Z形→Z1形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 01:57 UTC 版)
「メルボルン市電Z形電車」の記事における「Z形→Z1形」の解説
W形以来20年近くぶりとなる、メルボルン市電の量産車として開発された形式。1974年から製造が始まり、1975年6月から営業運転を開始した。その後も1978年まで製造は続き、最終的に100両(1 - 100)が導入された。車体や一部を除いた製造はコモンウェルス・エンジニアリングが担当したが、最終組み立てはMMTBの車両工場で実施された。 しかし、営業運転開始直後からZ形は故障が頻発し、振動の多発や油圧式ブレーキの未作動などの問題が多数報告された。これはメルボルン市電と軌道の状態や気温などの条件が異なるヨーテボリ市電の設計がそのまま台車へ用いられた事が要因であり、最終増備車となった20両(81 - 100)はゴムばねを用いた軸ばね・枕ばねの搭載や油圧式ブレーキの改良などの仕様変更が実施された。これらの車両は「Z1形」と言う形式名に改められ、他車についても同様の改造およびZ1形への編入が行われた。 1995年以降は大部分の車両が更新工事を受け、方向幕が従来の反転フラップ式からドットマトリクス方式に交換された。以降もメルボルン市電における主力車両として活躍を続けたが、2000年代以降は超低床電車の導入により廃車が進行し、2015年時点の残存車両は15両に減少した。そしてこれらの車両も老朽化に加えて電気機器の保守や予備部品の調達が困難になった結果、2016年4月をもって営業運転を終了した。2020年現在、メルボルンを始めとしたオーストラリア各地に5両が保存されている。
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