A38 ポリス・パッケージ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 05:42 UTC 版)
「プリムス・ヴァリアント」の記事における「A38 ポリス・パッケージ」の解説
1976年モデルでヴァリアントにはA38 ポリス・パッケージが設定され、E24(カリフォルニア州仕様)とE25(連邦仕様)の225cu in(3.7L)スラント-6エンジン、E44 318cu in(5.2L)V8、E58 360cu in(5.9L)V8の単排気管(カリフォルニア州仕様)と2本排気管(連邦仕様)の3種類の基本エンジンが提供された。クライスラーは警察任務向けには唯一「耐久性を改善するための持久装備を備えた」としてE58を推奨していた。E58はカリフォルニア州仕様で175 hp(ネット)、連邦仕様で220 hp(ネット)を発生し、2本排気管のE58エンジン(三元触媒無し)は非常に高速のヴァリアント パトロールカー用に製造された。このコンパクトなクライスラー社製パトロールカーは1/4 mil を16.4秒、到達速度84.6 mph (136.2 km/h) で走り、当時のいわゆる「高性能車」と呼ばれる車のほぼ全てを捕捉することができた。ヴァリアント A38を使用していたシアトル警察(Seattle Police Department)は職務中に予防可能な事故発生率が46%低下したと報告し、『モータートレンド』誌(Motor Trend)による警察への調査ではヴァリアント A38はフルサイズの警察車両よりも遥かに優れた回避能力、全方向の視界、そして全般的な運転の容易さを備えていた。ヴァリアント A38が備えていた特性のハンドリング・パッケージには前後輪のスタビライザーが含まれていた。不運なことにヴァリアントは、その他全てのモパー車のA38パッケージに標準で施されていた溶接された後部クロスメンバを備えていなかったため構造的な強度が十分とは言えなかった。より重大な問題は、ヴァリアントの前部K-フレームが厳しい警察業務の環境下で壊れがちなことであった。 1976年モデルではヴァリアントとダートを代替するためにF-ボディ車(F-body)のプリムス・ヴォラーレ(Plymouth Volaré)とダッジ・アスペン(Dodge Aspen)が年の半ばで導入された。ハムトラムク工場が新しいF-ボディ車の生産に専念できるようにA-ボディ車の生産はセントルイス工場に移された[要出典]。不運なことにF-ボディ車は前任のA-ボディ車の品質と頑強さに関する評価を維持するどころか逆転させてしまい、この評価の変化はクライスラーの評判と収益性を傷つけ、1979年 - 80年の倒産寸前の状況に加担してしまった。
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