J-8とは? わかりやすく解説

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N‐(8‐アミノオクチル)‐5‐ヨードナフタレン‐1‐スルホンアミド

分子式C18H25IN2O2S
その他の名称5-ヨード-C8-W-7、5-Iodo-C8-W-7、N-(8-Aminooctyl)-5-iodonaphthalene-1-sulfonamide、N-(8-Aminooctyl)-5-iodo-1-naphthalenesulfonamide、J-8
体系名:N-(8-アミノオクチル)-5-ヨード-1-ナフタレンスルホンアミド、N-(8-アミノオクチル)-5-ヨードナフタレン-1-スルホンアミド


J-8 (航空機)

(J-8 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/15 15:15 UTC 版)

J-8(殲撃八型、Jian-8、-8)

  • 用途戦闘機
  • 設計者:第601航空機設計所
  • 製造者:瀋陽航空廠(SAF)
  • 運用者 中華人民共和国空軍海軍
  • 初飛行:1969年7月5日(プロトタイプ)
  • 生産数:120機
  • 生産開始:1979年
  • 運用開始:1980年
  • 退役:2011年

J-8(殲撃八型、Jian-8、-8)は、中華人民共和国戦闘機NATOコードネームは「フィンバックA」(Finback-A)。

概要

ソ連の試作高々度高速迎撃機 Ye-152A (NATO名「フリッパー」、1961年公表)の影響を受けて開発された、MiG-21の国産版 J-7 (殲撃七型)を双発化した拡大発展型で、瀋陽の第601航空機設計所によって設計、瀋陽航空廠(SAF:Shenyang Aircraft Factory、現在の瀋陽飛機工業集団(SAC))によって製造された。

機体を拡大することで双発化し搭載機関砲を30mmに変更、さらに搭載機器の近代化などが図られ、一線級の全天候戦闘機を目指して開発が進められた。J-7をそのまま大型化してエンジンを1基増やしただけの機体外形でありながら、開発段階で基礎的技術力の不足が顕在化し、搭載する電子機器の開発遅延もあって計画は大幅に遅れた。配備時点で既に旧式化しており全天候性能すら有していなかった。そのため、近代化と大幅な改設計が行われた。前者が、1981年に初飛行した近代化型のJ-8Iであり、後者がJ-8IIである。

J-8開発中も継続されたJ-7の性能向上とJ-8IIの完成により、生産は少数に留まり、1987年に打ち切られた。生産された少数のJ-8は、近代化型のJ-8Eに改修され、さらに一部が偵察型のJZ-8(J-8R)に改修されている。J-8Eは2007年には退役の方針が打ち出されていたが、2011年に至り退役した[1]

開発の経緯

MiG-21J-7 (殲撃七型)として生産にこぎ着けた中国であったが、それ以降の戦闘機については旧ソ連との関係悪化から、自国で独自開発しなければならなくなった。こうして作られたのが殲撃8型で、1964年5月に殲撃7型を基にした高々度高速戦闘機研究が提示され、5月17日に開発作業が指示された。その殲撃8型の目標能力は、

  • 最大速度マッハ2.2
  • 最大高度20,000m以上
  • 最大上昇率毎秒200m
  • 標準航続距離は1,500kmで最大航続距離は2,000km
  • 長距離捜索レーダーの装備

などであった。実際の作業着手は1965年9月で、1969年7月5日には試作機が初飛行している[2]

ただこの試作機による飛行試験では、超音速飛行時の振動、機体外板の温度上昇、エンジンの空中停止など、多くの問題点が明らかになった。さらに文化大革命の影響もあって、開発作業は大幅に停滞することとなった[2]

それらを乗り越えて1980年5月に生産型殲撃8型Iが完成したものの、6月25日の地上走行試験でエンジン火災を起こし、殲撃8型Iの初飛行は遅れて、1981年4月24日に進空した。ただこの時点でも、搭載電子機器の開発は遅れており、レーダーなどすべて完成したのは1984年11月のことだったという。このレーダーは中国が独自開発したSR-4である[2]

スペック(J-8A)

J-8IとJ-8II(右)
  • 翼幅:9.34 m
  • 全長:21.52 m
  • 全高:5.4 m
  • エンジン:渦噴-7Aターボジェットエンジン 2基
  • 最高速度:マッハ 2.2 (2340 km/h)
  • 実用飛行上限高度:20,500 m
  • 乗員:1名
  • 固定武装:23 mm機関砲 2門
  • 武装:PL-2空対空ミサイル、爆弾、ロケット弾、増槽

派生型

J-8プロトタイプ
2機制作された試作機。1968年7月から組立が始まり、1969年に完成。同年7月5日に初飛行に成功したものの、それ以降の改良が文化大革命の余波で開発は遅延し1979年12月に作業が終了した。計画していた火器管制レーダーと交流電源システムはこの段階でも未完成であった。機首には226型レーダー測距儀が追加で装備されている。結局この型式の生産は1985年に中止が発表された。
J-8/J-8R
最初の量産型でレーダーを装備しない昼間戦闘機。
J-8A
全天候量産型。23mm機関砲に変更。旧称J-8Ⅰ。
J-8II
改設計型。
J-8IIB
改設計型。
J-8II「ピースパール」
改設計型。
J-8D
改設計型。
J-8E
J-8Iの近代化型、電子機器を更新。既存機の改修。
J-8III(J-8C)
改設計型。
J-8IIM
改設計型。
J-8H
改設計型。
J-8F
改設計型。
J-8T
改設計型。
JZ-8(J-8R)
既存機の改修により製造された偵察型。
J-8ACT
フライ・バイ・ワイヤ試験機。

脚注

  1. ^ 航空ファン2012年1月号p137
  2. ^ a b c 青木謙知 著、『Jwings』特別編集 編『戦闘機年鑑』(2013-2014年度版)イカロス出版、2013年3月。ISBN 978-4-86320-703-5 

外部リンク


J8

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J8, J-8

関連項目


J-8

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J-8 (航空機)」の記事における「J-8」の解説

最初量産型昼間戦闘機

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