CMT解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 17:55 UTC 版)
セントロイド・モーメント・テンソル (Centroid Moment Tensor)の略で、観測された地震波形を最もよく説明する地震の位置(セントロイド)、規模(モーメント・マグニチュード)、及び発震機構(震源パラメータ)を同時に求める解析法で、通常の震源決定手法では十分な精度が得られない海域下で発生する地震の深さの推定にも有効である。なお、当該システムによるMw6.0以上の地震のAQUA-CMT解は、世界標準とされているハーバード大学CMT解とほぼ一致している。
※この「CMT解」の解説は、「AQUAシステム」の解説の一部です。
「CMT解」を含む「AQUAシステム」の記事については、「AQUAシステム」の概要を参照ください。
CMT解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 05:57 UTC 版)
CMTとは、セントロイド・モーメント・テンソル (Centroid Moment Tensor) の略であり、次の3つの要素を同時に表現する。 セントロイド (Centroid) - 動いた断層内で最も運動量が大きかった地点。 モーメント (Moment) - 動いた断層の面積と運動(エネルギー)量を表す地震モーメント、あるいはモーメント・マグニチュード。 テンソル (Tensor) - 断層の動いた方向を示す断層パラメータ(発震機構)。 CMT解で推定される地震波の「押し」「引き」分布は、しばしば完全な四象限を示さず、推定断層面と若干のずれが生じる。この差異を非ダブルカップル成分比(非D.C.成分比)といい、しばしば断層運動の複雑さや特殊性(火山性地震など)を推定する手がかりになる。非ダブルカップル成分はcompensated linear vector dipole(CLVD)とも呼ばれる。また、解析によって導き出された各観測点の理論波形と観測波形の差をバリアンスリダクション(VR)といい、CMT解の精度を示す指標として用いる。 CMT解は、周期数十秒から数百秒という長周期の地震波を解析することによって、地震開始から終了の頃までほぼ全期間を通した断層のすべりの様子(発震機構)を推定でき、その規模(モーメントマグニチュード)をも求めることができる。ただし、長周期の地震波が発生するM4程度以上の地震でしか算出することができない。
※この「CMT解」の解説は、「発震機構」の解説の一部です。
「CMT解」を含む「発震機構」の記事については、「発震機構」の概要を参照ください。
- CMT解のページへのリンク