ヘンゼルト
チェルニー(1791~1875)、モシェレス(1794~1870)、ベルティーニ(1798~1876)、シャルル・マイヤー(1799~1862)らに代表される1790年世代が、概してベートーヴェン(1770~1827)以前に確立された形式や書法と新しいピアノの演奏技巧を高度に融合させることを目指したのに対し、ショパン(1810~1849)を筆頭とする1810年世代のピアニスト兼作曲家たちは息の長い歌唱的な旋律、大胆な転調による色彩の変化などを導入しながら、それぞれに新しいピアノ音楽の可能性を探っていた。ヘンゼルトはこの1810年世代を代表するドイツのヴィルトゥオーゾである。 ヘンゼルトは1814年5月9日、バイエルン王国の街シュヴァーバッハで染物業者の家に生まれた。ヘンゼルト一家はアドルフが生まれて数年後ミュンヘンに移住し、同地で彼の音楽教育が始まった。地元の教師からヴァイオリンの手ほどきを受けたのちピアノを始め、1826年からゲハイムラーティン・フォン・フラット婦人という名の卓越した音楽愛好家のもとでピアノと和声を学んだ。
ドイツの作曲家。ピアニストとしても活動した。フンメルのレッスンを受け、ゼヒターに音楽理論を学んだ。ピアノ協奏曲やサロンのためのピアノの小品を作曲した。ピアノ奏法としては、手を広げて指を訓練する独自の練習方法を考案し、幅広い音域のアルペジオを得意とした。ロシアの皇族の子息子女の教育にもあたっていた。
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