AN/SPS-12
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 09:37 UTC 版)
「AN/SPS-6」の記事における「AN/SPS-12」の解説
AN/SPS-12は、SPS-6Cを元にした全面的な改良型である。アンテナは大きさ17 ft (5.2 m)×6 ft (1.8 m)、重量550 lb (250 kg)に軽量化されたほか、PRFは300ないし600ppsとなっている。レーダー覆域はSPS-6Bと同様であった。また、風速70 kn (36 m/s)までの環境下で運用できた。 初号機の引き渡しは1953年9月に行なわれた。また、その後、新しく強力な送信機(12MW)が導入可能となり、この場合、ジェット機に対して90 nmi (170 km)、最大で200 nmi (370 km)の探知距離を発揮できた。改良型としては、-12Bが一度は開発されたが導入中止となり、その後、送受信機にRCAパラメトリック増幅器を導入した-12Cが配備された。 AN/SPS-12シリーズは、アメリカ国内で139セットが生産されたほか、イタリアでもライセンス生産がなされた。また、AN/SPS-6とともに派生型の基盤となっている。 後継となるAN/SPS-28(AN/SPS-17の小型化版)は1957年より配備に入ったが、まもなく、より優れたAN/SPS-29によりとってかわられた。これらはいずれも、大戦中のCXAM等と同様のUHFバンド(Bバンド)を使用していた。 搭載艦 アメリカ海軍 ミッチャー級駆逐艦(FRAM改修時にAN/SPS-6より換装) ガーディアン級レーダーピケット艦(英語版)(リバティ船の改修型) イタリア海軍 アンドレア・ドーリア級巡洋艦(RAN-3Lに後日換装) インパヴィド級駆逐艦 アルピーノ級フリゲート カルロ・ベルガミーニ級フリゲート (初代) カナダ海軍 空母「ボナヴェンチャー」(SPS-501に後日換装) サン・ローラン級駆逐艦 レスティゴーシュ級駆逐艦 マッケンジー級駆逐艦 アナポリス級駆逐艦 海上自衛隊 護衛艦「DE-261 わかば」(後日装備) あやなみ型護衛艦 ありあけ型護衛艦 (特別改装工事で装備)
※この「AN/SPS-12」の解説は、「AN/SPS-6」の解説の一部です。
「AN/SPS-12」を含む「AN/SPS-6」の記事については、「AN/SPS-6」の概要を参照ください。
- AN/SPS-12のページへのリンク