1,2‐ジブロモ‐3‐クロロプロパン
DBCP
DBCP
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 10:24 UTC 版)
1970年代後半まで、ダウ・ケミカルは1,2-ジブロモ-3-クロロプロパン(通称:DBCP)を燻蒸剤や殺線虫剤として販売していた。1970年代後半からDBCPの危険性について認知され、アメリカ合衆国内での使用は禁止となり販売した製品も回収された。しかしドール・フード・カンパニーがDBCPを供給するようダウに要求したため、結果的に供給することとなった。ドール社は、南アメリカのバナナ農園でDBCPを使用し続けた。 プランテーションの労働者は、これらの商品が不妊や深刻な病気を引き起こしていると主張し、ダウ・ケミカルとドール社をニカラグアの裁判所に提訴した。裁判所は原告に6億ドルの賠償を認めたが、会社から賠償金は支払われなかった。2007年11月5日、原告はアメリカロサンゼルスの裁判所に再び訴訟を起こし320万ドルの賠償の判決が出たが、ダウとドールは上訴した。その後ニカラグアの弁護士が不正に原告を雇い詐欺や強要を行ったことや実験データに実際にはドール社で働いてない人物が含まれるなどの改竄が判明したため、2009年4月23日にこれら二つの判決は棄却された。このような経緯により、DBCPの被害に関する訴訟には疑念が残る結果となった。
※この「DBCP」の解説は、「ダウ・ケミカル」の解説の一部です。
「DBCP」を含む「ダウ・ケミカル」の記事については、「ダウ・ケミカル」の概要を参照ください。
固有名詞の分類
- dbcpのページへのリンク