食細胞 [Phagocyte(s)]
細胞性免疫において重要な食(菌)作用をもつ細胞をいい、顆粒球系とマクロファージ系細胞に分けられる。顆粒球系細胞には多核白血球(好中球)があり、過酸化水素、活性酸素、ミエロペルオキシダーゼを産生する。また、殺菌能が強いラクトフェリンその他の殺菌性物質もあって、ブドウ球菌、大腸菌、緑膿菌などの感染を防ぐ役割がある。一方、マクロファージ系細胞は骨髄の前駆細胞が血中へでて単球になり、組織内ではマクロファージ(貪食細胞、大食細胞)とよばれる。マクロファージは径約15-20μmの単核細胞で細胞質に富み、粘性のある偽足をだして運動する。顆粒球系細胞に比べて殺菌能は弱いが、リソゾームの酵素活性(エステラーゼ、リゾチーム)が高く異物を貪食して消化する。マクロファージは動物に広く存在するが、高等動物では結核菌、リステリア、サルモネラなどの病原菌の感染を防ぎ、とりこんだ抗原をT細胞(Tリンパ球)へ提示する作用があり、特異的な免疫系において重要な役割をもっている。
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