奄美群島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 06:56 UTC 版)
概要
地理
- 面積:1,231.47km2(一部境界線未定地域あり)[2]
- 人口:104,346人(2010年国勢調査)[2]
- 構成:1市9町2村(奄美市・大島郡大和村・宇検村・瀬戸内町・龍郷町・喜界町・徳之島町・天城町・伊仙町・和泊町・知名町・与論町)[2]
- 気候:年間平均気温は21度前後、年間降水量は約3,000mm前後。日本の中でも温暖で雨が多い亜熱帯気候、海洋性気候を呈する[2]。
- 地勢:奄美大島から徳之島の北東部にかけての地域は中生代以前の地層と火成岩からなり、急峻で海岸線も入り組む一方、喜界島や徳之島の南西部、沖永良部島、与論島のサンゴ礁由来の琉球石灰岩からなる地形は平坦で河川が少ない[2]。
- 自然:生物地理区の分類では吐噶喇列島を通る渡瀬線を境に北側が旧北区、南側が東洋区となっている。生物学的には奄美群島は九州本土よりも沖縄県が近い。2017年に奄美群島を区域とする奄美群島国立公園が誕生した。2021年に奄美大島と徳之島が、沖縄島北部及び西表島と共に世界自然遺産登録された。
名称
初めて文献上に現れたのは『日本書紀』斉明天皇3年(657年)条の「海見嶋」。682年には「阿麻弥人」、714年には『続日本紀』に「奄美」の表記がある。
長らく「奄美諸島」、「奄美群島」と2通りの呼称があり、国土地理院は前者を、法令や海上保安庁海洋情報部は後者を用いてきたが[6][注 1]、2010年(平成22年)2月15日に国土地理院と海上保安庁海洋情報部によって構成される地名等の統一に関する連絡協議会は「奄美群島」を決定地名に採用した[7]。
なお、類似する区分として奄美地方(あまみちほう)が存在するが、こちらは奄美群島の区域に吐噶喇列島を加えたもので、自治体としては奄美群島の12市町村と鹿児島郡十島村が相当する[8]。
島嶼
画像 | 名称 | 面積 (km2) |
人口 (人) |
最高標高 (m) |
最高峰 | 座標 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
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奄美大島 | 712.35 | 73,000 | 694 | 湯湾岳 | 北緯28度19分35秒 東経129度22分29秒 / 北緯28.32639度 東経129.37472度 | |
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喜界島 | 56.93 | 6,628 | 214.0 | 北緯29度19分01秒 東経129度56分22秒 / 北緯29.31694度 東経129.93944度 | ||
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加計呂麻島 | 77.39 | 1600 | 314 | 北緯28度07分29秒 東経129度14分41秒 / 北緯28.12472度 東経129.24472度 | ||
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与路島 | 9.35 | 140 | 297 | 大勝山 | 北緯27度22分08秒 東経128度34分00秒 / 北緯27.36889度 東経128.56667度 | |
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請島 | 13.35 | 200 | 400 | 大山 | 北緯28度01分38秒 東経129度14分22秒 / 北緯28.02722度 東経129.23944度 | |
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徳之島 | 247.77 | 21,824 | 645 | 井之川岳 | 北緯27度49分12秒 東経128度55分56秒 / 北緯27.82000度 東経128.93222度 | |
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沖永良部島 | 93.63 | 11,994 | 246.0 | 大山 | 北緯27度22分08秒 東経128度34分00秒 / 北緯27.36889度 東経128.56667度 | |
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与論島 | 20.8 | 5,119 | 98 | 北緯27度22分08秒 東経128度34分00秒 / 北緯27.36889度 東経128.56667度 | ||
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枝手久島 | ||||||
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須子茂離 | ||||||
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江仁屋離島 | ||||||
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夕離 | ||||||
木山島 | |||||||
なお、徳之島の西方65キロメートルに位置する硫黄鳥島(沖縄県島尻郡久米島町)は、国土地理院では奄美群島に含めないが、海上保安庁作成の水路図誌においては奄美群島に分類されている[9]。
注釈
- ^ 例としては、1954年に制定された奄美群島復興特別措置法。
- ^ かつてはエフエムせとうちが放送を行っていたが2021年2月末で放送を休止しそのまま廃局となり、2022年にせとうちラジオ放送(せとラジ)が新たに免許を受けて開局した。
- ^ 現時点ではradiko(無料版<鹿児島県内であれば無料で聴取可能>、および有料会員制「radikoプレミアム」)などを経由しての聴取のみになっている。なおエフエムたつごう・エフエムうけんでは、一部の時間帯に限定ではあるが、FM鹿児島(μFM)の番組が同時配信されている(エフエムたつごう、2014年6月15日付の番組表)。
- ^ 九州・山口版はブロック統一版であるため、番組表の内容は対象となる8県で全く同じものである。
出典
- ^ “奄美群島(あまみぐんとう)とは”. コトバンク. 2018年3月25日閲覧。
- ^ a b c d e f g 「平成26年度奄美群島の概況」鹿児島県、2015年8月24日閲覧
- ^ “奄美群島の現状・課題及び これまでの奄振事業の成果について”. 鹿児島県. 2020年4月21日閲覧。
- ^ “奄美群島振興開発特別措置法(昭和二十九年法律第百八十九号)”. e-Gov (2019年3月30日). 2019年12月25日閲覧。 “2019年3月30日施行分” 第1条
- ^ “気づかなかった魅力も満載「奄美群島時々新聞」発行”. 離島経済新聞社. 2020年4月21日閲覧。
- ^ 我が国の広域な地名及びその範囲についての調査研究 (PDF) 「海洋情報部技報」Vol.27、海上保安庁海洋情報部海洋研究室 安城たつひこ・同航海情報課 割田育生
- ^ “『奄美群島』を決定地名に採用”. 2012年7月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月19日閲覧。 国土地理院、2010年2月19日
- ^ “気象警報・注意報や天気予報の発表区域” (PDF). 気象庁. 2023年1月16日閲覧。
- ^ 水谷知生「南西諸島の地域名称の歴史的および政治的背景」(PDF)『地理学評論 Series A』第82巻第4号、日本地理学会、2009年、300-322頁、doi:10.4157/grj.82.300。
- ^ 『大相撲ジャーナル』2019年3月号 p.97.
- ^ “奄美サテライト教室”. 鹿児島大学法文学部. 2018年7月29日閲覧。
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