ロココ美術とは? わかりやすく解説

ロココ

(ロココ美術 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/11 03:31 UTC 版)

ロココRococo)とは、美術史で使われた用語で、バロックに続く時代の美術様式を指す。18世紀ルイ15世フランス宮廷から始まり、ヨーロッパの他国にも伝えられ、流行した。


  1. ^ a b c d e f 中村 1999, pp. 115–117.



ロココ美術

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西洋美術史」の記事における「ロココ美術」の解説

詳細は「ロココ美術」を参照 1710年代から60年頃までのフランス美術様式中心とした時代様式一般にロココ美術と呼称する。ロココという言葉は、後世新古典主義時代ルイ15世時代美術軽視して呼び始めた事を嚆矢とし、バロック建築における庭園装飾使用されロカイユ呼ばれるデザイン端を発する現代において該当する時代美術判然とロココ美術と呼ぶようになったため、性質指向相反する文化現象同様の名の下に冠されることが美術史観点から問題となっている。 この時代美術史概観すると、建築絵画において特徴的な発展見られるガブリエル=ジェルマン・ボフラン(英語版)らによって建造されたオテル・ド・スービーズ(英語版)は、白地に金の装飾施され壮麗な室内ロココ建築特徴現す代表的な作例である。17世紀後半にはギリシア美術ローマ美術への関心高まりアンジュ=ジャック・ガブリエルによって古代風の採用した小トリアノン宮殿建設された。その他、イタリア建築家ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージローマ古代遺跡壮大さ現し後世新古典主義ロマン主義大きな影響与えたことで知られている。 工芸分野黄金時代達したのはロココ美術の大きな特徴で、家具金工服飾陶器などの各分野で質の高い作品生み出された。ドイツマイセン飛躍的進歩遂げたのもこの時代である。彫刻分野ではジャン=バティスト・ピガール(英語版)、エティエンヌ=モーリス・ファルコネ(英語版)、ジャン=アントワーヌ・ウードンらが活躍したが、主要な領域たりえるには至らなかった。 絵画におけるロココ美術の始祖アントワーヌ・ヴァトーであると言われている。フランドル地方出身ヴァトーは、パリでの修行過程において様々なテーマ様式美術接触することで才能開花した中期代表作キュテラ島巡礼』に示され戸外での男女戯れ表現する画題は「雅な宴(フェート・ギャラント)」と呼ばれ、ロココ美術を語る際に不可欠な要素へと昇華しニコラ・ランクレジャン=バティスト・パテルなどによって追随する形で同様の画題作品発表されるなど、同年代を含む後世画家多大な影響与えた。フェート・ギャラントはポンパドゥール夫人庇護受けたフランソワ・ブーシェによって官能性帯びた雰囲気醸し出すようになり、ヨーロッパ中へ広まったこうした画風はロココ美術最期画家とされたジャン・オノレ・フラゴナールへと受け継がれていくこととなる。一方で市民的感性では家族的テーマ好まれる時代となり、ジャン・シメオン・シャルダンジャン=バティスト・グルーズ代表されるような市井の人々の様子描いた人物画や、中産階級家庭一端描いた静物画などが数多く生み出された。 また、18世紀中ごろより定期的にサロン開かれるようになり、芸術品不特定多数目に触れる機会を持つようになった。これによってドゥニ・ディドロ代表される美術批評誕生画商増加といった社会的傾向発生し芸術家パトロン関係性変化見られるようになったのも時代特徴を示す出来事として挙げられる一方イタリアでアレッサンドロ・マニャスコジュゼッペ・マリア・クレスピらによって新しい方向性持った絵画生み出された。18世紀に入るとジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ登場し、白を基調とした明る天井画壁画制作し重量感取り去った自由な装飾作品生まれている。また、イギリスでは大陸美術輸入により絵画技法飛躍的に向上したのが18世紀で、19世紀到来する黄金期準備段階のような時代となった代表的な画家としてはトマス・ゲインズバラジョシュア・レノルズなどがいる。

※この「ロココ美術」の解説は、「西洋美術史」の解説の一部です。
「ロココ美術」を含む「西洋美術史」の記事については、「西洋美術史」の概要を参照ください。

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