きのう‐しゅぎ【機能主義】
機能主義
【英】:FUNCTIONALISM
建築およびその他のデザインは、その実用性の分析と総合に即して設計すべきであり、単なる造型的な遊戯は一切排除すべきであるとする主張。旧来の様式との闘争のための理論として1920年代、30年代の近代建築運動において支配的な思潮となり、近代建築の国際的普及を助けた。この主張はゼンパーやオットー・ヴァーグナーの「芸術はただ必要のみによって支配される」という思想にはじまり、サリヴァンの「形態は機能に従う」という主張、ロースの無装飾主義などで補強され、近代建築設計の指導原理とみなされたが、同時に「機能主義そのものが近代美を生みだす」という大きな誤解を普及させ、一般建築のデザインの質を低下させるとともに、しばしば経済主義にすりかえられる弊害も生じた。
機能主義
機能主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 16:42 UTC 版)
リベラルな国際政治学者は、「国家」とは個人の自由や権利を守る為の「必要悪」として考えており、その「必要悪」同士で議論の場を設けて平和構築や国際秩序の形成を狙った。(詳細は 機能主義 (国際関係) の項目を参照) 機能主義の反省と、リベラルな勢力によって 新機能主義 が提唱された。要するに国家(国家体)ではなく、民間(非国家体)による外交と、国家の暴走の歯止め、多国籍企業、それらが発展し非国家体が国家体の国家主権の制約さえ可能と言う考えが出てくる(詳細は 新機能主義 の項目を参照)。
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機能主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/06 05:35 UTC 版)
機能主義とは、1920年代以降のイギリスでさかんとなった、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのラドクリフ=ブラウンやブロニスワフ・マリノフスキらが展開した社会人類学的なアプローチである。個々の制度や機制がその社会全体を維持するうえで果たす機能に着目する。そこには、伝統的なイギリス経験論哲学およびそこから生まれた功利主義思想の影響が認められる。
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機能主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/07 01:30 UTC 版)
詳細については構造機能主義を参照。 19世紀の「安楽椅子人類学者」たちは、宗教がいかにして人類の歴史に登場してきたかという点に興味をもっていた。20世紀に入ると、彼らの憶測によって構築された歴史は退けられ、「これらの信仰と実践は社会に対して何を行っているのか」という新しい問題意識が前面に現れ、起源についての問題意識は後退していった。この観点からは、儀礼は普遍的なものであり、その内容は非常に多様なものであり得るものの、たとえば人間の基本的な心理的・社会的問題に対する解決法を提示したり、あるいは社会の中心的な諸価値を表現したりといった特定の基本的な機能を果たすものである。ブロニスラフ・マリノフスキーは「機能」という概念によって個人的な心理学的必要にアプローチした。これに対してA.R. ラドクリフ=ブラウンは制度や習慣の機能(目的)を「全体としての社会を維持し保存する」という点にあると考えた。すなわち彼ら両者は、不安と儀礼との関係という点において見解を異にしていたのである。 マリノフスキーによれば、儀礼は危険な諸要素が技術的な制御を超えてしまっている諸活動に対する不安を処理するための非技術的な手段なのだという。「呪術は、埋めることのできないギャップ、あるいは知識や実践的制御能力の空白に人が直面し、それでもなお彼の追求を続けざるを得ない時に、いつでも一般的に見られ、また予期されるものである。」これとは対照的に、ラドクリフ・ブラウンは儀礼は共同体を象徴的に表象する共通の利害の表現であると考え、不安は儀礼が遂行されなかった時にのみ感じられるとした。ジョージ C. ホーマンスは人々が所期の結果を得るための技術をもたないために感じる「一次的不安」と第一義的不安をこれらの対立を鎮静させるための儀礼を行わなかったために感じる「二次的不安」を区別し、これによってこの対立を調停しようとした。ホーマンスによれば、浄化の儀礼は二次的不安を払拭するために行われるものだという。 A.R. ラドクリフ=ブラウンによれば、儀礼は組織的イベントとして技術的行為とは区別されるべきであるという。「儀礼的行為は、そのすべての例に何らかの表現的もしくは象徴的な要素が含まれているという点で、技術的行為とは異なっている。」これとは対照的に、エドマンド・リーチは、儀礼と技術的行為との相違は構造的類型の相違ではなく、スペクトラム的な相違なのだという。「行為というものは連続的な物差しの上に位置づけられるものなのである。一方の極には完全に世俗的で完全に機能的で純粋単純に技術的な諸行為があり、他方の極には完全に聖的であり厳格に美的であり技術的に非機能的な諸行為がある。大多数の社会的行為はこの両極の間に位置づけられ、双方の性質をそれぞれ部分的にもつ。この視点からは、「技術と儀礼」、「俗と聖」といったものは行為のタイプを指しているのではなく、ほとんどあらゆる種類の行為に見られる側面を指しているのである。」
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機能主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/12 08:42 UTC 版)
詳細は「機能主義 (心の哲学)」を参照 心の哲学における機能主義は、同一説の不十分さに対して、ヒラリー・パトナムやジェリー・フォーダーによって定式化された。パトナムやフォーダーは、心の状態を、経験主義的な心の計算理論の観点からとらえる。ほとんど同じか少し遅れて,D.M.アームストロング(英語版)とデイヴィド・ルイスは、素朴心理学の心の概念がどのような機能を果たしているかを分析する機能主義の一種を定式化した。最後に、ウィトゲンシュタインの「(語の)意味とはその用法である」というアイデアに由来するが、ウィルフリド・セラーズとギルバート・ハーマンによってかなり発展した意味の理論としての機能主義の一種が登場した。 これらさまざまなタイプの機能主義に共通するのは、心的状態は他の心的状態・感覚的インプット・行動的アウトプットとの因果関係によって特徴づけられる、というテーゼである。つまり、機能主義は心的状態が物理的にどう実現しているかを心的でない「機能的な」性質を使って特徴づけ、そうすることでそうした実現のされ方の細部を取り除いた抽象化を行うのである。たとえば、肝臓は、科学的には、血液をろ過し一定の化学的なバランスを保つという機能的な役割によって特徴づけられる。この観点からすると、肝臓が有機的な組織であろうとプラスチックのナノチューブであろうとシリコンチップであろうと関係ない。というのも、肝臓が果たす役割や他の臓器との関係こそが肝臓を定義するからである。
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機能主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/08 08:20 UTC 版)
「ジェリー・フォーダー」の記事における「機能主義」の解説
1960年代の間、ドナルド・デイヴィッドソン、ヒラリー・パトナム、そしてフォーダーといった様々な哲学者が、世界は「物理学の普遍性」を破らないという唯物論者の考え方に執着する一方で心的因果関係といわゆる「民俗心理学」の説明上の効能を保つ方法を発展させるという難題を解決しようとしてきた。まず、彼らの主張するところは、心の哲学においてかつて支配的だった立場、行動主義と類別確認理論を放棄することである。論理的行動主義に伴う問題は、特に行動は一つの心的な出来事/原因の結果ではなくむしろひと連なりの出来事/原因の結果だと考えた場合に、行動主義が精神状態の「間の」因果関係を説明できず、しかもそういった因果関係が心理学的に説明する上で本質的であると思われることである。一方で類別確認理論は根本的に異なる物理学的体系が全く同じ精神状態の中に見出されるという事実を説明できない。深く人間中心的で(どうして人類が宇宙で唯一の知的損座だということがあるだろうか)ある場合を除けば、同一説は、神経科学においてヒトの脳はそれぞれ互いに異なっているという証拠を集めるのに失敗する。このゆえに、異なる物理学的体系において一般に精神状態に言及できないことによってそれ自体異なる種の間だけではなく同種別個体間でも証明される。 フォーダーによれば、こういった問題の解決は、機能主義、いわば二元論及び還元主義の失敗を克服するために作られた[誰によって?]仮説に見いだされるという。ここで詳細に述べなければ、この考えは重要なものは精神状態を存在せしめる物理的基盤ではなく精神状態の機能だということである。この立場は心の多重実現可能性という原理に基づいて生まれた。この立場によると、例えば、私とコンピュータは全く異なる物質的材料(右図参照)からできているにもかかわらず同一の機能的状態を事例を挙げて裏付ける(「理解する」)ことができる。このことによって機能主義は「トークン唯物論」の一形態だと分類される。
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