すいそ‐か〔‐クワ〕【水素化】
水素化
水素化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/15 03:20 UTC 版)
水素化(すいそか、英: hydrogenation)とは、水素ガスを還元剤として化合物に対して水素原子を付加する還元反応のことである。水素添加反応(すいそてんかはんのう)、略して水添(すいてん)と呼ばれることもある。この反応は触媒を必要とするため、接触水素化(せっしょくすいそか、catalytic hydrogenation)とも呼ばれる。文脈によっては水素化反応を使用した実験手法・技術のことを指す場合もある。
- 1 水素化とは
- 2 水素化の概要
- 3 その他の水素付加反応
水素化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/13 05:35 UTC 版)
触媒水素化により、石油化学工業において炭化水素流からの芳香族化合物の抽出に用いられる溶媒であるスルホランが得られる。約20気圧60℃でラネー合金により3-スルホレンを水素化すると、65%の収率でスルホランが得られる。
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水素化 (hydrogenations)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 03:20 UTC 版)
「還元」の記事における「水素化 (hydrogenations)」の解説
水素ガスを還元剤として用いる還元反応を水素化あるいは水素添加(略して水添)という。通常、触媒を必要とするので、接触水素化と呼ばれることも多い。触媒が系に溶解する均一系の反応と触媒が系に溶解しない不均一系の反応に大別される。 不均一系の水素化では主にニッケル、銅-酸化クロム、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、白金などの金属の微粉末、もしくはそれらを活性炭、アルミナ、珪藻土などの不溶性の担体に吸着させたものが触媒として用いられる。 C=C二重結合、C≡C三重結合をC-C単結合へ水素化するにはニッケル、ルテニウム、パラジウム、白金がよく用いられる。これらの中からの選択は基質に存在する他の官能基への選択性を考慮して選択される。アダムス触媒と呼ばれる酸化白金PtO2のような強力な触媒が使用されることもある。 C≡C三重結合をC=C二重結合に部分還元するには、パラジウムを被毒して活性を低下させたリンドラー触媒がしばしば使用される。このとき、シス体のアルケンが選択的に得られる。 芳香環を水素化して飽和の環に還元するにはルテニウムやロジウムがしばしば使用される。特にロジウムは水素圧が低くても芳香環を還元することができる。ルテニウムは硫黄化合物による被毒を受けないのでチオフェン環の水素化にも利用できる。 アルデヒドおよびケトンのC=O二重結合(カルボニル基)をCH-OH(アルコール)へ還元するにはニッケル、銅、ルテニウム、白金が良く用いられる。銅-酸化クロム触媒はC=C二重結合よりもカルボニル基を選択的に還元できる傾向があるが、この目的にはヒドリド還元のほうがすぐれている。 エステルのカルボニル基を還元するには、銅-酸化クロム触媒が使用されるが高温、高圧の条件が必要となる。 ベンジルアルコールやベンジルエーテルのC-O単結合を加水素分解するにはパラジウム触媒がよく用いられる。この方法は有機合成においてアルコールをベンジル保護した後、脱保護するのに用いられる常法である。 炭素-硫黄結合を加水素分解するにはニッケル-アルミニウム合金をアルカリで溶解させて調製するラネーニッケル触媒が用いられる。この反応はアルミニウムの溶解の際にニッケルへ吸着された水素による水素化反応である。カルボニル基をジチオアセタールとした後に、この方法を使用するとメチレン基に還元できる。この反応は中性に近い条件で進行し、クレメンゼン還元(強酸性下で行われる)、ウォルフ・キッシュナー還元(強塩基性下で行われる)の条件では不安定な物質にも適用できる。 均一系の水素化ではホスフィン配位子を持つルテニウムやロジウムなどの遷移金属錯体が触媒として使用される。不斉水素化はキラルなホスフィン(代表としてはBINAP)を配位子としたこの種の触媒で行われる。 ウィルキンソン錯体(Wilkinson's complex):RhCl(PPh3)3で低圧でC=C二重結合を水素化することができる。 記事:水素化 も参照のこと。
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「水素化」の例文・使い方・用例・文例
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