CRM250AR
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/19 14:03 UTC 版)
1997年1月24日発売。型式名MD32。 年々強化される環境適合規準に対応させるためCRM250Rに対策を実施したフルモデルチェンジ車である。 最大の変更点は、省エネルギーや環境問題に対応する技術として開発されたAR燃焼エンジンを搭載した点である。 2ストロークエンジンの構造的弱点である自然着火を制御。同時にもう一つの弱点である不完全燃焼を減らし、燃焼効率を上げることによって燃費とパワーの向上を図り環境適合規準をクリアしようとするエンジンである。 AR燃焼エンジン搭載による変更点を以下に示す。 ボアを0.4 mm拡大し排気量が246 cc→249 ccに拡大 60 km/h定地走行燃費が27.3 km/L→36.0 km/Lと32 %改善 排気ガス中のHC(炭化水素)を約50 %低減 この他のCRM250Rからの変更点を以下に示す ヘッドライトバイザーの形状変更 ヘッドライト光量を35 / 36.5 W → 55 / 60 Wにアップ シートをツートーンカラー化 サスペンションのセッティング変更 クラッチのディスク材変更とプレート肉厚アップによる耐久性向上 アルミニウム製キックアームを採用し軽量化 メイン・カウンターシャフトのスプライン変更 AR燃焼エンジンは海外向け輸出仕様数車種にも搭載されたが、年々強化される自動車排出ガス規制には対応できなくなったこと。さらには本田技研工業がオートバイ全モデルの4ストロークエンジン移行方針を発表したことから、日本国内向け軽二輪車としてストロークエンジンを搭載する最後の本モデルも1999年までに生産終了となった。なお2018年現在でも同社の2ストロークエンジンを搭載する公道走行可能モデルは存在しない。
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