Praeludium c-Moll BWV 921とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 趣味 > ピティナ・ピアノ曲名 > Praeludium c-Moll BWV 921の意味・解説 

バッハ:前奏曲(幻想曲) ハ短調

英語表記/番号出版情報
バッハ前奏曲幻想曲ハ短調Praeludium (Fantasie) c-Moll BWV 921作曲年: 1707-13年 

作品解説

2008年5月 執筆者: 朝山 奈津子

 「アンドレーアス・バッハ本」、すなわちバッハの兄ヨハン・クリストフの楽譜帖に含まれている。バッハ真作であるかどうか議論の余地があるが、最後の3小節紛れもなくバッハ筆跡である。
 楽曲には、若きバッハ演奏者として情熱が漲っている。現代では超人的な技巧持ち主対し驚嘆場合によっては一抹侮蔑)を込めてヴィルウオーゾと賞賛する。フォルケル伝えるところでは、バッハ自身はこの種の「なにを弾くべきかを指に指示するではなく、指から教わるタイプ」の曲芸人を「クラヴィーア軽騎兵」と呼んだ。「前奏曲」とのタイトルを持つが、バッハの他の前奏曲には類似する書法様式みられない
 全体5つ部分から成りそれぞれ拍子基本となるリズム異なっている。動機リズム自体きわめて単純で、ひたすらに反復される。そのため、細かい動機どれほど変奏どのような和声進行できるのか、その可能性カタログにしたような印象さえ受ける。
 しかしこの曲には、動機労作対位法技法からは得られない聴く者をトランス状態引き込む強い力備わっている現代ピアノにはさらに音色追究余地残されており、バッハ異色作品として取り組む価値充分にあるだろう。




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Praeludium c-Moll BWV 921」の関連用語

Praeludium c-Moll BWV 921のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Praeludium c-Moll BWV 921のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
社団法人全日本ピアノ指導者協会社団法人全日本ピアノ指導者協会
Copyright 1996-2025 PianoTeachers' National Association of Japan

©2025 GRAS Group, Inc.RSS