EVRC-WB
EVRC-WB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/06 14:48 UTC 版)
EVRC-WB(EVRC wideband、規格名 3GPP2 C.S0014-C)は、EVRC-B を広帯域化した規格である。EVRC-B と同等のビットレートで、通常の電話インタフェースの 2 倍の 50Hz から 7 kHz までの音声信号(サンプリング周波数 16 kHz)を扱うことができる。また、音声以外のオーディオ信号を扱うモードがあり、音楽や着信音の符号化に用いることができる。CDMA2000 ネットワークでのサービス種別を表すサービスオプションとしては、EVRC と同じ動作を行う SO3(Service Option 3)、EVRC-B と同じ動作を行う SO68(Service Option 68)と共に、拡張機能が有効な SO70(Service Option 70)が割り当てられている。 EVRC-WB では、Spectral Band Replication などでの基本的なアイデアと同様、音声信号でのほとんどの情報が含まれる 4 kHzまでの低域の信号を EVRC-B をわずかに改良したアルゴリズムで符号化し、比較的情報量の少ない 3.5 kHz-7 kHz の高域の信号はスペクトルとゲインの情報のみを符号化して、受信側で高域の情報を低域成分から予測復元する。低域と高域の繋がりを滑らかにするため両方の帯域には 500 Hz のオーバーラップがある。高域成分は 800 bps に符号化され、改良したアルゴリズムでビットレートが下げられた低域成分の符号化データと共に1つにまとめられる。 EVRC-WB(Service Option 70)の動作点と平均的な会話での想定平均ビットレート(符号化のレート)との関係は以下のようになる。 EVRC-WB(Service Option 70)の符号化レートRATE_REDUC (binary)動作点想定平均ビットレート説明‘000’0 7.5 kbps 広帯域符号化の動作点 ‘001’1 将来のために予約 ‘010’2 将来のために予約 ‘011’3 将来のために予約 ‘100’4 8.3 kbps 狭帯域符号化の動作点SO68 での動作点 0 互換 ‘101’5 将来のために予約 ‘110’6 将来のために予約 ‘111’7 4.0 kbps 狭帯域の動作点(1/2レート)SO68 での動作点 7 互換
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