2015年登山シーズンへの影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/05 06:13 UTC 版)
「2015年のエベレスト雪崩事故」の記事における「2015年登山シーズンへの影響」の解説
雪崩でルート上の難所であるクンブ氷瀑に掛けられていた梯子が損傷していたが、それにもかかわらず、一部の登山者たちはすぐに登山続行の許可をネパール政府に申し出た。政府は4月29日までの期限で登山を許可した。ネパール観光局局長の Tulsi Gautamは「梯子は2、3日のうちに修復され、登山は続くだろう。彼らの探検を止める理由は何ものにもない」「次の地震が起きるという科学的根拠はない(中略)そして、地震の余波にも関わらず、我々は登山を行うに十分なほど地面が安定していると感じている」とコメントした。 その後、氷瀑の上を進むルートを閉鎖することがアナウンスされ、前年に続いて2年連続でエベレストは雪崩のために閉山することになった。5月12日に2度目の地震が起きた後、ネパール・エクスペディション・オペレーター協会の会長であるDambar Paraiuliは、ベースキャンプに登山者やネパール人シェルパは誰も残っていないと語った。結果として2015年春シーズンには誰一人としてエベレスト登頂を果たせず、41年振りに登頂者のいないシーズンとなった。 2015年8月には1件のみの登山許可が日本人登山家の栗城史多に出された。彼はモンスーン後の秋季にあたる10月に山頂の700メートル下に達したものの、そこで撤退した。栗城はこれ以前にも4回エベレストに挑んでおり(いずれも登頂失敗)、その過程で凍傷により親指以外の全ての指を失っていた。
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