Stars and the Moon
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 04:57 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動『Stars and the Moon』 | ||||
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THE SQUARE の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | CBS・ソニー信濃町スタジオ 1984年9月 |
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ジャンル | フュージョン | |||
レーベル | CBS・ソニー | |||
プロデュース | 伊藤八十八 | |||
THE SQUARE アルバム 年表 | ||||
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『Stars and the Moon』収録のシングル | ||||
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『Stars and the Moon』(スターズ・アンド・ザ・ムーン)は、THE SQUARE9作目のアルバム。
解説
スクェア9作目のアルバム。本作はそれまで「夏」「リゾートミュージック」「さわやかサウンド」イメージが強いスクェアにとって「秋」「冬」を意識して制作したアルバムで[2]、アルバムジャケットも公園から見た冬の夜空をモチーフにしている。
故にアルバムのサウンドも従来のスクェアのアルバムとは異なり、全8曲中短調のバラードが半数以上を占めている[2]。特に短調のバラードナンバーである3曲目「CRY FOR THE MOON」と5曲目「DESTINATION」は本作のテーマである「静寂・孤高・悲しみ」をそのまま形にした楽曲で、アルバムと同一タイトル楽曲が存在しない本作において、タイトル曲に準じたナンバーであるといえる。
全8曲のうち、従来のスクェア・サウンドの楽曲は、1曲目「いとしのうなじ」と6曲目「OVERNIGHT SENSATION」の2曲である[3]。
2002年11月7日に、スーパーオーディオCD仕様でも発売された。
後にメンバーとなる河野啓三が初めて聴いたスクェアのアルバムが本作で、「前半4曲が同じキーで地味に聞こえるが、噛めば噛むほど味が出てきてその渋さがかっこいい」と35周年記念ライブDVD・Blu-ray収録のインタビューで語っている。
音楽性
ポップな長調の楽曲である1曲目の「いとしのうなじ」は1982年にスクェアを脱退した久米大作が作曲。フジテレビ系列『ザ!地球どんぶり』(1984年10月の『クイズ地球どんぶり!』の全面リニューアルに伴う改題)のテーマ曲として起用され、本曲は久米がスクェア在籍時からライヴで演奏されてきたが、長らくアルバム未収録だった。そのため、このアルバムに収録されている楽曲には珍しく、熱帯雨林気候をイメージさせるトロピカルなサウンドで知られている。久米が作曲した楽曲で彼の脱退後にアルバムに収録された楽曲は、本曲以外に「CHANGE YOUR MIND」(『脚線美の誘惑』に収録)があり久米がゲストミュージシャンとしてプロフェット5演奏に参加したが、この「いとしのうなじ」では不参加である。
本作で3曲目の「CRY FOR THE MOON」4曲目「MISTRAL」8曲目「遠雷」3曲の作曲を担当したキーボード・和泉宏隆も「冬のリリースということで幾分しっとりとした出来にはなってますね」と語っている[4]。和泉は「遠雷」について「夏の終わりを想って書いた曲」と語っており[5]、曲のタイトルはアメリカ合衆国の画家、アンドリュー・ワイエスの作品のタイトルから借用したものであることを明かしている[5]。和泉作曲の3曲は前作『ADVENTURES』がリリースされた頃に既に作曲されていた[4]。
6曲目の「OVERNIGHT SENSATION」はTBS系列『音楽の旅はるかII』のオープニングテーマ曲として起用[6]され、先行シングルになった[7]。そのシングルのカップリング曲で同番組のエンディングテーマ曲となった2曲目の「MAYBE I'M WRONG」はミディアムテンポながら短調楽曲であり、このアルバムコンセプトそのものの楽曲であるといえる。
評論
ライターの阿部志穂は『SHINKO MUSIC MOOK THE DIG presents 日本のフュージョン』に掲載されたスクェアのアルバムレヴューで「ハデさはないけれど、メンバーが惜しげもなく披露する大人の色気と良質な楽曲揃いで密かに人気の高い1枚」と本作を評している[3]。
収録曲
- いとしのうなじ - 久米大作作曲/THE SQUARE編曲
- MAYBE I'M WRONG - 伊東たけし作曲/THE SQUARE、Larry Williams編曲
- CRY FOR THE MOON - 和泉宏隆作曲/THE SQUARE編曲
- MISTRAL - 和泉宏隆作曲/THE SQUARE編曲
- DESTINATION - 安藤まさひろ作曲/THE SQUARE編曲
- OVERNIGHT SENSATION - 安藤まさひろ作曲/THE SQUARE編曲
- MIST OF TIME - 安藤まさひろ作曲/THE SQUARE編曲
- 遠雷 - 和泉宏隆作曲/THE SQUARE編曲
ミュージシャン
- THE SQUARE
- 参加ミュージシャン
- 仙波清彦 - パーカッション(「MAYBE I'M WRONG」、「DESTINATION」、「OVERNIGHT SENSATION」、「MIST OF TIME」)
- ジェイク・コンセプション - テナー・サクソフォーン(「MISTRAL」のみ)
- 兼崎順一、Yutaka Kanai - トランペット(「MISTRAL」のみ)
- 新井英治、三田治美 - トロンボーン(「MISTRAL」のみ)
- 中西俊博アンサンブル - ストリングス(「CRY FOR THE MOON」、「DESTINATION」、「遠雷」)
参考文献
- 和泉宏隆 編著 『ピアノソロ 和泉宏隆 FORGOTTEN SAGA』 ヤマハミュージックメディア、1997年10月1日初版発行、ISBN 4-636-65399-8
- 『T-SQUARE 25TH ANNIVERSARY 1976-2001』 リットーミュージック、2001年12月25日第1版発行、ISBN 4-8456-0732-8
- 阿部志穂 「T-SQUARE」 『SHINKO MUSIC MOOK THE DIG presents 日本のフュージョン』(シンコーミュージック・エンタテイメント、2013年5月9日初版発行、ISBN 978-4-401-63829-1)の54-71頁に掲載。
脚注・出典
- ^ a b Stars and the Moon/THE SQUARE - T-SQUARE official site内のページ。
- ^ a b 『日本のフュージョン』掲載「T-SQUARE」、58頁。
- ^ a b 『日本のフュージョン』掲載「T-SQUARE」、69頁。
- ^ a b 『T-SQUARE 25TH ANNIVERSARY 1976-2001』、70頁。
- ^ a b 『FORGOTTEN SAGA』、5頁。
- ^ 『T-SQUARE 25TH ANNIVERSARY 1976-2001』、93頁。
- ^ 『T-SQUARE 25TH ANNIVERSARY 1976-2001』、44頁。
外部リンク
CD・スーパーオーディオCDのサイトともに『Stars and the Moon』に収録されている全8曲の一部分を30秒間試聴できる。
「STARS AND THE MOON」の例文・使い方・用例・文例
- HILL AND COMPANYは、ちょうど1 年前に創業し、誇りをもって、初の100 時間に及ぶセールを発表いたします。
- 命題と論理演算子『AND』『OR』『IF THEN』『EXCEPT』『NOT』を結合するジョージ・ブールによって考案された組合せ手順の、または、命題と論理演算子『AND』『OR』『IF THEN』『EXCEPT』『NOT』を結合するジョージ・ブールによって考案された組合せ手順に関する
- ANDゲートの出力の逆である出力を生じる論理ゲート
- DUMAND計画という,海底でニュートリノを検出しようとする国際プロジェクト
- 新顔の中では,KICK THE CAN CREW,w-inds.そしてRAG FAIRが白組(男性チーム)での出場だ。
- 「踊る大捜査線THE MOVIE 2―レインボーブリッジを封鎖せよ!」が特に人気で,実写の日本映画としてこれまでで最高の収益を得た。
- しかし,「プリンセス&プリンスON THE アイス」というタイトルのCD は,2月22日に発売されてからすでに1万5000枚以上を出荷している。
- 隠し砦(とりで)の三悪人 THE LAST PRINCESS
- 交渉人 THE MOVIE
- 5月に公開予定の映画「座(ざ)頭(とう)市(いち) THE LAST」に出演している。
- THE LAST MESSAGE 海猿
- 荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE
- 踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望
- それらの映画の1本である2003年に公開された「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」は,現在でも日本の実写映画の興行収入歴代1位である。
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