K-POP海外進出における歴史的意義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 07:16 UTC 版)
「江南スタイル」の記事における「K-POP海外進出における歴史的意義」の解説
2000年代からの国内CD市場の縮小により海外に販路を見出さざるを得なかった韓国音楽業界(K-POP)は、汎用的なパッケージ(ミュージック、ファッション、ダンス)を対象地域の言語や嗜好に即してカスタマイズした「製品」として、YouTubeに代表されるインターネットの動画サイトを宣伝媒体として売り込むという販売戦略により、海外進出を実施していた。例えば、韓国人歌手の日本進出では、日本語バージョンの歌詞で歌い、場合によっては日本人が作詞・作曲した楽曲を歌うなどの「現地化」の手法が主流で、この戦略は功を奏していた。しかし、世界最大の音楽市場であるアメリカへの進出でも、英語バージョンの歌詞で歌い、欧米人が作詞・作曲した楽曲を歌うなどの「現地化」手法で挑戦したものの、なかなか成果を挙げられなかった。『江南スタイル』がヒットする前では、SE7ENやWonder Girls、BoA、少女時代などがアメリカ進出に挑戦したが、いずれもセールス結果は芳しくなかった。しかし、『江南スタイル』は韓国人が作詞・作曲し、歌詞の大半は韓国語であるにもかかわらず、欧米諸国で初めて大ヒットした韓国人歌手の楽曲となった。 経済評論家の「ぐっちーさん」こと山口正洋は、「アメリカ人に聞いてみると、この江南スタイルを『韓国』と意識しているわけではなく、『最近元気な、変わったアジア的エキゾチズムを感じている』という人がほとんどです。(中略)これは日本企業にとってもマーケティングなどにおいて大いに参考にすべきです。つまりそのまんま『あ、これはアジアだ』とわかるものを強烈に全面に出さないとアメリカでは成功しにくいですよ、という教訓です」と指摘していた。
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