利用すれば上式は

と変形され、ここで

とすれば、磁性体を含むあらゆる系で

が成立するため、磁化電流を考える必要が無くなる。次にの比例定数を求める。が小さい範囲においてはに比例し、この比例定数を「磁化率」と定義する。これを利用すると

となり、このを「物質の透磁率」と呼ぶ。

一方、E-H対応では、磁性体を含んだGaussの法則

から巨視的磁荷密度を消去することを考える。ここで

を利用すれば上式は

と変形され、ここで

とすれば、磁性体を含むあらゆる系で

が成立するため、巨視的磁荷を考える必要が無くなる。次にの比例定数を求める。が小さい範囲においてはに比例し、この比例定数を「磁化率」と定義する。これを利用すると

となり、このを「物質の透磁率」と呼ぶ。

磁化と磁化率の関係

  • E-B対応 :
  • E-H対応 :

磁化率の次元

  • E-B対応 : [(無次元)]
  • E-H対応 : [H/m]

物質の透磁率

  • E-B対応 : [H/m]
  • E-H対応 : [H/m]

ここで述べた「磁化」、「磁化率」の定義と次元は一例に過ぎない。E-H対応の電磁気学でも

と定義し、を無次元量とする教科書は多い。一方でE-B対応でありながら磁化を

としてE-H対応と同じ次元にする教科書もある。「磁化」、「磁化率」の次元については、一応ISOで[]=[A/m]、[]=[---](無次元)と定められているが、実際に電磁気学の教科書を見てみるとその基準に従わないものが多数ある。MKSA単位系では全く曖昧さを持たない電流や電荷の次元と異なり、単位系を定めても定義、次元に曖昧さの残る磁化や磁化率には特に注意を払う必要がある。

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