DDシャーマン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 16:42 UTC 版)
イギリスのボービントン戦車博物館にて1両のDDシャーマンが浮航用スクリーンも無傷なまま動態保存されている。 ノルマンディー上陸作戦で失われた3両のDDシャーマンが1970年代に引き上げられ、2両のM4A1がノルマンディーの私設博物館the Musée des Épaves Sous-Marine du Débarquement(侵攻時の水中残骸博物館)に展示されている。 またそれら引き上げられた戦車のうち1両が、同時に回収された様々な装備品とともに、アメリカ・ウエストバージニアに本拠を持つOverlord Research, LLCに購入された。Overlord Research, LLCは大戦中の軍事装備をアメリカにて一般展示するために購入・修復しており、他にもLCVP2両を購入している。Overlord Research, LLCのオーナーはDD戦車もアメリカに移送し、可能ならばニューオリンズのD-Day博物館などのような場所で一般に向け展示したいとする意向を示している。しかしながらDD戦車送還の詳細や最終的な保管場所などはまだOverlord Research, LLCにて検討中である。Overlord Research, LLCが所持しているDD戦車は長年海中に没していたものであり、Overlord社は戦車がオマハ・ビーチに接近する際損なわれたことを明示する戦車の現状を保存することが、戦車を修復を試みるよりも歴史的に重要な外観を保存することに繋がるのではないかとみている。 1971年に引き上げられたM4A4がフランス・Courseulles-sur-Merにてモニュメントとして展示されている。 2000年にアメリカ海軍がイタリア・サレルノ近郊で引き上げようとして失敗したDD戦車が1両存在したが、2002年5月18日に最終的に引き上げに成功し、現在は修復の上ラティーナ近郊のthe Piana delle Orme museumで展示されている。 イギリス・デヴォンの沿岸で失われたシャーマン戦車1両が漂流物収集家ケン・スモールの尽力により1980年代に引き上げられた。この車両は現在Torcrossの村にて1944年4月8日の侵攻予行演習、タイガー演習にてEボートの攻撃により戦死した兵士の慰霊碑の一部として展示されている。この車両にはプロペラを接続する為の独特なギアが車体後方に備わっているため、DD戦車であることがわかる。スクリーンを固定するための金属フレームは錆のため失われているが、フレームを固定していた跡はまだ車体全体に見ることができる。 M4A2E8 HVSS DD戦車1両がアメリカ・アバディーンのアメリカ陸軍兵器博物館にて"Mile of Tanks"というコーナーに展示されていたが、Aberdeen Proving Ground storage yardsという倉庫に収納されている。 またDD戦車1両がフランス・ソミュール戦車博物館にも展示されているが、この車両は後期型のシャーマン戦車にしか見られない76mm砲を装備するなど砲塔が付け替えられている模様である。
※この「DDシャーマン」の解説は、「DD戦車」の解説の一部です。
「DDシャーマン」を含む「DD戦車」の記事については、「DD戦車」の概要を参照ください。
- DDシャーマンのページへのリンク