脳梗塞とは? わかりやすく解説

のう‐こうそく〔ナウカウソク〕【脳梗塞】

読み方:のうこうそく

脳の血管詰まり、そこから先の血行阻害されるために脳の機能障害された状態。脳血栓脳塞栓とがある。


脳梗塞 ( cerebral infarction )

脳卒中脳血管障害)のうち、脳動脈一部血栓などによる閉塞生じ血液流れ止まり、そこから先にある脳の働き低下したり、ときには脳細胞組織壊死したりするコワ病態のこと。梗塞のある部位機能障害が起こるため、運動マヒ知覚マヒ失語症などが生じます一般にこの病気徐々に進行しますが、仲間である脳塞栓のうそくせん)症の場合は、前触れなく突然発作が起こるのが特徴です。

脳梗塞

作者岡部哲夫

収載図書晩秋の海
出版社りん書房
刊行年月1994.6


脳梗塞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/06 14:15 UTC 版)

脳梗塞(のうこうそく、: cerebral infarction/stroke)、または脳軟化症(のうなんかしょう)[注 1]とは、栄養する動脈閉塞、または狭窄のため、脳虚血を来たし、脳組織が酸素、または栄養の不足のため壊死、または壊死に近い状態になることをいう。また、それによる諸症状も脳梗塞と呼ばれることがある。なかでも、症状が激烈で(片麻痺意識障害失語など)突然に発症したものは、他の原因によるものも含め、一般に脳卒中と呼ばれる。それに対して、ゆっくりと進行して認知症(脳血管性認知症)などの形をとるものもある。


注釈

  1. ^ 「脳軟化症」の名の由来は、脳細胞は壊死すると溶けてしまうこと(「融解壊死」)から。
  2. ^ 定訳がまだないため、暫定的な訳である。
  3. ^ 自然科学研究機構生理学研究所の鍋倉淳一教授(神経生理学)らの実験によると、脳梗塞による片麻痺は、患部である左右どちらかの脳のもう一方の神経回路の組み換えにより回復する例がある。
  4. ^ 2016年9月の改訂前は「75歳以上の高齢」だった。
  5. ^ a b c d 2016年9月の改訂で、禁忌から慎重項目に変更された。
  6. ^ 以前から、髄膜腫ラトケ嚢胞、石灰化している腫瘍などは出血のリスクが低いことから禁忌にならないという意見があった。
  7. ^ 2017年の追補で、C1から格上げされた。
  8. ^ 2015年2月3日より、心原性塞栓症も対象に追加された。

出典

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脳梗塞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/14 19:52 UTC 版)

LOX-index」の記事における「脳梗塞」の解説

脳梗塞(のうこうそくcerebral infarction/stroke)は、脳動脈閉塞、または狭窄のため、脳虚血来たし、脳組織酸素、または栄養の不足のため壊死、または壊死に近い状態。原因として、アテローム性動脈硬化性、血栓塞栓)性、ラクナ梗塞挙げられる

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脳梗塞

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ステント」の記事における「脳梗塞」の解説

バルーンもしくはフィルター狭窄部位より脳に近いところに準備したあと、狭窄部位風船広げその後ステント格納されカテーテル狭窄のあった部位まで誘導して留置する

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脳梗塞

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細菌性髄膜炎」の記事における「脳梗塞」の解説

髄膜炎発症してから数日経過し治療が順調であれば熱も下がり意識障害などの症状なくなった頃に起こる合併症極まれ合併症であるが、致命的になったり麻痺などの後遺症を残す危険がある。血栓性動脈炎や、血管攣縮血管平滑筋痙攣的収縮し血管内腔著しく狭くなる)が原因になると考えられる

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脳梗塞

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脳血管障害」の記事における「脳梗塞」の解説

急性期降圧原則禁忌である。脳血管障害CT にて出血認められなければ脳梗塞の可能性が高い。発症から4.5時間以内であれば血栓溶解療法症状改善しえるので適応評価を行わなければならない病歴からアテローム血栓性などの病型診断行いMRI または MRA にて発症時期特定していく。血栓溶解療法適応基準、慎重投与などが定められているため、かならず専門家コンサルトしてから血栓溶解療法は行うべきである。この際適応から外れ行為として観血的処置があるためにNGチューブやフォーレーカテーテルの挿入控えておいた方がよい。

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脳梗塞

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脳血管障害」の記事における「脳梗塞」の解説

脳梗塞の画像所見について述べる。 CT XCT では、まず何よりも脳出血との鑑別が重要である。脳出血ではよほど小さなものでない限り急性期から血腫明確な吸収域として確認できるからである。さらに脳梗塞では初期早期虚血変化early CT sign)と呼ばれる所見みられることがあるearly CT sign としてはレンズ核陰影不明瞭化、島皮質不明瞭化、皮髄境界皮質白質境界)の不明瞭化、脳溝消失狭小化)が有名である。これらの変化MCA領域の1/3を超えるとき(1/3 MCA領域)は血栓溶解療法治療適応外となるため、近年では初期虚血変化有無判定が重要となっている。やや時間経過すると、壊死した脳の腫脹みられることがある。そして、壊死した組織発症数日すると軟化しCT暗くなるが、これらの所見はどれも発症急性期にははっきりしないのであるMRI MRI ではより早期から所見捉えることができる。T2 強調画像病変高信号になる(細胞腫脹をみている)のが発症6時間でみられるほか、拡散強調画像 (DWI) では高信号を約3時間後から認めることができるとされる概念上は DWI にて高信号を示している部位はすでに不可逆的な変化示していると考えられており、その周囲可逆的な部位であるペナンブラ存在する考えられている。しかし DWI高信号域の多く梗塞巣に一致する淡い病変中に可逆性病変含まれることもあることが知られている。逆に早期DWI でも偽陰性を示すことはしばし認められる発症24時間以内でも5%ほどの偽陰性知られている。特に発症6時以内椎骨動脈灌流域で偽陰性多く20%認められる。特に延髄病変で多いとされている。逆に大脳皮質での偽陰性低く2%程度である。初回DWI にて高信号が認められなくとも経過症状から脳梗塞が強く疑われた時は24時間後に再度撮影するのが望ましい。その場合は3mm程度の薄いスライスで b value 2000上で行うと検出率高くなる病期病態DWIADC-MAPT2WICT発症直後0 - 1時間閉塞直後灌流異常 所見し 所見なし 所見し 所見なし急性期1 - 24時間細胞性浮腫 高信号 低信号 所見なし early CT sign 急性期1 - 7日細胞性浮腫血管性浮腫 高信号 低信号 高信号 低吸収 亜急性期1 - 3週間細胞壊死にてマクロファージ浸潤血管新生から徐々に浮腫軽減 高信号から徐々に信号へ 低信号から徐々に高信号へ 高信号 低吸収からFEを介して吸収慢性期1か月 - ) 壊死吸収瘢痕化信号 高信高信髄液濃度 上記表は脳梗塞における MRI典型的経時的変化である。超急性期細胞性浮腫のため拡散係数低下し、それは DWI にて高信号、ADC-MAP で低信号という形で表現される急性期では毛細血管BBB破綻により血管性浮腫起る血管性浮腫により単位組織あたりの水分量が増加するため T2WI にて高信号を示すようになる急性期に再灌流により血管性浮腫増悪し、著明脳浮腫出血性梗塞起こすこともある。亜急性期になると細胞壊死血管壊死により拡散係数上昇してくるため、一時期見かけ上正常化 (pseudo-normalization) する。拡散強調画像では T2 shine through の影響をうけて亜急性期後半まで高信号が持続する。この現象があるために拡散強調画像高信号でも拡散係数低下や脳梗塞超急性期と言えずとすることができず、ADC-MAP を併用して評価する発症2週間ほどでCTでも血管性浮腫軽減により一時的に病変が等吸収になる。しかし不明瞭化はしており FE (fogging effect) と言われる亜急性期では軟膜髄膜吻合による側副血行路の発達代償性灌流増加にて比較小さな梗塞内の出血認められることがあり、T2*にて低信号を示す。これは急性期出血性梗塞異なり重篤神経症状増悪を招くことはないが、ラクナ梗塞場合はこれらの所見がある場合抗血小板薬投与をしない方が無難とされている。その後慢性期所見として T2WI 高信号となるが、組織欠損程度により FLAIR 画像で低信号化したりする。細胞外液腔の開大よるものである。 脳血管障害では遠隔部に二次性起ることが知られている。代表例を示す。 二次性変化所見皮質脊髄路ワーラー変性 皮質脊髄路障害があるとその遠隔部で4週後よりT2短縮10週頃よりT2延長DWIでは2日から8日程度信号変化認められる視床変性 外側線条体動脈含め中大脳動脈領域障害があると皮質視床を介して同側視床発症3か月以降にT2延長。背内側から起ることが多い。 中脳黒質変性 線条体障害で同側中脳黒質発症10日前後でT2延長認められ1か月ほどで消失する下オリーブ核仮性肥大 小脳歯状病変では対側の下オリーブ核背側中心路では同側に変性がおこる。数か月でT2延長がおき、その後肥大する交叉小脳萎縮 障害される対側の中小脳脚ワーラー変性生じる。近傍障害されると対側に同様の変性生じるため、両側性となることも多い。 その他、有名な所見としては皮質層状壊死 (cortical laminar necrosis) というものがあり、椎体細胞層(第3層)が選択的に虚血陥ることであり発症後3週間ほどで T1WI にて皮質沿った高信号域が認められる

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