AB10形蓄電池電気機関車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 04:34 UTC 版)
「国鉄EB10形電気機関車」の記事における「AB10形蓄電池電気機関車」の解説
AB10形は1927年(昭和2年)に2両製造された蓄電池機関車である。同年に東北本線の貨物支線(通称、須賀線)として開業した王子 - 須賀間2.5 km、および王子 - 下十条(現在の北王子)間1.2 kmで使用するために製造された。須賀線は全線が東京市王子区(現在の東京都北区)にあり、須賀駅で大日本人造肥料(後の日産化学工業)などの側線と接続していたが、途中には陸軍の火薬製造工場があり、その側線も接続していた。 蓄電池機関車を導入した理由としては、架線と集電装置の間に生じるスパークによる引火の危険性を考慮したことや、線路が王子電気軌道(のちの東京都電)と平面交差していたためといわれるが、結局、須賀線は1931年(昭和6年)には電化され、AB10形も電気機関車に改造された。 製造当時は10形(10・11)と称したが、翌1928年(昭和3年)に実施された車両称号規程の改正により形式がAB10形となり、10→AB101、11→AB102に改番されている。製造は機械部分を汽車製造、電気部分を芝浦製作所が担当している。蓄電池は湯浅製作所製造のものを使用した。また充電のため田端機関区構内に安川電機製の電動発電機を設置している。
※この「AB10形蓄電池電気機関車」の解説は、「国鉄EB10形電気機関車」の解説の一部です。
「AB10形蓄電池電気機関車」を含む「国鉄EB10形電気機関車」の記事については、「国鉄EB10形電気機関車」の概要を参照ください。
- ab10形蓄電池電気機関車のページへのリンク