各話補足事項
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「ルパン三世 (TV第2シリーズ)」の記事における「各話補足事項」の解説
第1話「ルパン三世颯爽登場」 TV第1シリーズ最終話の5年後として描かれる(現実と経過期間は同じ)。第1シリーズ最終話からこの話までの間の各キャラクターの動向も簡単にだが語られている。第1シリーズ第1話の敵であった犯罪組織「スコーピオン」のコミッショナー・ミスターXが再登場。そのミスターXの回想という形で、第1シリーズ第1話のシーンが流用されている。 第3話「ヒトラーの遺産」 登場したアドルフ・ヒトラーの遺産は、ヒトラーが最初は画家を目指していたが挫折し、その時のコンプレックスが独裁者になるきっかけとなった事実に即したオチとなっている。 第4話「ネッシーの唄が聞こえる」 この回の舞台がスコットランドであるため、不二子がザ・ドリフターズの「誰かさんと誰かさん」(原曲はスコットランド民謡)を歌うシーンがある。 第5話「金塊の運び方教えます」 作中、金塊自動車で走行中の検問シーン直前の会話中に一時的に次元と五右ェ門の声が途中で入れ替わってしまっているシーンがある。なお、ビデオや一部のDVD等にも入れ替わったまま収録されている。HDリマスター版及びブルーレイでは修正されている。 第7話「ツタンカーメン三千年の呪い」 この回のみ、CM入りのアイキャッチに「タタリじゃ〜」とルパンの声が入る。映画『八つ墓村』の宣伝コピーで当時の流行語でもあった。また、本編ラストの砂漠でラクダに乗った不二子とルパンのシーンは、こちらも当時話題になった研ナオコ出演の生理用品のCMパロディであり、セリフもほぼ同じである。 また、ルパン作品としては珍しく、銭形警部は終始、トレードマークの1つであるコートを着用していない。 第15話「名探偵空をゆく」 アイキャッチまでの間、銭形警部を除いたメインキャラクターが全く登場していない(4人が全員誰かに変装していたため)。 第19話「十年金庫は破れるか」 当時、流行っていたテレビゲーム、任天堂の『テレビゲーム15』が登場。また、ルパンが当時主流だったサウナであるロウリュに入っている描写がある。 第20話「追い詰められたルパン」 ハトラー総統が放送1年前にヒットした海援隊の「あんたが大将」のレコードを聴いて風船の地球儀を弄ぶシーンがある(これは映画『チャップリンの独裁者』がモデルとなっている)。 第66話「射殺命令!!」 ビューティーが所有する.44口径のコルト・パイソンは、現実世界では試作品止まりで製品化はされていない銃である。次元曰く「”1966年製”でワルサーP38とは(技術的に)32年分の差がある」とのことだが、一般的に「パイソン」の名を冠するものは1955年製モデルのもので1966年製のものは「ダイアモンドバック」の名を冠する廉価版である。 次元が「ダムダム弾は1929年のベルサイユ条約で使用禁止になった」と語っているが、これは大きな誤りである。ベルサイユ条約が調印された年は1919年であり、ダムダム弾が使用禁止となったのは、1899年の第1回ハーグ国際平和会議及び1907年の第2回同会議によってである(ハーグ陸戦条約も参照)。ただし、ハーグ陸戦条約23条によるダムダム弾(拡張弾)の使用禁止は軍隊においての使用を禁ずるもので、警察での使用は禁じられておらず、貫通による二次被害を避ける目的等でホローポイント弾等と同種の弾が使用されている。 第73話「花も嵐も泥棒レース」 日本テレビの局アナ時代の徳光和夫が本人役で出演している。最後の泥棒オリンピックのゴール地点が破壊されるシーンで、逃げ惑う人々の中に、右往左往している『天才バカボン』のバカボンのパパが紛れ込んでいる。 第74話「恐怖のカメレオン人間」 当時流行していたピンク・レディーの「カメレオン・アーミー」をモチーフとした作品。前半では前奏や間奏、エンディングの一部が、後半では1コーラスが歌入りで使用されている。 第78話「ロボットの瞳にダイヤが光る」、第106話「君はネコ僕はカツオ節」、第117話「チューインガム変装作戦」、第128話「老婆とルパンの泥棒合戦」 すべて浦沢義雄脚本と青木悠三絵コンテであるとともに、どれもニューヨーク・ブロードウェイが舞台となっていることから、別名「ブロードウェイ・シリーズ」とも呼ばれる。 第82話「とっつあん人質救出作戦」 ルパン一味とテロリストの戦闘シーンで、第1~26回目のオープニングテーマ「ルパン三世'78」がBGMに使用された。 第93話「万里の長城インベーダー作戦」 当時、『スペースインベーダー』が流行っていたため、インベーダー砲台もどきの戦車が登場。また、当時の中国は文化大革命が終わった直後で、それにちなんだエピソードも登場する。 第100話「名画強奪ウルトラ作戦」 番組放送の100回記念企画で、一般から公募したオリジナルストーリー5000編以上の作品から選ばれた4編が、脚本家の潤色を経て100話から4話分放送された。 第101話「ベルサイユは愛に燃えた」 ルパンが『ベルサイユのばら』のオスカルと共演するという、公募作品ならではの珍しい話である。一部資料で、オスカルの声優はベルばら本編と同じ田島令子が担当したという誤記があるが、実際に担当したのは二木てるみである。 第104話「もっとも危険な黄金ベッド」 酸と塩基を中和させるために「水酸ナトリウム」を使用するという筋書きであるが、化学的には「水酸化ナトリウム」である。銭形警部の本名が本人が差し出す名刺で「銭形幸一」と確認できるシーンがある。 第143話「マイアミ銀行襲撃記念日」、第151話「ルパン逮捕ハイウェイ作戦」、第152話「次元と帽子と拳銃と」、第153話「神様のくれた札束」 いずれもテレコムが担当した回である。第143話以前もテレコムが担当した回は複数存在するが、作画監督北原などの手により本シリーズの標準的なキャラクターデザインに修正されていた。しかし、テレコム担当回は本シリーズ標準キャラクターデザインを尊重しない作画が続いた為、北原は作画修正を第143話から放棄した。この為、これ以降のテレコムが担当した回は”修正前のオリジナル作画”となり、『カリオストロの城』に近いキャラクターデザインとなっている。 第145話「死の翼アルバトロス」 本シリーズで宮崎駿が「照樹務」名義で脚本・演出を務めた2作品のうちの1作。物語後半は宮崎駿が監督した『未来少年コナン』を彷彿とさせる場面がある。また、テレコム担当回でもある。 第154話「ヘクサゴンの大いなる遺産」 シナリオ段階では前後編で最終話になる予定だった。しかし『カリオストロの城』スタッフの手空きを埋める目的でテレコムに第155話を発注した皺寄せを受けて1話完結に変更された。 第155話「さらば愛しきルパンよ」 本シリーズ最終回にして、本シリーズで宮崎駿が「照樹務」名義で脚本・演出を務めた2作品のうちの1作。また、テレコム担当回でもある。1981年(放送当時は1980年である為、”近未来”となっている)の東京を舞台とし、物語前半は市街地戦、後半は敵との直接対決となっており、劇場版『カリオストロの城』や本話のヒロインを担当した声優が後年に宮崎駿が監督する『風の谷のナウシカ』のナウシカ役として出演する島本須美であったり、宮崎駿が監督した劇場アニメ『天空の城ラピュタ』に登場するロボット兵が本作にて初登場しており、『ナウシカ』『ラピュタ』の原型となる特色が強い。ラピュタの公開は本作放送の6年後の1986年であり、ラピュタを制作するにあたり、宮崎は、ラピュタに”ルパン用キャラクター”であるロボット兵を登場させたことについて「心残りがあり、もう一度使ってみた」と語っている。また、本シリーズ放送期間中は丁度、警視庁本庁舎の建て替え工事が実施されていた期間と重なり、本シリーズに警視庁庁舎が登場する際は1931年(昭和6年)に竣工した旧庁舎が描かれていたが、本話は本シリーズ唯一、1980年6月に竣工した建て替え後の現在の警視庁本庁舎が登場している。
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