98互換機の登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 01:24 UTC 版)
「PC-9800シリーズ」の記事における「98互換機の登場」の解説
「EPSON PCシリーズ」を参照 前述のように、PC-98のソフトウェア資産は圧倒的であり、NEC自身が投入したものも含め、別アーキテクチャのコンピュータは苦戦を強いられた。 セイコーエプソンは98互換機である「EPSON PCシリーズ」を開発。その後、NECは自社開発のDISK-BASICやMS-DOSに自社製ハードウェアであるか確認する処理を付け加えるなどした(通称:EPSONチェック)が、セイコーエプソンではそれを解除するパッチ(SIP)を供給し、サードパーティー機器の互換性検証を行い情報提供したり、PC-98より高性能低価格の機種をラインナップするなどの展開を行い、ユーザーの支持を集めシェアを伸ばしていった。 エプソン以外にも、トムキャットコンピュータとプロサイドがPC/ATとPC-9800のデュアル互換機を販売したり、シャープのMZ-2861がソフトウェアエミュレーションによりPC-9800シリーズ用のソフトを動作させるなどの試みもあったが、定着には至らなかった。日経パソコン誌はその原因として、「互換機」というイメージの悪さではなく、ターゲットを明確にして魅力ある製品を企画できなかったことと、販売力が弱かったことを指摘した。 産業用コンピュータとしては組み込み用を中心とする機種が存在し、ワコム(現ロムウィン)社98BASEシリーズやエルミック・ウェスコム社iNHERITORシリーズなどが発売された。これらはNECによるPC-9821シリーズやFC-9800/9821シリーズを含むPC-9800シリーズ全体の打ち切り後も生産が続けられたため、既存ハード・ソフトウェア資産の継承が必要な工場・鉄道用信号機器向けなどを中心に一定の生産実績を残している[要出典]。 PC-9801互換のボード・コンピュータとして、ワコムエンジニアリングから BP486L が発売されていた。CPUは486 DX2 40MHz, SX2 40MHz, SX 20MHz の3種類、メモリは1M/4M/8M、MS-DOS はROM で搭載された。また、BP386Lは386SX 20MHzを採用し、搭載メモリ1MBであった。
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