東北地方太平洋沖地震におけるAQUAシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 17:55 UTC 版)
「AQUAシステム」の記事における「東北地方太平洋沖地震におけるAQUAシステム」の解説
2011年に発生した東北地方太平洋沖地震本震とアウターライズ型の余震に対して、AQUAシステムは適切なMT解、CMT解は得られなかった。本震で適切な解が得られなかった原因は、発震機構解析に利用しようとした F-net 観測点からの波形が振り切れ(飽和し)て正確なデータが得られなかった為である。これらの問題点に対し、波形解析手法中に、M7 以上の場合の処理を追加すると共に、M8 以上にも対応する新たな解析パラメータを設定することと、セントロイド深さの探索範囲を広げ解析回数を増やす事で解決した。しかし、M9 クラスの解析では解析結果の精度が十分ではないため改良が続けられている。 なお、気象庁の運用する緊急地震速報に於いても、観測波形の飽和や停電による観測データの未着などによりマグニチュードの頭打ちが発生し実際の規模と乖離した結果が得られていた。東北地方太平洋沖地震における緊急地震速報に関しては、東北地方太平洋沖地震#緊急地震速報を参照。
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