スベトラーナ・クズネツォワ スベトラーナ・クズネツォワの概要

スベトラーナ・クズネツォワ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/09 01:55 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
スベトラーナ・クズネツォワ
Svetlana Kuznetsova
スベトラーナ・クズネツォワ
基本情報
フルネーム Svetlana Aleksandrovna
Kuznetsova
国籍 ロシア
出身地 ソビエト連邦
ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国レニングラード
生年月日 (1985-06-27) 1985年6月27日(35歳)
身長 174cm
体重 73kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2000年
ツアー通算 34勝
シングルス 18勝
ダブルス 16勝
生涯獲得賞金 25,649,478 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 ベスト8(2005・09・13)
全仏 優勝(2009)
全英 ベスト8(2003・05・07)
全米 優勝(2004)
優勝回数 2(仏1・米1)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 優勝(2005・12)
全仏 準優勝(2004)
全英 準優勝(2005)
全米 準優勝(2003・04)
優勝回数 2(豪2)
国別対抗戦最高成績
BJK杯 優勝(2004・07・08)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 2位(2007年9月10日)
ダブルス 3位(2004年6月7日)
2018年10月22日現在

来歴

クズネツォワは旧ソ連でも有名な自転車競技一家に生まれ育った。父親は著名な指導者、母ガリーナは元世界選手権優勝者、兄ニコライはアトランタ五輪銀メダリストであるが、スベトラーナは7歳から始めたテニスを職業に選んだ。ジュニア選手のトーナメントでは、2001年全米オープンジュニア女子ダブルス優勝などの成績がある。2002年からWTAツアーで優勝できる力をつけ、シングルスで年間2勝、ダブルスで3勝を挙げた。この年はダブルスでアランチャ・サンチェス・ビカリオとペアを組み、東京有明コロシアムの「トヨタ・プリンセス・カップ」の最後の開催で優勝した。これらの成績により、クズネツォワは2002年度のWTAツアー「最優秀新人賞」を受賞した。

2003年には、ウィンブルドンで初のベスト8進出を決めた。この時は4回戦で(本大会をきっかけに注目度が急上昇した)マリア・シャラポワを破ったが、続く準々決勝で全仏オープン優勝者のジュスティーヌ・エナン・アーデンに 2-6, 2-6 で敗れた。ダブルスではベテランのマルチナ・ナブラチロワとペアを組んだ。

2004年全米オープン決勝は、クズネツォワとエレーナ・デメンチェワによるロシア勢同士の対決となった。クズネツォワはデメンチェワを 6-3, 7-5 で破り、4大大会初優勝を達成した。2004年度の4大大会は、女子シングルスでロシア勢が世界を席巻した。全仏オープンアナスタシア・ミスキナがロシアの女子テニス選手として最初の4大大会優勝者になった後、ウィンブルドンではマリア・シャラポワが17歳で初優勝を飾り、そして全米オープンではクズネツォワが優勝して、「3大会連続」でロシア人の女子チャンピオンが誕生した。エレーナ・デメンチェワは全仏オープン決勝でもミスキナに敗れているため、2度の準優勝に甘んじた。

2005年全豪オープンの女子ダブルスでオーストラリアアリシア・モリクとペアを組み、決勝でリンゼイ・ダベンポートコリーナ・モラリューの組を 6-3, 6-4 で破って優勝した。同年のウィンブルドン女子ダブルスではアメリ・モレスモとペアを組んだが、決勝でリーゼル・フーバーカーラ・ブラックの組に 2-6, 1-6 で敗れ、4大大会女子ダブルス2勝目を逃している。しかし、大会前年優勝者として臨んだ全米オープンでは1回戦で敗退した。

2006年3月末の「マイアミ・マスターズ」決勝でマリア・シャラポワを破って優勝した頃から、クズネツォワに復調が見えてくる。2006年全仏オープンで2度目の4大大会決勝に進出したが、過去の対戦成績で1度しか勝ったことがなかったジュスティーヌ・エナン=アーデンに 4-6, 4-6 のストレートで敗れて準優勝に終わり、2冠獲得はならなかった。

2007年全米オープンで、クズネツォワは3年ぶり2度目の決勝進出を果たしたが、ここでもジュスティーヌ・エナンに 1-6, 3-6 で敗れ、2度目の全米優勝を逃した。全米オープン終了後、クズネツォワは初めて世界ランキングを2位に上げた。

それから2年後の全仏オープンで、クズネツォワは3年ぶり2度目の決勝に進出し、同じロシアのディナラ・サフィナを 6-4, 6-2 で破って初優勝を遂げた。彼女にとっては2004年全米オープン以来、5年ぶりの4大大会シングルス2勝目となる。

2011年全豪オープン3回戦で、過去2勝16敗と相性の悪いジュスティーヌ・エナンに 6-4, 7-6(8) で勝利した。エナンはこの大会後に2度目の現役引退を発表したため、クズネツォワが最後の対戦相手となった。4回戦ではフランチェスカ・スキアボーネに 4-6, 6-1, 14-16 で競り負けた。試合時間は4時間44分で女子の4大大会史上最長試合であった。

2012年全豪オープンの女子ダブルスで同じロシアのベラ・ズボナレワと組んで決勝に進出。決勝ではイタリアのサラ・エラニ&ロベルタ・ビンチ組を 5–7, 6–4, 6–3 で破り2005年以来の4大大会女子ダブルス2勝目を挙げた。

2016年は10月のクレムリンカップで優勝し、ジョアンナ・コンタを逆転して7年ぶりにWTAファイナル出場を果たす。ラウンドロビンを2勝1敗で1位通過し、準決勝で優勝したドミニカ・チブルコバに敗れた。

WTAツアー決勝進出結果

シングルス: 42回 (18勝24敗)

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
優勝 1. 2002年8月11日 ヘルシンキ クレー デニサ・チェラドコバ 0–6, 6–3, 7–6(2)
優勝 2. 2002年9月29日 バリ ハード コンチタ・マルティネス 3–6, 7–6(4), 7–5
準優勝 1. 2004年2月28日 ドバイ ハード ジュスティーヌ・エナン=アーデン 6–7(3), 3–6
準優勝 2. 2004年3月6日 ドーハ ハード アナスタシア・ミスキナ 6–4, 4–6, 4–6
準優勝 3. 2004年5月2日 ワルシャワ クレー ビーナス・ウィリアムズ 1–6, 4–6
優勝 3. 2004年6月19日 イーストボーン ダニエラ・ハンチュコバ 2–6, 7–6(4), 6–4
優勝 4. 2004年9月11日 全米オープン ハード エレーナ・デメンチェワ 6–3, 7-5
優勝 5. 2004年9月19日 バリ ハード マレーネ・ヴァインガートナー 6–1, 6–4
準優勝 4. 2004年9月26日 北京 ハード セリーナ・ウィリアムズ 6–4, 5–7, 4–6
準優勝 5. 2005年5月1日 ワルシャワ クレー ジュスティーヌ・エナン=アーデン 6–3, 2–6, 5–7
優勝 6. 2006年4月1日 マイアミ ハード マリア・シャラポワ 6–4, 6–3
準優勝 6. 2006年5月7日 ワルシャワ クレー キム・クライシュテルス 5–7, 2–6
準優勝 7. 2006年6月10日 全仏オープン クレー ジュスティーヌ・エナン=アーデン 4–6, 4–6
優勝 7. 2006年9月17日 バリ ハード マリオン・バルトリ 7–5, 6–2
優勝 8. 2006年9月24日 北京 ハード アメリ・モレスモ 6–4, 6–0
準優勝 8. 2007年3月3日 ドーハ ハード ジュスティーヌ・エナン 4–6, 2–6
準優勝 9. 2007年3月17日 インディアンウェルズ ハード ダニエラ・ハンチュコバ 3–6, 4–6
準優勝 10. 2007年5月13日 ベルリン クレー アナ・イバノビッチ 6–3, 4–6, 6–7(3)
準優勝 11. 2007年5月20日 ローマ クレー エレナ・ヤンコビッチ 5–7, 1–6
優勝 9. 2007年8月25日 ニューヘイブン ハード アグネシュ・サバイ 4–6, 3–0 途中棄権
準優勝 12. 2007年9月9日 全米オープン ハード ジュスティーヌ・エナン 1–6, 3–6
準優勝 13. 2008年1月11日 シドニー ハード ジュスティーヌ・エナン 6–4, 2–6, 4–6
準優勝 14. 2008年3月1日 ドバイ ハード エレーナ・デメンチェワ 6–4, 3–6, 2–6
準優勝 15. 2008年3月23日 インディアンウェルズ ハード アナ・イバノビッチ 4–6, 3–6
準優勝 16. 2008年9月21日 東京 ハード ディナラ・サフィナ 1–6, 3–6
準優勝 17. 2008年9月28日 北京 ハード エレナ・ヤンコビッチ 3–6, 2–6
優勝 10. 2009年5月3日 シュトゥットガルト クレー ディナラ・サフィナ 6–4, 6–3
準優勝 18. 2009年5月9日 ローマ クレー ディナラ・サフィナ 3–6, 2–6
優勝 11. 2009年6月6日 全仏オープン クレー ディナラ・サフィナ 6–4, 6–2
優勝 12. 2009年10月11日 北京 ハード アグニエシュカ・ラドワンスカ 6–2, 6–4
優勝 13. 2010年8月8日 サンディエゴ ハード アグニエシュカ・ラドワンスカ 6–4, 6–7(7), 6–3
準優勝 19. 2011年2月20日 ドバイ ハード キャロライン・ウォズニアッキ 1–6, 3–6
準優勝 20. 2014年5月3日 オエイラス クレー カルラ・スアレス・ナバロ 4–6, 6–3, 4–6
優勝 14. 2014年8月3日 ワシントンD.C. ハード 奈良くるみ 6–3, 4–6, 6–4
準優勝 21. 2015年5月9日 マドリード クレー ペトラ・クビトバ 1–6, 2–6
優勝 15. 2015年10月24日 モスクワ ハード (室内) アナスタシア・パブリュチェンコワ 6–2, 6–1
優勝 16. 2016年1月15日 シドニー ハード モニカ・プイグ 6–0, 6–2
準優勝 22. 2016年4月2日 マイアミ ハード ビクトリア・アザレンカ 3–6, 2–6
優勝 17. 2016年10月22日 モスクワ ハード (室内) ダリア・ガブリロワ 6–2, 6–1
準優勝 23. 2017年3月19日 インディアンウェルズ ハード エレーナ・ベスニナ 7–6(6), 5–7, 4–6
優勝 18. 2018年8月5日 ワシントンD.C. ハード ドナ・ベキッチ 4–6, 7–6(7), 6–2
準優勝 24. 2019年8月18日 シンシナティ ハード マディソン・キーズ 5−7, 6−7(5)

ダブルス: 31回 (16勝15敗)

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2002年7月27日 ソポト クレー アランチャ・サンチェス・ビカリオ エカテリーナ・シソエワ
エフゲニア・コウリコフスカヤ
6–2, 6–2
優勝 2. 2002年8月11日 ヘルシンキ クレー アランチャ・サンチェス・ビカリオ エバ・ベス
マリア・ホセ・マルティネス・サンチェス
6–3, 6–7(5), 6–3
優勝 3. 2002年9月22日 東京 ハード アランチャ・サンチェス・ビカリオ ペトラ・マンデュラ
パトリシア・ワーツシュ
6–2, 6–4
準優勝 1. 2002年9月29日 バリ ハード アランチャ・サンチェス・ビカリオ カーラ・ブラック
ビルヒニア・ルアノ・パスクアル
2-6, 3-6
準優勝 2. 2002年10月6日 東京 ハード アランチャ・サンチェス・ビカリオ 浅越しのぶ
宮城ナナ
4-6, 6-4, 4-6
優勝 4. 2003年1月5日 ゴールドコースト ハード マルチナ・ナブラチロワ ナタリー・ドシー
エミリー・ロワ
6–4, 6–4
優勝 5. 2003年2月22日 ドバイ ハード マルチナ・ナブラチロワ カーラ・ブラック
エレーナ・リホフツェワ
6–3, 7–6(7)
優勝 6. 2003年5月18日 ローマ クレー マルチナ・ナブラチロワ エレナ・ドキッチ
ナディア・ペトロワ
6–4, 5–7, 6–2
優勝 7. 2003年8月17日 トロント ハード マルチナ・ナブラチロワ マリア・ベント=カブチ
アンジェリク・ウィジャヤ
3–6, 6–1, 6–1
準優勝 3. 2003年9月7日 全米オープン ハード マルチナ・ナブラチロワ ビルヒニア・ルアノ・パスクアル
パオラ・スアレス
2-6, 3-6
優勝 8. 2003年9月28日 ライプツィヒ カーペット (室内) マルチナ・ナブラチロワ エレーナ・リホフツェワ
ナディア・ペトロワ
3–6, 6–1, 6–3
優勝 9. 2004年1月10日 ゴールドコースト ハード エレーナ・リホフツェワ リーゼル・フーバー
マグダレナ・マレーバ
6–3, 6–4
準優勝 4. 2004年2月1日 全豪オープン ハード エレーナ・リホフツェワ ビルヒニア・ルアノ・パスクアル
パオラ・スアレス
4-6, 3-6
準優勝 5. 2004年2月28日 ドバイ ハード エレーナ・リホフツェワ ヤネッテ・フサロバ
コンチタ・マルティネス
0-6, 6-1, 3-6
優勝 10. 2004年3月6日 ドーハ ハード エレーナ・リホフツェワ ヤネッテ・フサロバ
コンチタ・マルティネス
7–6(4), 6–2
準優勝 6. 2004年3月21日 インディアンウェルズ ハード エレーナ・リホフツェワ ビルヒニア・ルアノ・パスクアル
パオラ・スアレス
1-6, 2-6
準優勝 7. 2004年4月4日 マイアミ ハード エレーナ・リホフツェワ ナディア・ペトロワ
メガン・ショーネシー
2-6, 3-6
準優勝 8. 2004年6月3日 全仏オープン クレー エレーナ・リホフツェワ ビルヒニア・ルアノ・パスクアル
パオラ・スアレス
0-6, 3-6
準優勝 9. 2004年6月19日 イーストボーン エレーナ・リホフツェワ アリシア・モリク
マギ・セルナ
4-6, 4-6
準優勝 10. 2004年9月11日 全米オープン ハード エレーナ・リホフツェワ ビルヒニア・ルアノ・パスクアル
パオラ・スアレス
4-6, 5-7
準優勝 11. 2004年9月19日 バリ ハード アランチャ・サンチェス・ビカリオ アナスタシア・ミスキナ
杉山愛
3-6, 5-7
優勝 11. 2005年1月29日 全豪オープン ハード アリシア・モリク リンゼイ・ダベンポート
コリーナ・モラリュー
6–3, 6–4
準優勝 12. 2005年3月5日 ドバイ ハード アリシア・モリク ビルヒニア・ルアノ・パスクアル
パオラ・スアレス
7-6, 2-6, 1-6
優勝 12. 2005年4月2日 マイアミ ハード アリシア・モリク リサ・レイモンド
レネ・スタブス
7–5, 6–7(5), 6–2
準優勝 13. 2005年7月3日 ウィンブルドン アメリ・モレスモ カーラ・ブラック
リーゼル・フーバー
2-6, 1-6
準優勝 14. 2006年2月25日 ドバイ ハード ナディア・ペトロワ クベタ・ペシュケ
フランチェスカ・スキアボーネ
6-3, 6-7, 3-6
優勝 13. 2006年6月24日 イーストボーン アメリ・モレスモ マルチナ・ナブラチロワ
リーゼル・フーバー
6–2, 6–4
準優勝 15. 2007年2月24日 ドバイ ハード アリシア・モリク カーラ・ブラック
リーゼル・フーバー
6-7, 4-6
優勝 14. 2009年4月5日 マイアミ ハード アメリ・モレスモ クベタ・ペシュケ
リサ・レイモンド
4–6, 6–3, [10–3]
優勝 15. 2012年1月27日 全豪オープン ハード ベラ・ズボナレワ サラ・エラニ
ロベルタ・ビンチ
5–7, 6–4, 6–3
優勝 16. 2013年10月20日 モスクワ ハード
(室内)
サマンサ・ストーサー アーラ・クドゥリャフツェワ
アナスタシア・ロディオノワ
6–1, 1–6, [10–8]





「スベトラーナ・クズネツォワ」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「スベトラーナ・クズネツォワ」の関連用語

スベトラーナ・クズネツォワのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



スベトラーナ・クズネツォワのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのスベトラーナ・クズネツォワ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS