女はそれを我慢できない (1956年の映画)
女はそれを我慢できない | |
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The Girl Can't Help It | |
監督 | フランク・タシュリン |
脚本 |
フランク・タシュリン ハーバート・ベイカー |
原作 | ガーソン・カニン |
音楽 | ライオネル・ニューマン |
撮影 | レオン・シャムロイ |
公開 |
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上映時間 | 99分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
『女はそれを我慢できない』(おんなはそれをがまんできない、The Girl Can't Help It)は、1956年製作のアメリカ映画。
ジェーン・マンスフィールドのアイドル映画で、ロックンロール全盛期の歌謡系コメディ映画でもある。ビスタ・サイズ白黒が一般的だったロックンロール映画の中で初めてワイド・スクリーン(シネマスコープ)、フルカラーで撮影された映画である。そのため、作中でもスタンダード・サイズ、白黒の場面から、画面の両端が広がり、白黒からカラーになるという演出が加えられている。ザ・ビートルズはメンバー全員リバプールで見て影響を受けたと絶賛し、「ザ・ビートルズ・アンソロジー」で引用されている。
作家・映画評論家の小林信彦が引用している1981年のDanny Pearyの著作「Cult Movies」によると、この映画のプロットは1950年の映画『ボーン・イエスタデイ』の借り物とされている[1]。
内容
酒好きの宣伝屋トム・ミラー(トム・イーウェル)はある日、過去にギャングの親分であったマードック(エドモンド・オブライエン)に出会う。彼はマードックに雇われ、ある条件の下、美人で有名な娘ジェリイ(ジェーン・マンスフィールド)をスターにする仕事をすることになる。その条件とは、絶対に彼女に手を出してはならないというものであったが、この2人は愛し合うようになってしまう。彼女には歌手になるつもりは毛頭ないのだが、マードックに恩義があるために断れず、下手な歌を唱わなければならない。マードックは彼女をスターにしなければ顔が立たないので、でたらめな声でレコードに吹き込んだ彼女の歌を、さまざまなインチキを並べ強引に町中の酒場にかけさせる。それが奇妙な人気を博し、彼女をスターにしてしまう。ニューヨークの初舞台が迫り、はじめは反対していたマードックも、トムとジェリイの仲を許し、めでたくゴール・インとなろうとしたところに、マードックに張り合うギャング親分のホイラーが乗り込んでくる。だがトムが機転をきかせ、マードックが自ら舞台に立つと、得意の「ロック・アラウンド・ザ・ロック・パイル」を歌う。聴衆は喝采し、一緒に感激したホイラーもマードックと握手し、2人の対立は解決する。その10年後、結婚を果たしたトムとジェリイの間には5人の子供が生まれ、マードックはよき「おじいさん」となっている。
日本での評価
米文学者の舌津智之は、「“can’t help it”という表現も、“仕方ない、避けられない”と訳すのが普通であり、代名詞の“it”をいちいち「それ」と訳出するのは一種の直訳的誤訳である。しかし、マリリン・モンローとも比較される女優のジェーン・マンスフィールドが主演するこの映画の邦題は、「それ」に性的な連想を込め、欲望を抑圧しない女性の官能的イメージを呼び覚ますことで、映画のお色気ムードと女性の自由・解放を巧みに演出したのである」としている。[2]
また、同名の楽曲が大信田礼子やアン・ルイスからリリースされている。
スタッフ
- 監督・脚本:フランク・タシュリン
- 脚本:ハーバート・ベイカー
- 原作:ガーソン・カニン
- 撮影:レオン・シャムロイ
- 音楽:ライオネル・ニューマン
キャスト
- ジェーン・マンスフィールド
- トム・イーウェル
- エドモンド・オブライエン
- ジュリー・ロンドン
- レイ・アンソニー
- バリー・ゴードン
- ジョン・エメリー
- ファニタ・ムーア
- ヘンリー・ジョーンズ
関連項目
参考文献
- ^ 小林信彦『コラムは笑う』(ちくま文庫)P.73
- ^ “第1回 古典的アメリカ映画の独創的な「誤訳」 | 通訳翻訳ジャーナル”. 通訳翻訳ジャーナル:通訳・翻訳の最新情報を伝えるメディア (2023年3月23日). 2023年11月27日閲覧。
外部リンク
- 女はそれを我慢できない - allcinema
- 女はそれを我慢できない - IMDb(英語)
- 女はそれを我慢できない - オールムービー(英語)
- 女はそれを我慢できない - TCM Movie Database(英語)
- 女はそれを我慢できない - Rotten Tomatoes(英語)
「The Girl Can't Help It」の例文・使い方・用例・文例
- The Malay Times に掲載されていた、非常勤の下級アナリストの職に関する広告についてご連絡を差し上げています。
- ‘They are flying kites.' はあいまいな文である.
- 話し中です (《主に英国で用いられる》 The number's engaged.).
- 名詞相当語句 《たとえば The rich are not always happier than the poor. における the rich, the poor など》.
- 総称単数 《たとえば The dog is a faithful animal. の dog》.
- =《口語》 These kind of stamps are rare. この種の[こういう]切手は珍しい.
- 王立オペラ劇場 《the Covent Garden Theatre のこと》.
- 英国学士院 (The Royal Society)の会報.
- 初めて読んだ英文小説は“The Vicar of Wakefield”
- 『Scotish』は、『The Scottish Symphony』や『Scottish authors』、あるいは、『Scottish mountains』のような、より正式な言葉遣いの傾向がある
- STD(神学博士)はラテン語のSanctae Theologiae Doctorに由来する
- 『The boy threw the ball(少年がボールを投げた)』は、能動態を使う
- 『The ball was thrown(ボールは投げられた)』は簡略化された受動態である
- 1992年,「The Animals(どうぶつたち)」という本のために,まどさんの動物の詩のいくつかが皇后美(み)智(ち)子(こ)さまによって英訳された。
- 式典は,3Dコンピューターアニメ映画「I Love スヌーピー The Peanuts Movie」の米国公開の数日前に行われた。
- 【文法】 先行主語 《たとえば It is wrong to tell lies. の it》.
- 非人称動詞 《時間・環境・距離などの非特定の主語を it で表わす動詞; 常に 3 人称単数; 例: It's raining [snowing].》.
- 日本人ファンにとっては奇妙に見えたが,それはおそらく「It’s gonna happen.(何かが起こるぞ)」の誤訳だったのだろう。
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