成長モニタリング
【英】:Growth monitoring
成長モニタリングは、小児の成長を定期的に体重や身長などを計測、発達の評価をすることで、健康、成長発達、栄養状態を把握して、健康教育を提供することで小児の健全な成長を見守ることである。特に開発途上国においては、低栄養が深刻化する前に早期介入することができる。歴史は古く、1850年代にGuillotらが、新生児に十分な母乳栄養を得ているかを評価するために定期的に体重を測定している。1870年代には、Cnopfらにより組織的な定期の乳児の体重測定が行われた。1906年の英国で、成長を把握するための初めての成長曲線が作られた。成長曲線は、児が基準となる線よりどれだけ離れているか、その成長の軌跡により成長を把握する成長モニタリングに欠かせないツールである。その後、1961年にWHOらにより成長曲線の利用が推奨され、1970年代以降、開発途上国でも本格的に成長モニタリングが導入された。1980年代になるとUNICEFの積極的なサポートにより、体重計の提供や各国の成長曲線の作成をサポートした。しかしながら1990年にこれらの活動は十分な効果をあげることができず、活動の見直しを迫られた。失敗の一因として、地域でのシステムを機能させる十分な方策が取られなかったことが挙げられている。今なお成長モニタリングの有効性を証明するにはさらなる研究が待たれるところである。2005年に新しいWHOの標準成長曲線が発表され、IMCIのなかで小児の適正な体格を評価するツールとして位置づけられている。(堀越裕歩)
参考資料:Ann Ashworth, Roger Shrimpton and Kazi Jamil. Growth monitoring and promotion: review of evidence of impact. Maternal & Child Nutrition, Volume 4, Strategies and Interventions in Public Health Nutrition, Page 86-117, Apr 2008
成長モニタリングは、小児の成長を定期的に体重や身長などを計測、発達の評価をすることで、健康、成長発達、栄養状態を把握して、健康教育を提供することで小児の健全な成長を見守ることである。特に開発途上国においては、低栄養が深刻化する前に早期介入することができる。歴史は古く、1850年代にGuillotらが、新生児に十分な母乳栄養を得ているかを評価するために定期的に体重を測定している。1870年代には、Cnopfらにより組織的な定期の乳児の体重測定が行われた。1906年の英国で、成長を把握するための初めての成長曲線が作られた。成長曲線は、児が基準となる線よりどれだけ離れているか、その成長の軌跡により成長を把握する成長モニタリングに欠かせないツールである。その後、1961年にWHOらにより成長曲線の利用が推奨され、1970年代以降、開発途上国でも本格的に成長モニタリングが導入された。1980年代になるとUNICEFの積極的なサポートにより、体重計の提供や各国の成長曲線の作成をサポートした。しかしながら1990年にこれらの活動は十分な効果をあげることができず、活動の見直しを迫られた。失敗の一因として、地域でのシステムを機能させる十分な方策が取られなかったことが挙げられている。今なお成長モニタリングの有効性を証明するにはさらなる研究が待たれるところである。2005年に新しいWHOの標準成長曲線が発表され、IMCIのなかで小児の適正な体格を評価するツールとして位置づけられている。(堀越裕歩)
参考資料:Ann Ashworth, Roger Shrimpton and Kazi Jamil. Growth monitoring and promotion: review of evidence of impact. Maternal & Child Nutrition, Volume 4, Strategies and Interventions in Public Health Nutrition, Page 86-117, Apr 2008
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