613の意義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/13 21:04 UTC 版)
タルムード(マコット 23b)によれば、「モーセはトーラーをヤコブの共同体の相続財産として我々に命令した」(申命記 33:4)と聖書の節が述べるように、モーセは神からユダヤの人々へ「トーラー」を伝達した。しかしながら、神がユダヤ人に直接与えた2つの戒律、十戒の最初の2つ、これらの句は一人称で述べられる。タルムードは、ヘブライ語の単語「トーラー」の数値が611であると算定する。従って、モーセの611の戒律に、神直々の2つの戒律を加えて共にすると、最大で613となる。 多くのユダヤ哲学(en:Jewish philosophy)と神秘主義の作品群(例えば、バアル・ハトゥーリーム(en:Jacob ben Asher)、プラハのマハラル、ハシディズム指導者らによるもの)において、戒律の数にまつわる暗示、または霊感による計算が認められる。他の作品群では、厳密に613のミツヴォットが存在することに異議を唱える。 タリート(「祈祷の肩掛け」)のツィツィート(「結び目のある房飾り」)は613の戒律と関係があると解釈される。主要な律法解説者ラシは、結び目の数をゲマトリア上で原理付ける。ツィツィート(ヘブライ語 ציצת(聖書)、ミシュナーの綴りは ציצית)の語が示す値は600である。各房飾りが8つの糸(折り曲げた状態時)と5つの結び目を有し、合計で13。全数値の合計は613である。これは、ツィツィートを衣類と共に身に着けることによって、その着用者にすべてのトーラーの戒律を思い出させる、という概念を反映する。
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