ジンの家族
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神崎 人(かんざき じん) / ジン 声 - 浪川大輔、朴璐美(子供時代) 本作の主人公。左手の甲に円(リング)状のコブを持つ不思議な少年で、非常に高い身体能力を持つ。しかしその正体は神崎博士の研究によって生み出された生命体 ZET。10歳頃までをじィちゃん(神崎悟郎)と共にホームレスとして過ごし、その後におばさん(川上明美)に引き取られる。自身の秘密を知って光鎧らのもとへ向かって以降は、ゴーストタウンに建てた家で再びホームレスに混じって暮らしていた。身体能力を活かし、小さい頃から用心棒のようなことをして金を稼いでいる。幼少期に「じィちゃんと暮らす家を建てるために金を貯める」という動機で人助けをしていたせいか、人助けをする度に一万円の謝礼を要求する癖がある(実際に一万円を貰ったのは明美を助けた時だけ)。 心や感情を持たずに生み出され、神崎の教育によってそれを徐々に芽生えさせていたため、青年に成長した現在でも未だ精神的な不安定さを持つ。それ故に口は悪いが、心は非常に純粋で、私利私欲のための行動を取ることなど全くと言っていいほどない。戦闘に於いては常に冷静な判断を下し、高い戦闘力で的確に相手を仕留める。自身の死への恐怖は持ち合わせていないが、誰かが命の危機に晒されると自分を犠牲にしてでも助けようとする。また、おばさんと暮らしていた頃に交代で食事当番を務めていたためか料理が得意で、炊き出しでその腕を披露している(家に置いていた本も料理本ばかりだった)。 2章(15歳頃)にて火事現場でのプレイヤーとの戦いにて光鎧にZETであると気付かれて拉致される。そこで自身の出生の秘密を知り、最初は非協力的だったが、ZETに覚醒して人類を守ることが結果的に大切な人を守ることだと考え、ZETに成る決意をする。その後もZETに完全に覚醒すべく光鎧などに協力するが、花子と同棲を始めてからはZETを捨てて人として生きるという考えに傾き、ZET覚醒に消極的になる。 クリスマスに花子にZETの姿を見られたことで自暴自棄になるも、灰谷への怒りからその野望を潰すためにアマギタワーへと向かう。しかし覚醒が不完全故に苦戦したり、人間たちを助けようとして危機に陥る姿を見たコウガに「今の君では誰も救えない」と諭され、エボル組織で作られた覚醒の杭を打ち込まれる。コウガの意志を聞いたことで自身も決意を固め、遂に完全体へと進化。一時は自我を失って暴走するも、小葉や佐山の呼び掛けによって正気を取り戻した。 その後、結果的に花子を自らの手で殺したことで生き甲斐を失ってしまい、コウガの手で殺されることを望むほどに絶望する。しかしZETの生命力故に死にきれず、また、豹変したコウガが民衆を嗾けて明美を殺そうとしたため、コウガに戦いを挑み、激闘の末に彼を正気に戻した。数日後、自身とアマギの罪を暴露して命を断とうとしたコウガを拉致。「親友」としてコウガを救うために彼の記憶を消し、悪の汚名を被ってでもエボルと戦う道を選んだ。アマギタワーのテロから5年後、エボルに管理された日本にてZETとして戦うジンの姿が描かれ、第一幕が完結する。 3章の時点で「たぶん17歳」と言っており、全編を通し背丈等からもコウガと同年代であるが、これは逃亡後に神崎によって成長をコントロールされたためであり実際には誕生からは20年以上経っている。愛情を理解していないので恋愛にも疎く、花子に好意を寄せられても気付かなかった。しかし潜在的に小葉を意識している様子がある。 アニメ版ではコウガや小葉と幼少期からの知り合い。最終的に「人間を救うためにプレイヤーを全て殺す」「正義のために苦渋の決断も必要だ」というコウガに対し、「誰も見殺しにしない」という考え方の違いから決別し、掃除人やマスターと協力しながら、人間を襲うプレイヤーと戦う道を選ぶ。 神崎 悟郎(かんざき ごろう) 声 - 千田光男 ジンと共に生活するホームレスの老人。ジンからはじィちゃん、ホームレス仲間からはゴローさんと呼ばれている。その実はN・E・T / Z・E・T両プロジェクトに深く関わっていた科学者であり、ZET の生みの親。ZET(=ジン)を「私の子供」と呼び人間として生かすことを望み、プレイヤーによる研究所の崩壊時にZETを連れて行方をくらましていた。その後、老人の容姿に整形したうえでホームレスとなり、ジンを自分の孫として育てていた。 目醒めたプレイヤーに襲われ左腕を根元から切断されたことが致命傷となり、プレイヤーからジンを救った後に絶命。しかし、その肉体は直ちにアマギによって回収され、首から切断。頭部を機械と繋ぎZETの多くを知るデータベースとして活用すべく、脳のみを生かし続ける措置が施された。声帯がないため、言葉を発することはないが、意思はモニターに文字で表示される。一度、光鎧らを欺きジンを完全な人にすることに成功する。その後、ジン自らに問いかけさせることでZET覚醒の方法を聞き出そうとするも、ジンは機械を外してそれを拒否する。その後、灰谷らに研究所が襲撃された時にカメレオン男に首を持ち去られてしまう。 アニメ版ではジンの外出中に既に致命傷を負わされており、ジンが帰宅して間も無く息を引き取った。 川上 明美(かわかみ あけみ) 声 - 早水リサ ジンの育ての親。ジンからはおばさんと呼ばれるが、おばさんと言われると怒る。元ヒモの梶村に襲われていたところをジンに助けられ知り合い、神崎の死後ジンを引き取って15歳頃まで育てる。ジンを引き取って間も無く梶村の襲撃を受け、顔に消えない大きな傷を付けられてしまう。初登場時はサクラの源氏名でセクシーパブ・ピンクピーチちゃんで働いていたが、ジンを養子にしてからは風俗の仕事はやめて、クレープの屋台を営んでいる。明美にも実子がいるが、別れた夫に引き取られている。 2章終盤で黒服Aに頭を撃ち抜かれ、更にプロトタイプに喰われかけた姿を見せられたことがジンのZET細胞を爆発させる。その後、黒服Aに撃たれて完全に死亡したかに見えたが、実はそれは全てジンの覚醒を促すために光鎧らが用意した偽者で、本人は無事であった。ジンとは「両親が見つかった」と説明されて引き離されたが、光鎧らの計らいによって息子の親権を取り戻し、現在は息子と暮らしている(アニメでは光鎧らに協力する条件としてジンが提示した)。この時、ジンは用心棒で貯めた大金を「傷跡を消すための足しにしてほしい」として置いていくが、その傷跡はジンとの繋がりだとして治療せずに未だ残している。一度ペンダントを返すためにジンと再会しており、去り際にはジンから「おかあさん」と呼ばれた。 アマギタワーでのテロの際、テレビに映る花子が必死にジンの名を呼んだことで、ジンが事件に関わっているかもしれないという不安に苛まれ、自身もアマギタワーに向かう。その最中に花子の暴走に巻き込まれ、ZETに変身したジンに助けられた。コウガがZETを殺そうとした際にはそのZETがジンであると察し、コウガや暴徒と化した民衆を止めようとしたためにコウガに「悪」とみなされ、民衆を嗾けられるも再びジンに助けられる。その後も清造にジンを脅迫する人質に取られるが、灰谷とジンに救われた。 アニメ版ではジンに助けられた時にコウガ、小葉とも顔見知りになっており、ジンと別れた後も小葉とは交流が続いている。原作と違って顔の傷は梶村にではなく、切り裂き魔からジンを守ろうとした際に付けられた。エピローグでは小葉と共に炊き出しのボランティアをしており、ジンがZETとして戦っていることを知っている素振りを見せる。
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