TANSO-FTS (温室効果ガス観測センサ)
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TANSO-FTS(TANSO : Thermal And Near infrared Sensor for carbon Observation, FTS : フーリエ変換分光器、Fourier Transform Spectrometer)は、二酸化炭素、および、メタンガスを測定する、いぶきの主センサ。地表面により反射された太陽光(近赤外線)と、地球大気や地表面から放射される光(遠赤外線)のスペクトルをフーリエ分光して観測する。大気中に存在する二酸化炭素とメタンは、特定の波長の光を吸収する性質があるので、大気中を透過してきた光の吸収の度合いにより、光の通り道に存在した二酸化炭素とメタンの量を算出することができる。1.6μm付近や2.0μm付近の二酸化炭素の吸収帯は、地表面付近の情報を多く含む波長帯として重要である。一方、14 μm付近の吸収帯は、主に2 kmより高い高度の情報を得るために利用される。 短波長赤外バンド1~3(SWIR Band1-3)により二酸化炭素の気柱積算量を測定し、熱赤外バンド4(TIR Band4)により二酸化炭素の鉛直濃度分布を測定する。雲やエアロゾル等の誤差要因のない条件において、測定誤差1%以内を目標にしている。 FTSセンサーの仕様 バンド1バンド2バンド3バンド4波長範囲[μm]0.758-0.775 1.56-1.72 1.92-2.08 5.56-14.3 分光分解能[cm-1]0.5 0.27 0.27 0.27 観測対象酸素 二酸化炭素メタン 二酸化炭素水蒸気 二酸化炭素メタン 視野瞬時視野:15.8 mrad衛星直下での観測視野:直径約10.5 km 1走査データの取得時間1.1, 2.0, 4.0 秒
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