ポリクローナル抗体
英訳・(英)同義/類義語:polyclonal antibody
動物を免役して血清から調製した抗体は、同じ抗原に対して複数のB細胞が応答するために抗原との反応性が異なる免疫グロブリンの混合物となっているため、こうよぶ。通常はモノクローナル抗体よりも高い反応性を示す。
化合物名や化合物に関係する事項: | ホスファチジルセリン ホルムアルデヒド ポリ ポリクローナル抗体 マンガン ムスカリン メチル水銀 |
抗血清
(ポリクローナル抗体 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/13 16:16 UTC 版)
抗血清(こうけっせい、英: antiserum)とはポリクローナル抗体を含む血清。抗血清は多くの疾病の受動免疫を伝達するために使用される。 過去のヒトの生存者からの受動抗体の導入はエボラ出血熱に対する唯一有効な治療法である。
- ^ E., Behring; S., Kitasato (1890). “Ueber das Zustandekommen der Diphtherie-Immunitat und der TetanusImmunitat bei Thieren.”. Dtsch. Med. Wschr. 16: 1113-1114.
- ^ Linton, Derek S., Emil von Behring: Infectious Disease, Immunology, Serum Therapy (Philadelphia: American Philosophical Society, 2005).
- ^ http://www.saiki.tv/~miro45/kitazato.index.html
- ^ 抗体物語
- 1 抗血清とは
- 2 抗血清の概要
- 3 ポリクローナル抗体
- 4 関連項目
ポリクローナル抗体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 10:14 UTC 版)
異種性のポリクローナル抗体は、患者の胸腺細胞やリンパ球を注射した動物(ウサギやウマなど)の血漿から得られる。抗リンパ球グロブリン (ALG) や抗胸腺細胞グロブリン (ATG) が使われる。ステロイド耐性の急性拒絶反応や重篤な再生不良性貧血の治療に使われる。しかし基本的には他の免疫抑制剤の量を減らし毒性を抑えるために併用するものである。 ポリクローナル抗体によりTリンパ球が抑制され、補体系およびオプソニン化によるT細胞溶解がおき、それに続いて脾臓・肝臓で循環系からの網内系細胞の除去が起きる。この方法で細胞性免疫の反応による移植片拒絶や遅延型過敏症(つまりツベルクリン反応)、移植片対宿主症(GVHD)などを抑制するが、胸腺依存的な抗体産生に影響が出る。 現在市場には2つの製剤がある。ウマ血清から得られるAtgam (R)とウサギ血清から得られるThymoglobuline (R)である。ポリクローナル抗体は全てのリンパ球に作用し、全般的な免疫抑制を起こすため、移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)やサイトメガロウイルスなどによる深刻な感染症を引き起こす可能性がある。こうしたリスクを減らすために、この処置は感染からの適切な隔離が可能な病院で行われる。通常は5日間静脈注射で適切量が投与される。患者は免疫系が血清病の危険がなくなるまで回復するのに3週間ほど病院に留まる。 ポリクローナル抗体の高い免疫原性のため、ほぼ全ての患者はこの処置に対して急性反応を示す。発熱、硬直症状、アナフィラキシーが特徴である。その後の治療中に、血清病や免疫複合体性糸球体腎炎を起こす患者もいる。血清病は治療開始後7から14日後に起こる。患者は発熱、関節痛、紅斑を示し、ステロイドや鎮痛剤で鎮めることができる。蕁麻疹が出ることもある。高度に精製された血清分画と、例えばカルシニューリン阻害剤や細胞成長抑止剤、糖質コルチコイドのような他の免疫抑制剤を併用することでこの毒性を緩和することができる。最もよく使われるのは抗体とシクロスポリンを同時に使用する組み合わせである。患者はこれらの薬剤に対して次第に強い免疫反応を示すようになり、その効果が薄れたりなくなったりする。
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ポリクローナル抗体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/25 07:23 UTC 版)
ポリクローナル抗体とはヒトや動物に抗原を投与して得られる抗体分子群の総称である。また、モノクローナル抗体を複数組み合わせた薬剤もポリクローナル抗体と呼ばれる。 ウサギやヤギに対して免疫して作ることが多い。作られた抗体はウェスタンブロッティングや免疫染色などで、抗原の検出に用いられる。主に血清として回収されるため、抗血清とほぼ同義である。モノクローナル抗体と対比される概念で、複数の抗体産生細胞に由来する抗体群を表す言葉として、モノクローナル抗体の発明の後に広まった。抗原は一般に複数のエピトープを含むため、病原体の感染などにより自然の状態で生体に誘導される抗体は、すべてポリクローナル抗体である。複数の部位を認識するため、免疫沈降法においてはモノクローナル抗体よりも適しているが、非特異的吸着も起こりやすい。
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ポリクローナル抗体と同じ種類の言葉
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