ZEMAITISとは? わかりやすく解説

ゼマティス

(ZEMAITIS から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/19 15:34 UTC 版)

ZEMAITISゼマティス または ゼマイティス)は、トニー・ゼマティスTony Zemaitis, 1935年2002年8月17日)が1955年[1]当時、友人が所有するギターを観察し独自のデザインなどを取り入れながら作られたギターから始まる、イギリスで誕生した楽器ブランド。

特徴

キャッチコピー“Art with Strings”で形容されるように、他のギターに見られないほどデザイン性が高い。ヘッドの形状・ブリッジの形状・ボリュームの形状などがほぼ全てオリジナルデザインを施し(製作依頼者の要望でオリジナルデザイン以外のものもある)、友人である彫刻師ダニー・オブライエンの彫刻をヘッドストック・プレート、ピックアップカバー、ブリッジ、シールドジャック部、メタルフロント(ボディ前面に彫刻板がつけられているモデル)等に採用している。

エレクトリックギターだけでなく、アコースティック・ギター12 弦モデルエレクトリック・アコースティック・ギターも製作されている。

使用ギタリスト

日本

など

海外

など

神田商会へ

創立者のトニー・ゼマティスは、オーダーの依頼から制作まで、すべて一人で行ったギタービルダーのパイオニアといえる人物である[2]。トニーの他界によってその命脈は絶たれたと思われたゼマティスであったが、その後ゼマティスの精巧なコピーモデルを製作した実績のある神田商会が、トニーの遺族等と協議の末、2003年に、神田商会・岐阜事業所[3]の元で、ダニー・オブライエン等のスタッフの監修の下再興する事となった。ローリング・ストーンズエアロスミスのメンバーが手渡されたばかりの新しいゼマティスを気に入り、その日のステージですぐに使用した[要出典]

現在は「グレコ」ブランドで生産されるライセンスモデルを含め、以前と変わらない品質のギターが生産されている。一方、それまでのゼマティスには在り得なかった「トライバルストライプ」や「スカルヘッド」といった彫金のデザイン、さらにフライングVタイプなどの新しいデザインを盛り込むなど、新機軸を打ち出している。

グレード

3段階のグレードがあり[3]、4つのシリーズが展開されている[2]

  • CUSTOM SHOP
日本国内に新設したゼマティス専用の工房で、数量限定で製作されるトップ・モデル
より厳選された木材を使用した究極のゼマティスは、「CUSTOM SHOP TONY’S COLLECTION」
  • ANTANUS(アンタナス)
国内提携工場で製作する日本製の量産ハイグレード・モデル
  • CASIMERE(カシミア)
最終チェックは日本国内で行われる、コスト・パフォーマンス・モデル

モデル

ボディ表面の特徴で下記のようなモデル名で呼ばれている[2]

  • METAL FRONT
ボディの表面にアルミニウム合金の大きなメタル・プレートを取り付けたギターで、1970年代当時、シールド効果を高め、ロー・ノイズ化を図った。
  • PEARL FRONT
ボディの表面に貝殻を幾何学的に敷き詰めたもの。1970年代、テレビ出演時に派手で個性を主張したいという要望から生まれたともいわれる。
  • DISC FRONT
彫刻を施した円板型のメタル・プレートに、ハムバッキングピックアップをマウントした、ロニー・ウッドのアイディアと芸術性が融合されたモデル。
  • SUPERIOR
ボディの表面に白蝶貝真珠層(mother of pearl)で、ダイヤ模様や外周インレイを施し、オリジナルのジュラルミン製ロック式ブリッジやテールピース[4]などにより、一見してゼマティスだとわかる独創的なモデル。

この他に「Z」シリーズがあり、より自由な発想をテーマに作られていて、装飾に頼らずゼマティスのイメージを演出する[3]

脚注

関連項目

外部リンク


ZEMAITIS

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 05:55 UTC 版)

HISASHI」の記事における「ZEMAITIS」の解説

2002年頃から使い始め最近では多くの曲で使用している。中には1,000万円もの値がつくものもある。 ZEMAITIS METAL FRONT HISASHI現在のメインギター。完全オーダーメイドで、複雑な彫刻施したアルミ・プレートがボディ・トップに貼られている。ブリッジテールピースも一つ一つアルミ削り出しによって作られた、ハンドメイド・ギターである。ハイ寄り出力特徴があり、ボディ鳴りをメタルプレートが押し付ける感じダイレクトに伝わるという。ホンジュラス・マホガニー製ボディで、ネックマホガニー。24F 635mm スケールHISASHI曰くギブソンSGよりな音がするのでGLAYのバンドアンサブルに上手く馴染みやすい。」とのことHISASHI自身インタビューで「いつも100%自分ステージ上がりたいけど、“100”じゃダメ。“120”くらいじゃない覚醒起こらない。その“20”をZEMAITISに託してる。そのくらい信頼のおけるギターになった」と語っている。 荒井貿易創業者である荒井史郎オーダーしたものを中古購入しており、RX-72第5回放送では、テイルピースには「前の持ち主の名前が入っていた」と語っていた。現在ではジュエリーショップ『PUERTA DEL SOL』のオーナー新たに自分の名前を彫ってもらったテイルピースを作ってもらい、それを使用している。 ZEMAITIS SHELL FRONT 上記同様のハンドメイド・ギターで、ボディ・トップ一面シェル白蝶貝)が敷き詰められている。手に入れた当初は、トラスロッド・カバーが無かったが、後で取り付けられたという。ボディネック同様のマホガニーボディ面積上記のメタルフロントよりも若干広くHISASHI曰くレスポールスタンダード寄りな音がする。」 ZEMAITIS INLAY FRONT ブラックカラーのギターHISASHI曰く「コイルタップした音が素晴らしい。」

※この「ZEMAITIS」の解説は、「HISASHI」の解説の一部です。
「ZEMAITIS」を含む「HISASHI」の記事については、「HISASHI」の概要を参照ください。

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