ガリレオ Galileo
NASAが打ち上げた初めての木星系探査機。1989年10月、軌道上のスペースシャトル・アトランティスから発射された。時の政府による度重なる計画の修正命令、打ち上げるスペースシャトルの開発の遅れ、スペースシャトル・チャレンジャーの爆発事故などにより、1983年の打ち上げ予定が大幅に遅れ、1971年に計画が考案されてから打ち上げまで、実に20年近い年月を費やした。また、燃料に原子力電池(RTG)を使用するため、旧ソ連のチェルノブィリ原子力発電所の事故などが影響し、環境問題グループから打ち上げに対する抗議を再三受けた。打ち上げ後も、ロケットのパワー不足から直接木星に向かうことが不可能になったため、金星と地球のスウィングバイによる加速航行に変更された。数多くのトラブルに巻き込まれながらも、ガリレオは、木星に到着するまでにも輝かしい成果をあげている。先ず1991年3月12日、小惑星ガスプラ(Gaspra)を接近通過し、クレーターに覆われた画像を送ってきた。更に1993年8月28日、小惑星アイダ(Ida)の約4000kmのところを通過し、この直径56kmのじゃが芋の形をした小惑星を、小さな岩の塊である直径1.6kmの衛星ダクティル(Dactyle)が回っていることを発見した。そして1994年7月にはシューメーカー・レビー第9彗星が木星の大気に突入する華麗なショーも見物することができた。1995年12月7日、木星に到着し、この巨大ガス状惑星の大気を調査するプローブを発射し、史上初の測定結果を地球に送ってきた。引き続いて、ガリレオ衛星のイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストを数回接近飛行して画像を地球に送ってきた。このようにガリレオは、数々の成果をあげながら順調に飛行し、1999年に再度イオに向けて急降下し、この衛星を接近通過してミッションを完了する予定である。この探査機の名前が、イタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイ(Galileo Galilei:1564~1642)に因んでいることは言うまでもない。
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