TOI-5788
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/03/14 07:26 UTC 版)
| TOI-5788 | ||
|---|---|---|
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TOI-5788(赤い四角)
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| 仮符号・別名 | TOI 5788 | |
| 星座 | こと座[注 1] | |
| 見かけの等級 (mv) | 10.15[1] | |
| 変光星型 | 惑星通過による変光星 | |
| 分類 | 主系列星[2][3] | |
| 位置 元期:J2000[1] |
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| 赤経 (RA, α) | 19h 09m 41.9553189432s[1] | |
| 赤緯 (Dec, δ) | +31° 45′ 39.648913704″[1] | |
| 視線速度 (Rv) | −59.36±0.46 km/s[1] | |
| 固有運動 (μ) | 赤経: 17.353 ミリ秒/年[1] 赤緯: 119.563 ミリ秒/年[1] |
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| 年周視差 (π) | 10.2688 ± 0.0123ミリ秒[1] (誤差0.1%) |
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| 距離 | 317.6 ± 0.4 光年[注 2] (97.4 ± 0.1 パーセク[注 2]) |
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| 軌道要素と性質 | ||
| 惑星の数 | 2 | |
| 物理的性質 | ||
| 半径 | 0.87±0.006 R☉[4] | |
| 質量 | 0.87±0.04 M☉[4] | |
| 表面重力 (log g) | 4.42±0.01[4] | |
| 自転速度 | ≤ 2 km/s[4] | |
| 光度 | 0.712±0.018 L☉[4] | |
| 表面温度 | 5615±25 K[4] | |
| 金属量[Fe/H] | −0.32±0.04[4] | |
| 年齢 | 57.2+33.7 −26.5 億年[4] |
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| 他のカタログでの名称 | ||
| BD+31 3477、TIC 42883782、TYC 2640-273-1、GSC 02640-00273、2MASS J19094195+3145395[1] | ||
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TOI-5788(別名: TIC 42883782)とは、スペクトル分類がG4に分類される金属含有量の少ない黄色矮星で、地球からこと座の方向に約318光年離れた位置に存在する。見かけの等級は10.15等級で、肉眼での観測は不可能であるが、標準的な望遠鏡で観測することができる[1]。TOI-5788はそれぞれ岩石惑星とミニ・ネプチューンに分類される2つの太陽系外惑星を持っていることが知られている[4]。
TOI-5788は太陽に類似した恒星であるが、金属量は-0.32とかなり低く、質量と半径はともに0.87で、有効表面温度は5615 K である。TOI-5788の年齢は約57億年と推定されており、太陽よりも少し古い恒星である[4]。
| 太陽 | TOI-5788 |
|---|---|
惑星系
(中)CHEOPSによるTOI-5788 cの位相折り畳みトランジット光度曲線。
(下)位相折り畳み視線速度曲線。
2022年、TESSは北天の観測中に、恒星TOI-5788の周期的な減光を検出した。光度曲線の解析により、周期が6.34日と16.21日の2つのトランジット信号が明らかになった。2023年、この天体は正式にTESS object of interest(TOI)に指定され、惑星候補はそれぞれTOI-5788.01・TOI-5788.02と指定された[4]。
2024年から2025年にかけて、CHEOPSによるフォローアップ観測が実施された。その結果、半径の不確実性は最小限に抑えられ、TOI-5788.01は地球の1.53倍、TOI-5788.02は地球の2.27倍の大きさであることが判明した。このデータにより、2つの惑星が「Radius gap」(半径ギャップ)の両側に位置していることが確認された[4]。同時に、ガリレオ国立望遠鏡に搭載されたHARPS-Nによるドップラー分光法を用いた観測が集中的に実施された。2023年から2025年にかけて、TOI-5788の高精度スペクトルが数十枚取得された。天文学者らは、わずか数m/sの速度で恒星が運動することによって生じるスペクトル線の変化を測定した。この観測で検出された信号を分析することで、惑星の正確な質量が算出され、TOI-5788.01が地球の3.72倍、TOI-5788.02は地球の6.4倍の質量を持っていることが判明した。質量と半径から平均密度の算出が可能になり、これによりTOI-5788.01は岩石惑星、TOI-5788.02はミニ・ネプチューンであることが特定された[4]。
2025年後半、ある研究グループがTOI-5788系にガウス過程法を適用した。コンピュータシミュレーションの結果、惑星同士が比較的近接しているにもかかわらず、少なくとも10億年の時間スケールでは惑星の軌道は安定していることが示された[4]。
2026年1月にこれらの惑星の存在が正式に確認され、TOI-5788.01はTOI-5788 b、TOI-5788.02はTOI-5788 cと命名された[4]。
| 名称 (恒星に近い順) |
質量 | 軌道長半径 (天文単位) |
公転周期 (日) |
軌道離心率 | 軌道傾斜角 | 半径 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| b | 3.72±0.94 M⊕ | 0.0640±0.0011 | 6.340758±0.000030 | 0.061+0.066 −0.042 |
87.94+0.26 −0.20° |
1.528±0.075 R⊕ |
| c | 6.4±1.2 M⊕ | 0.1197±0.0020 | 16.213362±0.000026 | 0.046+0.051 −0.032 |
89.60±0.25° | 2.272±0.039 R⊕ |
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k “SIMBAD Results for TOI-5788”. SIMBAD. 2026年3月14日閲覧。
- ^ “Planet TOI-5788 b”. exoplanet.eu. 2026年3月6日閲覧。
- ^ “Planet TOI-5788 c”. exoplanet.eu. 2026年3月6日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p Lakeland, Ben S.; Mortier, A.; Haywood, R. D. et al. (2026-01-20). “Discovery and characterisation of two exoplanets orbiting the metal-poor, solar-type star TOI-5788 with TESS, CHEOPS, and HARPS-N”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 546 (4). arXiv:2601.14045v1. Bibcode: 2026MNRAS.546ag158L. doi:10.1093/mnras/stag158.
関連項目
- TOI-5788のページへのリンク