ビッグホーン【bighorn】
ビッグホーン
ビッグホーンとは、ロッキー山脈の岩場を軽々と走りまわる大角羊のこと。商用タイプは1981年9月に登場したが、このときはロデオ・ビッグホーンという名前が付いていた。エンジンは2.3Lの自然吸気ディーゼルを積んでいた。
乗用カテゴリーとなった最初のモデルは84年1月に発売した。ビッグホーン・ワゴンの名で、ホイールベース2300mmのショートと2650mmのロングの2タイプがあった。エンジンは直4・OHV・ディーゼルターボの2.2Lで87ps、4速MTの2段副変速機付きで、パートタイム4WD車だった。85年6月、ロングの4ドア車を発売。
87年1月、マイナーチェンジ。角型2灯ハロゲン・ヘッドランプを採用してフロントグリルをリデザインしたほか、シート形状変更を含みインテリアも新しくした。
87年9月、イルムシャー仕様を新設定。ガス入りダンパー、ミシュラン・タイヤなどで走りを支え、エンジンは2.8Lディーゼルターボを導入した。もうひとつの新車種はエクスポートで、アメリカ風に仕立てたモデルだった。
89年11月、マイナーチェンジ。オーディオを高級化し、ワゴンのスペシャル・エディションbyロータスを追加した。サスペンションをロータスがチューニングしたモデルだった。エンジンは2.8Lディーゼルターボまたは2.6Lのガソリン。90年5月には、ロングのディーゼルターボ車に電子制御4速ATを設定、イルムシャーRに3ナンバーのロングタイプを追加。
91年12月、10年ぶりのフルモデルチェンジ、2代目に入った。ボディはショートがホイールベース2330mm、ロングは2760mmで4ドア、全タイプが3ナンバー車となった。エンジンも新しくなり、V6・DOHC・24バルブ・3.2L・200psのガソリンと直4・3.1Lディーゼルターボが載った。ミッションは5速MTと電子制御4速AT。パートタイム方式の4WD車だった。バリエーションはベーシック、ハンドリング・バイ・ロータス(ロングだけ)、イルムシャーRS(ショートだけ)、イルムシャーとあり、サスペンションに微妙なセッティングの違いがあった。ショートは92年3月からの発売。
93年9月、ショートの定員を4名から5名にした。新車種としてハンドリング・バイ・ロータスのロングタイプSEを設定、V6・3.1Lガソリンまたは3.2Lディーゼルターボを積み、ミッションは4速AT。本革シートを標準化した。またロングのロータスとイルムシャーに3列目のシートを外した5人乗りを設定した。
95年6月、マイナーチェンジ。3.1Lディーゼルターボは、電子制御燃料噴射の採用などで黒煙を大幅に低減、出力も125psから135psにアップした。駆動系は、トルク・オン・ディマンド(TOD=電子制御トルクスプリット4WD)を採用した。
96年7月のマイナーチェンジでは、前席左右SRSエアバッグの標準化、一部グレードにABSを装備。
98年2月、エンジンを新開発の直接噴射(コモンレール)とした3L直4・DOHC・16バルブに切り替えた。インタークーラー付きディーゼルターボ仕様で160psを発揮。ガソリンエンジンも3.5Lの230psに換装した。全長が60mm長くなったほか、トルク・オン・ディマンドの切り替えがスイッ
チでできるようになった。
99年10月、マイナーチェンジ。新グリルのフロントマスクなど内外のリフレッシュ、全車ABS、キーレスエントリー。ディーゼル車にフルレンジ電子制御ATの採用などを実施した。2001年7月に、3.5Lのガソリンエンジンに改良を加え、排出ガスのクリーン化をはかった。3Lディーゼルも静粛化をはかった。同時にグレードをロータスSE、プレジールⅡ、フィールドスターの3車種に集約した。2002年9月、販売終了。
ビッグホーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/14 00:36 UTC 版)
ビッグホーン | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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ビッグホーン Ovis canadensis | |||||||||||||||||||||||||||||||||
保全状況評価[a 1][a 2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Ovis canadensis Shaw, 1804 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ビッグホーン オオツノヒツジ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
American bighorn sheep Bighorn sheep | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ビッグホーン(Ovis canadensis)は、ウシ科ヒツジ属に分類される偶蹄類。別名オオツノヒツジ。
分布
- O. c. californiana カリフォルニアビッグホーン
アメリカ合衆国[1](オレゴン州西部、カリフォルニア州、ワシントン州のカスケード山脈、シエラネバダ山脈)、カナダ(ブリティッシュコロンビア州南部)[2]
- O. c. canadensis ロッキービッグホーン
アメリカ合衆国(アイダホ州、アリゾナ州、オレゴン州東部、コロラド州、ニューメキシコ州、モンタナ州のビタールート山脈、ロッキー山脈)、カナダ(アルバータ州)[2]
- O. c. mexicana メキシコビッグホーン
アメリカ合衆国(アリゾナ州南西部、テキサス州西部)、メキシコ(ソノラ州北東部)[2]
- O. c. nelsoni ネルソンビッグホーン
アメリカ合衆国(カリフォルニア州南部、ネバダ州南部)、メキシコ(ソノラ州北西部)[2]
絶滅した分布域
- O. c. auduboni オージュボンビッグホーン(バッドランドオオツノヒツジ)
アメリカ合衆国(サウスダコタ州、ネブラスカ州北西部、ノースダコタ州、モンタナ州西部、ワイオミング州東部)[2]
形態
体長オス150-170センチメートル、メス142センチメートル[2]。肩高オス82-112センチメートル、142センチメートル[2]。体重オス57-108キログラム、メス56-108キログラム[2]。頸部や喉の体毛は伸長しない[1][2]。吻端と臀部の毛衣は白く、臀部の白色部は正中線に沿って暗褐色の筋模様が入るため左右に分断される[2]。
耳介はやや長く、先端が尖る[2]。雌雄共に基部から外側および後方へ向かい、先端が前方外側へ向かうやや短く非常に太い角がある[2]。最大角長123cm[2]。角の先端は丸みを帯びる[2]。角の表面にはあまり横皺が発達せず、畝状の隆起もない[2]。涙骨はあまり窪まない[2]。眼下部の臭腺(眼下腺)は小型[2]。
- O. c. auduboni オージュボンビッグホーン
角がやや細く、先端があまり顔に近接しない[2]。眼窩があまり突出しない[2]。上顎の小臼歯前端から臼歯後端まで(頬歯列)が長い[2]。
- O. c. californiana カリフォルニアビッグホーン
角がやや細く、先端があまり顔に近接しない[2]。眼窩があまり突出しない[2]。上顎の頬歯列が長い[2]。
- O. c. canadensis ロッキービッグホーン
全身の毛衣は褐色や灰褐色[2]。角の先端が顔に近接する[2]。眼窩が突出する[2]。上顎の頬歯列が短い[2]。
- O. c. mexicana メキシコビッグホーン
全身の毛衣は淡黄褐色[2]。角がやや細く、先端があまり顔に近接しない[2]。眼窩があまり突出しない[2]。上顎の頬歯列が長い[2]。
- O. c. nelsoni ネルソンビッグホーン
全身の毛衣は淡褐色[2]。角の先端が顔に近接する[2]。眼窩が突出する[2]。上顎の頬歯列が短い[2]。
分類
- Ovis canadensis californiana Douglas, 1829 カリフォルニアビッグホーン
- Ovis canadensis canadensis Shaw, 1804 ロッキービッグホーン
- Ovis canadensis mexicana Merriam, 1901 メキシコビッグホーン
- Ovis canadensis nelsoni Merriam, 1897 ネルソンビッグホーン
絶滅亜種
- Ovis canadensis auduboni Merriam, 1901 オージュボンビッグホーン
生態
夏は標高1,800-2,600メートルの高所で過ごし、冬になると寒さや雪を避けるため標高750-1,500メートルの低所へ移動する[2]。昼行性[2]。
繁殖形態は胎生。9-12月になるとオス同士で角を突き合わせて争う[2]。このような闘争は儀式化されたもので、闘争する頻度は高いものの傷を負うことは少ない[1]。妊娠期間は175-180日[1][2]。5-6月に1回に1-2頭(主に1頭)の幼獣を産む[2]。
天敵として ピューマ、カナダオオヤマネコ、コヨーテ、オオカミ、ハイイログマ、アメリカクロクマがいる。
参考文献
関連項目
外部リンク
- ^ CITES homepage
- ^ The IUCN Red List of Threatened Species
- Festa-Bianchet, M. 2008. Ovis canadensis. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4.
ビッグホーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 04:54 UTC 版)
「ONE PIECEの地理」の記事における「ビッグホーン」の解説
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ビッグホーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 22:28 UTC 版)
「銀牙 -流れ星 銀-」の記事における「ビッグホーン」の解説
暗黒八犬士・「撃」の戦士。ゴールドアイと同じく瞳がなく、耳に切れ込みが入っているのが特徴。巨体とそれに伴うリーチを活かし、武痕牙から「撃」の戦士を託されたベンに抜刀牙を頻繁に放つが、手足の長いグレートデン種であるベンの長い手足の前に相打ち合戦に持ち込まれて敗北。その後、情けをかけて背を向けたベンに不意打ちをしかけるが、怒ったベンの返り討ちに遭って即死する。
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ビッグホーン
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「ドラゴンクエストのモンスター一覧」の記事における「ビッグホーン」の解説
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