水酸化ナトリウムとは? わかりやすく解説

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水酸化ナトリウム


水酸化ナトリウム

読み方:すいさんかナトリウム

水酸化ナトリウムとは、ナトリウム水酸化物である。化学式NaOH」で示される。つまり水酸基(-OH)が結合したナトリウムNa)である。別名「苛性ソーダ」。

水酸化ナトリウムは、常温では無色無臭固体であり、溶けやすく、空気中の水分吸収して水溶液化する性質潮解性)を有する

水酸化ナトリウムは強アルカリ性腐食性苛性)があり、水酸化ナトリウムが皮膚付着した状態を長時間放置する皮膚表面タンパク質が溶かされて肌がぬるつく感じになる。高濃度の水酸化ナトリウムを含む製品は「毒物及び劇物取締法」において劇物指定されており、取扱い法的に制限されている。

水酸化ナトリウムは工業分野ではアルカリとしてよく用いられる固形石けんにも鹸化作用発揮する要素として用いられている他、台所の油落とし用の洗剤などにもよく用いられている。

焼き菓子はじめとする食品などに水酸化ナトリウムを添加する場合もある。たとえばドイツ伝統的な焼き菓子であるプレッェルなどでは、生地をあらかじめ水酸化ナトリウムの水溶液浸し焼き上がり見た目食感向上させる過程を挟む場合がある。水酸化ナトリウム自体は焼く過程通じて炭酸ソーダ変化し無毒化する。

すいさんか‐ナトリウム〔スイサンクワ‐〕【水酸化ナトリウム】

読み方:すいさんかなとりうむ

食塩水電解して作る潮解性のある白色固体溶けやすく、水溶液強アルカリ性二酸化炭素をよく吸収し炭酸ナトリウムになる。腐食性強く皮膚をおかす。石鹸(せっけん)・合成繊維製造石油精製製紙・パルプ工業など用途が広い。苛性(かせい)ソーダ化学式NaOH

「水酸化ナトリウム」に似た言葉

水酸化ナトリウム

分子式HNaO
その他の名称か性ソーダSodium hydroxide、水酸化ナトリウム、White causticCaustic sodaSoda lye、ナトリウムヒドロキシド、苛性ソーダ、Hydroxysodium、エトズナトロン、Aetznatron、アスカライト、Ascarite、コロ-グリルレイン、Collo-Grillrein、コロ-タペッタ、Collo-Tapetta、FC-4370、MO-67、NSC-135799、スタムペルプレプ、AtamperPrep、トソーペアール、Tosoh pearl、E-33


物質名
水酸化ナトリウム
慣用名
苛性ソーダ
化学式
NaOH
原子量
40.0
融点(℃)
318.4
沸点(℃)
1390
密度(g/cm3
2.13


水酸化ナトリウム

英訳・(英)同義/類義語:sodium hydroxide

潮解性の強い白色結晶NaOH
「生物学用語辞典」の他の用語
化合物名や化合物に関係する事項:  水素イオン  水素結合  水酸化カリウム  水酸化ナトリウム  水銀    氷酢酸

水酸化ナトリウム

名前Sodium hydroxide
水酸化ナトリウム

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水酸化ナトリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/07 01:08 UTC 版)

水酸化ナトリウム(すいさんかナトリウム、: sodium hydroxide)は化学式 NaOH で表される無機化合物で、ナトリウム水酸化物であり、常温常圧ではナトリウムイオン水酸化物イオンからなるイオン結晶である。苛性ソーダ(かせいソーダ、: caustic soda)と呼ばれることも多い。


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  3. ^ 富士フィルム 水酸化ナトリウムのSDS(安全データシート)
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「水酸化ナトリウム」の続きの解説一覧

水酸化ナトリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/16 00:38 UTC 版)

DNAシークエンシング」の記事における「水酸化ナトリウム」の解説

アデニン塩基シトシン塩基開裂させる。ジメチル硫酸の弱い条件代わりに用いる。

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水酸化ナトリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/23 04:04 UTC 版)

かん水」の記事における「水酸化ナトリウム」の解説

苛性ソーダ」とも呼ばれる洗濯用に安価手に入ったため、戦前から終戦後しばらくは中華麺製造普通に使われた。現在でも食品添加物として使用可能であるが、厳しい条件つけられ使用例少ない。

※この「水酸化ナトリウム」の解説は、「かん水」の解説の一部です。
「水酸化ナトリウム」を含む「かん水」の記事については、「かん水」の概要を参照ください。

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