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パスカル (単位)

(Pascal_(unit) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/11 13:19 UTC 版)

パスカル(Pa)
pascal

圧力計
記号 Pa
国際単位系 (SI)
種類 組立単位
圧力応力
組立 N/m2
定義 1m2につき1Nの圧力・応力[1]
語源 ブレーズ・パスカル
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パスカル (: pascal、記号: Pa) は、圧力応力物理単位で、国際単位系 (SI) における、固有の名称と記号を持つ22個のSI組立単位の一つである。定義より「ニュートン毎平方メートル」に等しい[2]

1パスカルは、1平方メートル (m2) の面積につき1ニュートン (N) の力が作用する圧力または応力と定義されている[1]

名称・記号

単位の名称は、流体力学流体静力学への貢献と気圧計の実験で有名なブレーズ・パスカルに因むものである。SI組立単位「ニュートン毎平方メートル(N/m2)」に対する固有の名称「パスカル」とその記号「Pa」は、1971年の第14回国際度量衡総会(CGPM)で採択された[3]

定義

パスカルを、SI基本単位や他のSI組立単位で表すと、以下のようになる。

この節には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証し出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。2023年3月

単位の記号は、国際的な合意の上で規定されたものであって、大文字・小文字の区別についても厳密に規定されている[14]

次のような誤表記がしばしば存在する。

  • メガパスカル(MPa)に対する"Mpa"という誤表記。
    民間企業の技術資料によく見受けられる。技術者がパーソナルコンピュータで文書を作成する際に、"MPa"と正しく入力しても、使用した日本語変換ソフトのオートコレクト機能によって"Mpa"と誤修正され、それが修正されずに放置されることによる間違いである。
  • メガパスカル(MPa)とミリパスカル(mPa)の混同。
    SI接頭語の使用において、大文字と小文字を厳密に区別する原則の不理解による間違いである。
  • キロパスカル(kPa)に対する"KPa"、"Kpa"という誤表記。
    パスカルの場合に限らず、キログラム(kg)を"Kg"と誤表記するのと同様に"KPa"と入力し、さらに上の"Mpa"の場合と同様に日本語変換ソフトのオートコレクト機能によって"Kpa"と誤修正され、そのまま修正されずに放置されることによる間違いである。

換算

他の単位との換算は以下のようになる。

圧力の単位
パスカルSI単位) バール 工学気圧 気圧 トル psi
1 Pa N/m2 = 10−5 bar 10.2×10−6 at 9.87×10−6 atm 7.5×10−3 Torr 145×10−6 psi
1 bar = 100000 Pa ≡ 106 dyn/cm2 ≈ 1.02 at ≈ 0.987 atm ≈ 750 Torr ≈ 14.504 psi
1 at = 98066.5 Pa = 0.980665 bar kgf/cm2 ≈ 0.968 atm ≈ 736 Torr ≈ 14.223 psi
1 atm = 101325 Pa = 1.01325 bar ≈ 1.033 at p0 = 760 Torr ≈ 14.696 psi
1 Torr ≈ 133.322 Pa ≈ 1.333×10−3 bar ≈ 1.360×10−3 at ≈ 1.316×10−3 atm ≡ 1 mmHg ≈ 19.337×10−3 psi
1 psi 6894.757 Pa 68.948×10−3 bar ≈ 70.307×10−3 at ≈ 68.046×10−3 atm 51.7149 Torr ≡ 1 lbf/in2

符号位置

記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+3371 - ㍱
㍱
ヘクトパスカル
U+33A9 - ㎩
㎩
パスカル
U+33AA - ㎪
㎪
キロパスカル
U+33AB - ㎫
㎫
メガパスカル
U+33AC - ㎬
㎬
ギガパスカル

Unicodeには、CJK互換用文字として以下の文字が収録されている。

  • U+3371 square hpa
  • U+33A9 square pa
  • U+33AA square kpa
  • U+33AB square mpa
  • U+33AC square gpa

これらは、既存の文字コードに対する後方互換性のために収録されているものであり、使用は推奨されない[16][17]

出典

  1. ^ a b 計量単位令 別表第2 項番22 圧力、項番23 応力
  2. ^ 計量法 別表第一 圧力の欄に「パスカル又はニュートン毎平方メートル バール」と、応力の欄に「パスカル又はニュートン毎平方メートル」と規定されている。
  3. ^ ■ パスカルおよびジーメンス(CR,78) 14回国際度量衡総会(CGPM),1971年、国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版
  4. ^ Table 3 (Section 2.2.2) Archived 2007年6月18日, at the Wayback Machine., SI Brochure, 国際度量衡局
  5. ^ CTV News, weather; current conditions in Montreal
  6. ^ Environment Canada weather, current conditions in Montreal
  7. ^ KNMI
  8. ^ RMI
  9. ^ DWD
  10. ^ JMA
  11. ^ MDD
  12. ^ NOAA
  13. ^ UK Met Office
  14. ^ 国際単位系(SI)は世界共通のルールです”. 産業技術総合研究所. 2023年3月4日 (土) 07:58 (UTC)閲覧。
  15. ^ Resolution 4 of the 10th meeting of the CGPM”. 国際度量衡総会 (1954年). 2010年4月5日閲覧。
  16. ^ CJK Compatibility” (2015年). 2016年2月21日閲覧。
  17. ^ The Unicode Standard, Version 8.0.0”. Mountain View, CA: The Unicode Consortium (2015年). 2016年2月21日閲覧。

関連項目

力学の単位の3つのアプローチ[1][2]
基本単位 力・長さ・時間 重さ・長さ・時間 質量・長さ・時間
(F) F = ma = wa/g F = ma/gc = wa/g F = ma = wa/g
重さ (w) w = mg w = mg/gcm w = mg
単位系 BG GM EE M AE CGS MTS SI(MKS)
加速度 (a) ft/s2 m/s2 ft/s2 m/s2 ft/s2 Gal m/s2 m/s2
質量 (m) slug slug lbm kg lb g t kg
力 (F) lb kgf lbF kgf pdl dyn sn N
圧力 (p) lb/in2 at PSI atm pdl/ft2 Ba pz Pa
  1. ^ Michael R. Lindeburg (2011). Civil Engineering Reference Manual for the Pe Exam. Professional Publications. ISBN 1591263417 
  2. ^ Wurbs, Ralph A, Fort Hood Review Sessions for Professional Engineering Exam, オリジナルの2011年8月15日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20110815173559/engineeringregistration.tamu.edu/tapedreviews/Fluids-PE/PDF/Fluids-PE.pdf 2011年10月26日閲覧。 



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