SPB
読み方:エスピービー
別名:最短パスブリッジング,最短経路ブリッジング,IEEE 802.1aq,IEEE 802.1aq Shortest Path Bridging
SPBとは、データセンター間でマルチパスルーティングを実現する技術の一つである。IEEE 802.1の作業部会において802.1aqとして規格策定が進められている。
SPBでは、IS-IS(Intermediate System to Intermediate System)と呼ばれる経路制御技術を使用して最短経路木(minimum spanning tree)を構成し、スイッチ間を最短経路・最小コストで移動することを可能にしている。
SPBの技術は2005年に作業部会が発足し、規格の策定が進められている。2011年12月時点でDraft 4.4が作成されている。SPBは、企業の複数の地域に設置したデータセンターを仮想的に統合するなどの用途での利用が期待されている。
参照リンク
802.1aq - Shortest Path Bridging - (IEEE)
コンピュータシステム: | Sun Sun Fire T1000 SAA SPB サーバー シリアライゼーション シンクライアント |
IEEE 802.1aq
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ショーテスト・パス・ブリッジング (SPB, Shortest Path Bridging)は、複数経路のルーティングを実現する機能の1つ。従来のネットワーク設計・設定の煩雑さを軽減するものとして2012年に IEEE 802.1aq で初めて導入され[1]、2014年以降はIEEE 802.1Qに取り込まれている。
概要
SPBは、IEEE 802.1Dなどで規定されたスパニングツリープロトコル(STP, RSTP, MSTP)を進化させた機能である。
旧来のスパニングツリーでは複数経路のルーティングができず、更にリング状にループ接続された経路上のスイッチでは1ポートを残してすべてブロッキングされ通信に使用できなかった。
SPBでは対照的に、複数の経路がすべて等価として扱われ、収束時間も早く、ネットワーク効率を向上させている。また、SPBで扱えるレイヤ2ネットワークは、従来のVLANで扱える4096個から大幅に拡張されて4096×4096個のLANを構成でき[2]、メッシュネットワークによるトラフィック分散も可能となった。リンクアグリゲーション(802.1AX)と組み合わせてアクセス側をさらに冗長化することもできる。
SPBでは、イーサネット接続上にIS-ISを用いたリンクステート型のルーティングでVLANを構築でき、トポロジ情報とVLAN IDを通知する。同一VLANのパケットはMAC-in-MAC (802.1ah)でカプセル化されて通信する。ユニキャスト・ブロードキャスト・マルチキャストのいずれにも対応している。IS-ISを一部拡張した機能として RFC 6329 の仕様がある。
脚注
- ^ Amendment 20: Shortest Path Bridging. IEEE Xplore. (2012-03-29)
- ^ Shuang Yu. “IEEE approves new IEEE 802.1aq™ Shortest path bridging”. IEEE Standards Association. 2024年1月1日閲覧。 “Using the IEEE’s next-generation VLAN, called a Service Interface Identifier (I-SID), it is capable of supporting 16 million unique services compared to the VLAN limit of four thousand.”
関連項目
- Shortest_Path_Bridgingのページへのリンク